GAME RESULT試合結果

第3節 2008/4/16(水)
観衆 11,448人 
天候 曇、弱 気温 17.4度 湿度 65% 
主審:松村 和彦 副審:岡野 宇広/安食 弘幸 四審:蒲澤 淳一

YNC 予選Bグループ 第3節

味スタ

HOME

FC東京

1-1

試合終了

前半0-0

後半1-1

AWAY

ジュビロ磐田

FC東京 ジュビロ磐田
51' 赤嶺 真吾
得点者 89' 駒野 友一
39' カボレ → 赤嶺 真吾
62' 栗澤 僚一 → 大竹 洋平
70' 金沢 浄 → 池上 礼一
選手交代 62' ジウシーニョ → 萬代 宏樹
66' 成岡 翔 → 犬塚 友輔
77' 中山 雅史 → 名波 浩
15 シュート 7
10 CK 4
20 FK 25
62' 栗澤 僚一
警告 43' 鈴木 秀人
78' 田中 誠
87' 西 紀寛
89' 西 紀寛
退場 89' 西 紀寛
FC東京先発
GK 1 塩田 仁史
DF 25 徳永 悠平
DF 4 ブルーノ クアドロス
DF 2 茂庭 照幸
DF 5 長友 佑都
MF 10 梶山 陽平
MF 6 今野 泰幸
MF 17 金沢 浄
MF 27 栗澤 僚一
FW 9 カボレ
FW 13 平山 相太
FC東京控え
GK 31 荻 晃太
DF 8 藤山 竜仁
MF 7 浅利 悟
MF 16 池上 礼一
MF 30 大竹 洋平
MF 20 川口 信男
FW 24 赤嶺 真吾
ジュビロ磐田先発
GK 1 川口 能活
DF 2 鈴木 秀人
DF 5 田中 誠
DF 15 加賀 健一
MF 25 駒野 友一
MF 6 河村 崇大
MF 27 上田 康太
MF 10 成岡 翔
MF 11 西 紀寛
FW 8 ジウシーニョ
FW 9 中山 雅史
ジュビロ磐田控え
GK 21 松井 謙弥
DF 4 大井 健太郎
MF 17 犬塚 友輔
MF 28 船谷 圭祐
MF 16 名波 浩
FW 29 山崎 亮平
FW 32 萬代 宏樹

【選手・監督コメント】

ナビスコ杯再開、緊張感を切らさず、さらなるチャレンジで勝利を


 ナビスコ杯が再開、予選リーグ第3節はホームでジュビロ磐田を迎え撃つ。前節、緊迫感あふれる東京決戦を制し、チームの雰囲気はとてもいい。今節はその緊張感と勢いを切らすことなく、続くリーグ戦へもつなげていきたい一戦だ。

 ただし城福監督は「ダービーという責任感とテンションが高いゲームの直後は、難しい状況になる。あのままの緊張感を維持することは簡単ではないが、ずっと準備してきている選手をピッチに送り出す。ヴェルディ戦を観て刺激を受けた選手もいるはずだし、彼らが持っている意気込みは相当なもの。新しいチャレンジで、チームにいい影響をもたらす効果にも期待したい」と意図を話し、前節のスタメンから5選手を代えて臨むことに。

 また羽生が足首を傷め、大事を取って欠場。今節は、カボレと平山の2トップ、栗澤が中盤に入り、ボランチは、ヴェルディ戦の終盤に見せた今野、梶山、金沢の3選手、センターバックは、肩のケガから明けた茂庭とブルーノ クアドロスが組む布陣となった。

 対する磐田は、ナビスコ杯は東京と同じ勝点3でグループ3位。リーグ戦では現在2連敗と、やや調子を落としているようだが、浦和、札幌に対していずれも僅差の勝負で敗れたもの。3月23日アウェイ戦で見せたように、速いパスワークからの攻撃は健在のはず。また日本代表のGK川口、MF駒野もコンディションを整え、精度の高いクロスや、MF西らの飛びしには注意が必要だ。

 まずは球際で競り負けず、磐田のスピーディな攻撃を抑えたい。特に前後半の立ち上がりは警戒し、磐田のリズムに巻き込まれないことが大事になる。自分たちが主導権を握る時間をいかに長くできるかどうか。攻守に連動した動きで磐田のスペースを突き、勝利を! 試合は曇り空の味スタ、19時34分に磐田のキックオフでスタートした。

