GAME RESULT試合結果

第5節 2008/4/05(土)
観衆 20,180人 
天候 晴、弱 気温 17.8度 湿度 25% 
主審:松尾 一 副審:安元 利充/抱山 公彦 四審:手塚 洋

J1 第5節

味スタ

HOME

FC東京

1-0

試合終了

前半1-0

後半0-0

AWAY

北海道コンサドーレ札幌

FC東京 北海道コンサドーレ札幌
12' カボレ
得点者
67' カボレ → 赤嶺 真吾
71' 大竹 洋平 → 長友 佑都
選手交代 54' 岡本 賢明 → 砂川 誠
65' 曽田 雄志 → 石井 謙伍
86' 中山 元気 → ノナト
17 シュート 8
6 CK 5
22 FK 17
49' 大竹 洋平
警告 52' 芳賀 博信
83' 柴田 慎吾
退場
FC東京先発
GK 1 塩田 仁史
DF 25 徳永 悠平
DF 3 佐原 秀樹
DF 4 ブルーノ クアドロス
DF 17 金沢 浄
MF 7 浅利 悟
MF 10 梶山 陽平
MF 6 今野 泰幸
MF 30 大竹 洋平
FW 22 羽生 直剛
FW 9 カボレ
FC東京控え
GK 31 荻 晃太
DF 8 藤山 竜仁
DF 29 吉本 一謙
MF 5 長友 佑都
MF 20 川口 信男
FW 13 平山 相太
FW 24 赤嶺 真吾
北海道コンサドーレ札幌先発
GK 1 佐藤 優也
DF 19 坪内 秀介
DF 4 曽田 雄志
DF 32 柴田 慎吾
DF 6 西嶋 弘之
MF 17 岡本 賢明
MF 33 鄭 容臺
MF 18 芳賀 博信
MF 22 西 大伍
FW 15 クライトン
FW 13 中山 元気
北海道コンサドーレ札幌控え
GK 31 髙原 寿康
DF 2 吉弘 充志
DF 5 池内 友彦
MF 29 ディビッドソン 純マーカス
MF 8 砂川 誠
FW 9 石井 謙伍
FW 11 ノナト

【選手・監督コメント】

連敗はしない、必ずやホームでの初勝利を!


 リーグ第5節はコンサドーレ札幌と対戦。前節横浜FMにリーグ初黒星を喫したが、敗戦を引きずることなく気持ちを切り替えたい一戦。ホームでの今季初勝利を狙う。3連戦の最後となるが、まずは最近の2試合で6失点している守備の立て直しが急務となる。だが、茂庭が横浜FM戦で右肩を傷め、チームを離脱し、今節はブルーノ クアドロスが先発。前節初出場の佐原とCBを組む。同時に、左サイドバックには金沢、中盤に浅利を入れた4-3-2-1の布陣で守備の安定をもくろむ。前節欠場した赤嶺も復帰し、ベンチに控えた。

 今季からJ1を戦う札幌は、堅守速攻が持ち味。リーグの総失点は、東京と同じく9と多いが、第3節では固い守備からのカウンターが見事にはまり、柏に勝利している。今節はGK高木が出場停止。FWダヴィが欠場のため、クライトンをFWで起用してきた。まずは、展開力も決定機に絡む力もあるFWクライトンを抑え、勢いのある飛び出しを封じたいところ。

 そのためには、中途半端にボールを失って、カウンターをくらうことが一番怖い。ただし、城福監督は「札幌のプレスを怖がって、ボールをつながず、蹴ってしまうことはしたくない。札幌のよさを出させないためにも、相手のプレッシャーをかわして自分たちの長所を出しきる」と迷いはない。札幌の堅守を崩して勝利をめざす。

 試合はよく晴れて暖かな味スタ、14時4分に札幌のキックオフでスタートした。

守から攻への切り替えを早くし、カボレが先制!


 開始1分、札幌は右サイドのFKから、DF曽田がヘディングシュート。2分には、ゴール前に押し込まれ、短くなったクリアを拾われてミドルを打たれる。立ち上がりは、札幌に立て続けにシュートを打たれた。だが、いずれも枠外にはずれると、東京がリズムをつかみ始める。コンパクトな布陣で、守から攻へと切り替えを早くし、11分には、ダイナミックな速攻を仕掛け、大竹、羽生、カボレが攻め上がる。大竹のドリブルから、羽生のシュートで、CKを奪う。大竹の左CKにブルーノ クアドロスがヘッドをたたき付けた。

 これは枠を捉えることができなかったが、続く12分、自陣から徳永がスローイン。相手陣内の羽生→大竹がつなぎ、中央に上がった浅利へつなぐ。浅利は、前線に浮き球のパス。抜け出したカボレは、マークしていた相手DFを巧みな動きで振り切り、ゴール前でフリーでシュート! バウンドしたボールがゴールに決まり、先制した。その後も、攻めに出ようとする札幌のボールを奪ってすぐさま反撃に転じ、カボレ、大竹を起点にチャンスをつくる。

 20分、札幌・CKでFWクライトンのキックのこぼれにDF曽田を一瞬フリーにさせ、シュート体勢に入られるが、浅利がブロック。24分には、札幌に一度は取られるが、中盤で奪い返して反撃。エリア手前でパスを受けた大竹が、相手DFを巧みに切り返してシュート。しかしGKに阻まれる。28分は、中盤から速攻を仕掛け、カボレ→梶山が右にパス。徳永が深い位置からクロスを送るが、走り込んだカボレにはわずかに合わず、ファーに流れた。

