GAME RESULT試合結果

第15節 2008/7/05(土)
観衆 49,218人 
天候 晴、無 気温 28.6度 湿度 74% 
主審:村上 伸次 副審:岡野 宇広/相葉 忠臣 四審:山内 宏志

J1 第15節

埼玉

HOME

浦和レッズ

2-0

試合終了

前半1-0

後半1-0

AWAY

FC東京

浦和レッズ FC東京
03' エジミウソン
88' 永井 雄一郎
得点者
54' 田中 達也 → 永井 雄一郎
57' ポンテ → 梅崎 司
82' エジミウソン → 細貝 萌
選手交代 67' カボレ → 川口 信男
87' 羽生 直剛 → 石川 直宏
10 シュート 11
3 CK 9
20 FK 17
29' 山田 暢久
74' 都築 龍太
75' 堀之内 聖
警告 48' カボレ
81' 平山 相太
退場
浦和レッズ先発
GK 23 都築 龍太
DF 22 阿部 勇樹
DF 20 堀之内 聖
DF 12 堤 俊輔
MF 6 山田 暢久
MF 4 田中 マルクス闘莉王
MF 13 鈴木 啓太
MF 14 平川 忠亮
MF 10 ポンテ
FW 11 田中 達也
FW 17 エジミウソン
浦和レッズ控え
GK 1 山岸 範宏
DF 2 坪井 慶介
MF 3 細貝 萌
MF 16 相馬 崇人
MF 21 梅崎 司
FW 7 高原 直泰
FW 9 永井 雄一郎
FC東京先発
GK 1 塩田 仁史
DF 25 徳永 悠平
DF 3 佐原 秀樹
DF 8 藤山 竜仁
DF 17 金沢 浄
MF 6 今野 泰幸
MF 10 梶山 陽平
MF 15 エメルソン
MF 22 羽生 直剛
FW 13 平山 相太
FW 9 カボレ
FC東京控え
GK 31 荻 晃太
DF 26 小山 泰志
MF 7 浅利 悟
MF 30 大竹 洋平
MF 18 石川 直宏
FW 20 川口 信男
FW 24 赤嶺 真吾

【選手・監督コメント】

首位浦和との対戦、積み重ねてきたものがどこまで出せるか


 リーグ第15節は浦和レッズと対戦、アウェイに乗り込む。ナビスコ大分戦では悔しい敗戦を喫したが、そこから中2日での連戦のため、すぐさま気持ちを切り替えることが必要になる。同時に首位との対戦で、東京のサッカーがどこまでやれるか、手応えをつかみたい一戦でもある。城福監督は「今の自分たちの力を全部出すことに集中し、悔いのない戦いをしたい」と狙いを話した。今節は連戦を考慮し、大分戦とは再びメンバーを代え、リーグ千葉戦と同様の先発メンバーで臨むこととなった。またサブには大分戦に続き、川口が入り、小山も今季初のベンチ入りを果たした。

 対する浦和は現在首位に立つものの、ナビスコを含めてここ5試合は連敗中。また前節復帰したMF三都主が再び離脱し、苦しい状況にあると言えるだろう。だが「全チームがターゲットにする中で、それでも首位を保っている。個々の力が高く、チームとしても今後まだよくなる可能性をもっている」と城福監督。今節はFW田中達がリーグ戦初のスタメンに、MF闘莉王はボランチで起用。またFWエジミウソン、MFポンテは個人で局面を打開する力もあるため、90分をとおして厳しい守備が求められる。

 攻撃では、自分たちのスタイルで勝つためにも、パスをつなぎながら、3バックで守る浦和のサイドのスペースや、DFの裏を突けるかがカギ。また“アウェイのプレッシャーをエネルギーに変えて(城福監督)”戦う東京、熱いゲームに期待したい。試合は昼間からの蒸し暑さが続く埼玉スタジアム2002、東京のキックオフで19時4分にスタートした。

開始早々に痛い失点、浦和にリズムをつかまれて


 2分、エメルソン→左を上がった金沢がクロスを送り、ファーの平山が落として、羽生がダイレクトでシュートを放つ。枠の上に外れたが、開始早々にシュートを放ったのは東京だった。だが3分には、浦和FWエジミウソンに東京の右サイドを突破され、ゴール前にマイナスのパスを出される。そこに走り込んだFW田中達にはわずかに合わず、ピンチは免れたかに見えた。だがすぐあとのプレーで、浦和MF平川から東京DFの裏に送られたボールに、FW田中達が抜け出す。これを東京DFはつかまえることができず、今度は浦和FWエジミウソンにきっちり決められ、早々に先制を許すことになった…。

 6分には、カボレがスピードを活かしてエリア内に抜け出し、浦和DFのスライディングを受けるが、ファールはなし。すると、その後は完全に浦和にリズムをつかまれた。FW田中達の裏を狙う動きに苦しめられ、押し込まれることに。東京は奪えば、パスをつないで攻めようとするものの、浦和のプレスに対して前へ運べなくなってしまう。

 それでも落ち着いて自分たちのサッカーで反撃を試み、28分、中盤のルーズボールを平山がマイボールにして浦和陣内を疾走。エリア手前でDFを切り返してシュートを打とうとしたが、DFに寄せられて打ち切れず。29分は、今度は梶山がドリブルで相手をかわして、前進。ファールを受けて、浦和陣内少し左でFKを得る。しかし梶山自身が狙ったシュートは左に外れる。32分には、右スローインから羽生→カボレのリターンを受けて羽生がクロス。平山が飛び込もうとしたが、GKにキャッチされる。