慎重な戦いから、徐々に主導権を握り…


 序盤は、お互いに自分たちのよさを出そうとするも、慎重に守り合い、セーフティな試合運びとなった。5分、磐田トップ下のMF西が左に流れてクロス。中に上がった左MF成岡が落とし、後方から走り込んだ上田にシュートを打たれるが、塩田がセーブする。6分、8分には東京がCKを得るが、シュートは打てず。13分、金沢のパスに合わせ、左前線に長友が抜け出し、相手DF2人の間を割って中に攻め込み、ペナルティアーク左からシュート。東京はこれが1本目のシュートとなったが、GKの正面を突いた。

 だが時間の経過とともに、徐々に東京がリズムをつかみ、磐田陣内で試合を進めることに。17分には、磐田陣内左サイドで栗澤が相手DFのボールを奪い、中にドリブル。果敢にミドルを放ったが、ポストをかすめて枠の外に。19分には梶山がミドル。その後も、度々CKやFKを得て、セットプレーを中心に磐田ゴールに迫った。

 32分にはビッグチャンスを迎える。磐田陣内で粘り強くパスを回し、カボレの右からのパスを受けた金沢が、ワンタッチで前線の平山に当て、ゴール前に飛び出す。平山は相手DFに寄せられながらも、粘り強く金沢にリターン。抜け出した金沢が相手DFをフェイントで切り返し、GKと1対1になる決定的な場面を作った。だがシュートはGKに阻まれ、こぼれから再度平山がシュートを放つが、これもGKの正面を突いてしまう…。

 39分にはカボレが右腿を傷めるアクシデントが起こり、急きょ赤嶺に交代。その直後には、磐田右MF駒野のアーリークロスから、ゴール前のFW中山にヘディングシュートを打たれるが、ボールは枠外に。41分には平山の前線へのパスに赤嶺が抜け出し、胸で落として右エリア内に進入。ゴールエリア手前からシュートを放つが、わずかに左に切れた…。その後も、赤嶺の素早い動き出しから試合も動き、44分には今野が果敢にミドルを放つ。だが磐田の3本に対して、東京は10本のシュートを放ちながら、いずれも磐田DFを崩しきるにはいたらず。スコアレスで前半を終了した。

赤嶺の巧みなゴールで先制するも、終了間際に追いつかれる


 後半も慎重に試合を進めようとする磐田に対して、攻勢に出る。51分には、磐田陣内で徳永の右スローインから、平山が一度はボールを奪われたが、磐田がつなごうとしたパスが金沢の前にこぼれる。金沢はダイレクトで前線へ浮き球のパス。これに合わせて抜け出した赤嶺が、トラップでコントロールしてDFを抜き去り、ゴール! 素早い切り替えと赤嶺の巧みなゴールで先制した。

 先制後もボールを支配したが、思い切りを欠いてフィニッシュに持ち込めず、追加点が奪えないまま時間は過ぎた。62分には栗澤に代えて大竹を投入し、リズムを変えることで2点目を狙った。65分には平山が磐田DFにプレスをかけて奪い、すぐそばの赤嶺にパス。赤嶺は鋭いミドルを放つが、GKの好セーブに阻まれてCKに。

 1点を追う磐田も62分にはFW萬代、66分にMF犬塚を投入、前線に長いボールを放り込む作戦に出てきた。東京も70分には金沢に代えて今季初出場の池上をそのまま左ボランチに投入。72分には平山が相手GKにプレッシャーをかけ、そこからミスを誘ってCKに。大竹のキックをファーの今野がつなぎ、池上、梶山、赤嶺らがパスを回して攻め込むが、シュートでは終わることはできなかった。

 75分には磐田・前線へのボールを右寄りのFW中山が落とし、右から中山と入れ替わるように中央に上がったFW萬代にフリーでシュートを打たれる。バーの上に外れて事なきを得たが、磐田にロングボールやアーリークロスを放り込まれ、FW萬代や、途中出場のMF名波らを起点に攻め込まれ、落ち着きを失ってしまう…。85分には磐田MF犬塚の勢いのあるシュートが、前線のMF西に当たってコースが変わり、ネットを揺らす。これはMF西のオフサイドでノーゴールとなり、ピンチを切り抜けたかに見えた。