 34分には、カボレがくさびとなり、エリア内の今野が粘り強くつないで、再びカボレが左エリアからシュート。しかしこれもGKがセーブ。39分にはFKからつなぎ、徳永がクロス。こぼれを拾ってパスを回し、今野がエリア内の大竹に。大竹はドリブルで持ち込み、至近距離からゴール前にクロスを送るが、相手の懸命のクリアに阻まれる。札幌のプレスをかわしてつなぎ、チャンスをつくったが、追加点は決めることができず、前半を終了した。

1点を守り切り、ホームで今季初勝利


 後半も序盤からリズムを失わず、46分には今野が左前線に上がり、クロス。ニアのカボレの頭に当たるが、打ち切れず。続いて梶山のスルーパスから右CKに。大竹のキックに佐原が合わせるが、GKにセーブされる。47分に早いパス回しから、羽生がエリア内から放ったシュートは枠を捉えられなかった。53分には、ペナルティアーク左まで上がった今野が倒され、FKを得る。これを徳永が狙ったが、キックはDFの壁に阻まれた。

 2点目を決められないまま、時間は過ぎ、61分には札幌FWクライトンから、MF西が右クロス。中央でFW中山が放った鋭いヘッドは塩田の好セーブで、CKに逃れた。ピンチをしのぐと、62分にはブルーノ クアドロスの長いFKをカボレが落とし、大竹が左エリアに進入。放ったシュートは、左上隅ギリギリでポストに阻まれた…。すると65分に札幌はDF曽田に代えてFW石井を投入し、FWクライトンを中盤に下げ、3バックの布陣に変更。運動量が落ちてきた東京も、67分にはカボレに代えて赤嶺を投入。だが直後、札幌のFKから、MF砂川からの右クロスを中央のMF鄭にヘッドで合わされ、ピンチの場面も。

 71分には大竹に代えて長友を投入し、流れを変えようとするが、落ち着いてつなぐことができず、札幌の反撃を許すことに。前線に次々と放り込まれて防戦に回った。81分には、札幌の放り込みを金沢がCKに逃れる。CKからDF柴田のヘディングはブロック。89分には札幌が人数をかけて東京ゴールに迫り、DF西嶋にシュートを打たれる。しかし東京が身体を張ってブロック。塩田や、今季初先発のブルーノ クアドロス、佐原を中心に最終ラインで守り切りタイムアップ。無失点に抑えてホームで今季初勝利。リーグ戦では昨季10月6日横浜FM戦以来、半年ぶりの味スタでの勝利となった。

 【選手コメント】《カボレ》「ゴールは浅利選手からいいパスがきた。相手と五分五分の状況だったが、身体を当ててマークを引き剥がした。技術も必要だがパワーも大事。パワーで突き放すことができ、シュートに持ち込めてよかった。もちろん、できれば2点目も決めたかったが、勝てたことが一番。この1点も、チームで取ったゴール」《ブルーノ クアドロス》「いいゲームができて、結果を出せたことがうれしい。今季はケガのために出遅れたが、神様がチャンスをくれた。チームとしても前節3失点して厳しい状況だったが、がんばればやれるということがわかった。今日はボールをつないで、DF陣は失点を0に抑えた。結果が一番大事だと考えていたので、勝利できてよかった。スタンドからは、私の名前も他の選手全員の名前も、呼ぶ声が聞こえていてうれしかった。次節は同じ街にあるライバルチームとの対戦。大切な試合なので、出場機会があればがんばって必ず勝ちたい」

 【城福監督の会見要旨】「半年ほど味スタで勝っていないということで、今日はどうしてもサポーターに勝ち点3をプレゼントしたかった。必ず勝つという強い気持ちで臨んだ。前節敗れ、絶対に連敗をしないチームになるという今季の目標のためにも、集中力を出せた90分だったと思う。ただ、もっとボールを回して、落ち着いて自分たちのリズムを作れたところもあったが、最後に長いボールを蹴ったり、GKに返して前に蹴らなくてはならない状況を作り、札幌にボールを献上してしまうようなケースがあり、課題は残る。ただ失点を0で抑えられたこと、90分間集中が途切れなかったことは評価したい。(前節から修正した点は?)失点はディフェンスだけの問題ではなく、チームの問題。ボールの失い方が悪いと捉え、そこを強く意識させた。もう一つは、個人の責任を明確にして、誰がマークをはずしたのか、誰がボールにいかなかったからパスを出されたのか、そういう点を意識させた。(浅利、長友の起用は?)浅利はバランスを取ることがうまい選手なので、中盤でバランスを取りながら、つなぎにも参加してもらうという意図。長友は、五輪代表を含めると、中2日で今日が4試合目。コンディションを考え、先発から外した。いろいろなケースに対応できる選手なので、今日は前でボールを追い掛け回し、カボレや赤嶺が競ってこぼれたボールを拾うプレーに期待した」

 【札幌・三浦監督の会見要旨】「前半15分ぐらいまでは、セットプレーも含めて悪くない立ち上がり。だが、そこからあとが悪かった。攻撃でボールがまったく収まらず、相手にボールを簡単に渡して、自分たちのペースをつくれなかった。そこで個人技を含めて、1点を取られた。後半に関しては、ボールをつなぐことを意識し、サイドからのクロスボールも増えてチャンスはできた。同点にできるチャンスもつくれたが、最後まで前半の悪さが響いたゲームだったように思う。個人の技術・戦術の問題で、東京の選手はプレッシャーがかかればはたく、来なかったらドリブルでいくということが自然にできていた。こちらはプレッシャーがあってもなくても、むやみに縦にボールを蹴りこんだり、囲まれているのにドリブルをして取られたり、そういう部分の積み重ねだった。唯一、東京と同じレベルでプレーできていたのはクライトンだったかと思う」