 続く34分には梶山が右に展開。上がった徳永がダイレクトでクロスを送り、CKを得る。しかし羽生の右CKはクリアされた。39分には徳永、今野がエリア内に攻め込み、こぼれを拾ってシュートに持ち込もうとする。だがいずれも決定的といえる場面は少なく…。44分にはエメルソンの右CKから、今野がヘディングを放つがポストをヒット…。少ないチャンスを確実にモノにすることはできず、1点のリードを許して前半を終了した。

後半はボールを支配するも浦和の堅守を崩せず…


 後半、浦和は54分にFW田中達、57分には足を痛めたMFポンテに代え、FW永井、MF梅崎を投入してきた。しかし浦和は時間の経過とともに足が止まり始め、東京がボールを支配することに。61分には今野、梶山、エメルソン、金沢らがパスをつなぎ、最後はエリアにカボレ、エメルソンが走りこむが、浦和の人数をかけたDFの前にフィニッシュには持ち込めなかった。62分にはエメルソンのスルーパスに、右エリアでフリーになった平山。ドリブルからシュートを放ち、決定的な場面だったが枠外に。

 67分にはカボレに代えて川口を投入。相手DFの裏のスペースを突く動きで、リズムを掴もうとした。71分には左から右へのサイドチェンジに羽生が追いつき、徳永へつなぐ。徳永のクロスに、川口が決定的なヘッドを降り抜いたが、相手GKの片手でのセーブに阻まれた…。続いて右前線に抜け出した羽生が鋭いクロスを送るが、川口は合わせ切れず。74分には、エメルソン→オフサイドラインをかいくぐって抜け出した羽生が、ゴールと並行の鋭い右クロス。ファーの川口が合わせようとしたが、シュートは枠外に。続く75分にはエメルソンが倒され、浦和陣内中央でFKを得る。だが徳永が狙ったシュートは浮いてしまった。

 78分、徳永が右サイドから狙い澄ましたミドル。GKセーブのこぼれに今野も詰めようとしたが、浦和DFに守り切られ、攻め込む中でチャンスを活かすことはできなかった。迎えた88分には浦和DFのロングパス1本から、FW永井に抜け出されて2点目を失い、万事休す…。結局、浦和の引いた守備を崩しきることができず、無得点で敗戦。決定力の差も感じる厳しい試合となった。

 【選手コメント】《今野》「早い時間に失点したことが痛かった。相手が裏を狙ってくるのは予想していたが、それを止められなかった。ただ、点を取られてからは修正できたし、こっちが1点取れば流れは変わるという予感もあった。前半、自分がヘディングを決めていれば…。もう少し攻め手を工夫しないとゴールは取れない」《川口》「決定的なヘディングがあったが、あれは決めたかった…。出場にあたっては、スペースに出てボールをキープすること、それから守備もするようにと指示を受けて入った。相手も疲れていたので、自分が出場のチャンスをもらった分、結果を残したかった。『惜しい』ではダメ。前半は向こうが必死に出てきて、僕らは前に運べなかったが、後半は僕たちがボールを回していた。どこかでサイドを突くことも必要だと考えて、そのあたりは意識していたが。メンタル面を含めて切り替えることが大事だと思う」

 【城福監督の会見要旨】「浦和はFW田中選手が出場してきて、彼の飛び出しを、我々のDFやボランチのところで整理する前に点を取られたことが一番痛かった。我々のサッカーをしながら逆転したかったが、なかなかサッカーそのものをする時間を与えてくれず、選手たちもイライラしていた。それは先に点を取られたからだと思う。アクチュアルタイムがどれくらいだったかわからないが、我々はできるだけ90分に近づけるサッカーの中で試合をしたかった。そういう意味でも、今日の負けは本当に悔しい。(川口選手と石川選手の投入の意図は?)ボールを支配して組み立てながら、サイドチェンジして相手を崩していくため。その狙いでビルドアップはできていたと思う。ただし、チャンスを迎えながらも、空いていた相手のウイングバックの裏を突くことができなかった。カボレも体力的に動けなくなっていたので、そのスペースに入るのを得意とする川口を入れた。石川については、決定力もあるので、ワンチャンスあれば何か起こしてくれるという期待をもって入れた。ただ彼にとって時間が少なかったかと思う」

 【浦和・エンゲルス監督の会見要旨】「立ち上がりからすごくいいリズムででき、得点も早かった。パス、ボールキープもできて前半は完璧に近い内容だったが、もう1点取れればラクだった。後半は守る時間帯が長くなったが、前半後半を含めて全員が集中してファイトして、動いて、永井の2点目で試合が決まった。反省点は、後半もう少しキープできればということ、また前半に2点目を取っていればもっとラクだった。連敗もしたが、今日は無失点で勝てたことが非常に大きい。選手とサポーターに感謝する。(FW高原を先発から外したのは?)彼の調子が悪いのではなく、FW田中達の調子がいいから。FWエジミウソンとのコンビもいい。(MF闘莉王は今後も中盤か?)彼は真ん中のポジションでチームに影響を与えられる選手。プレーも、声でもそう。今日はよくやってくれた」