 89分には磐田MF西が2度目の警告を受けて退場処分を受け、磐田は10人に。このまま勝ちきれるかに見えたが、4分間のロスタイムに入った時のことだった。左サイドをDF加賀に突破されるが、一度はブルーノ クアドロスが粘り強く守り切る。だがその直後、磐田MF名波→またもやDF加賀が左サイドをえぐってクロス。塩田のパンチングで一旦はクリアするが、こぼれたボールをエリア手前でフリーのMF駒野に突き刺されて、失点…。それでもあきらめず、直後には大竹が右サイドを上がり、クロス。平山がヘッドを叩き付けたが、右に切れ、タイムアップ…。終了間際に追いつかれ、ホームで痛いドローに終わった。

 【選手コメント】《赤嶺》「勝ち点3を取れた試合だったが、勝ち点2を失った。非常に悔しい。(急な交代出場で)前半は時間が少なかったこともあり、チャンスがあれば思い切ってシュートを打とうと考えていた。流れに乗るのは難しかったが、まず5分間に集中しようとした。後半の得点は、浄さんがいいパスを出してくれたので、トラップからタイミングよく打てた。得点はできたが、やはりチームが勝てないと。個人としては少しアピールになったかもしれないが、チームが勝てばもっとプラスになる。得点して勝利に貢献できるようにしたい」《金沢》「がまんして、失点をしない試合の入り方はできた。先制し、プランどおりだったが、得点してから後手に回ったかもしれない。それが最後の失点につながった。ボランチではボールに触る機会が多い。いろいろな役割を考え、楽しんでプレーするように心掛けた。具体的には、全体のバランスを見ること、それから相手のウイングバックに対し、サイドバックとの受け渡しを大事に考えていた。また、ゴール前にいく機会も増えるので、得点も意識した。(赤嶺選手のゴールについて)たまたま自分の前にこぼれ、赤嶺選手の動きが見えたので、難しい体勢だったがすぐにパスを出した。ずっと彼がいい動きをしていたので、見るようにはしていた。(前半の決定的な場面は?)相手を切り返して“はまった”と思ったが、次のシュートがGKの正面にいった。あれを決められなければ、やっぱり勝てないんだな…という気持ち」

 【城福監督の会見要旨】「勝ち点2を失ったゲームの終わり方になった。後半30分くらいまでは自分たちのサッカーがやれていたし、守備も破たんはしていなかったと思う。だが磐田がFW萬代選手を入れ、明確にロングフィードを始めたあたりから自分たちでバタバタした。しっかり競ること、セカンドボールを拾うこと、また拾った時に簡単に相手に渡すとまたロングフィードを受けるので、そこでしっかりと自分たちのボールにすること、この3つのうちのどれかが崩れてロングフィードを受け続け、そこから少しバタバタした。最後、相手は素晴らしいシュートだったし、10人になっても攻めるメンタリティを持っていることについて、僕らも見習わなければならない。ただ、今日出場した選手はよくやってくれた。栗澤はよくボールに絡んでいたし、攻守において貢献度が高かった。途中でガス欠気味になったのは、前半からあれだけ動けばやむを得ないと思う。意欲的にプレーをしてくれた。金沢についても、バランスも取れていたし、FW赤嶺に出したパスも彼らしいボールだった。少し左サイドが疲れ気味だったので交代したが、自分たちの役割としては全うしてくれた」

 【磐田・内山監督の会見要旨】「最終的には、選手が残りの10分でよく頑張ってくれた。動き出しが早くなってボールサイドのサポートもよかった。それを1試合続けてやって欲しい。それが我々のサッカーだと思う。前半から、攻撃でいえば左サイドがほとんど機能しない、守備でもボランチのところで厳しくチェックにいけないこと、また中盤でルーズボールの競り合いになった時に、MF西以外はほとんど奪えなかった。そういう点は、もう少しタフに、ハードなプレーをしないと相手に動かれてしまう。長い距離を動かれ、MF成岡も引っ張られてしまった。もう少し中盤を制圧できるようなサッカーをしないと厳しい」