GAME RESULT試合結果

第17節 2008/7/16(水)
観衆 27,701人 
天候 晴、無 気温 28.0度 湿度 68% 
主審:前田 拓哉 副審:抱山 公彦/西尾 英朗 四審:蒲澤 淳一

J1 第17節

国立

HOME

FC東京

1-1

試合終了

前半1-1

後半0-0

AWAY

ガンバ大阪

FC東京 ガンバ大阪
19' 徳永 悠平
得点者 06' ルーカス
57' 石川 直宏 → エメルソン
81' 羽生 直剛 → 赤嶺 真吾
選手交代 45' 山崎 雅人 → 佐々木 勇人
80' 佐々木 勇人 → 倉田 秋
81' 安田 理大 → 下平 匠
10 シュート 13
4 CK 2
13 FK 16
36' 平山 相太
45' 梶山 陽平
警告
退場
FC東京先発
GK 1 塩田 仁史
DF 5 長友 佑都
DF 3 佐原 秀樹
DF 6 今野 泰幸
DF 25 徳永 悠平
MF 7 浅利 悟
MF 10 梶山 陽平
MF 18 石川 直宏
MF 22 羽生 直剛
FW 13 平山 相太
FW 9 カボレ
FC東京控え
GK 31 荻 晃太
DF 8 藤山 竜仁
DF 33 椋原 健太
MF 17 金沢 浄
MF 15 エメルソン
FW 20 川口 信男
FW 24 赤嶺 真吾
ガンバ大阪先発
GK 22 藤ヶ谷 陽介
DF 21 加地 亮
DF 2 中澤 聡太
DF 5 山口 智
DF 13 安田 理大
MF 27 橋本 英郎
MF 17 明神 智和
MF 9 ルーカス
MF 10 二川 孝広
FW 18 バレー
FW 30 山崎 雅人
ガンバ大阪控え
GK 1 松代 直樹
DF 6 福元 洋平
DF 19 下平 匠
MF 16 佐々木 勇人
MF 20 倉田 秋
MF 23 武井 択也
FW 14 平井 将生

【選手・監督コメント】

折り返しの第17節、個々の特長を活かして強敵G大阪に挑む


 リーグ戦も折り返しを迎え、第17節はガンバ大阪とホーム国立で対戦する。前節鹿島戦ではバランスを崩して大量失点を喫した。そこから中2日で迎える今節だが、守備の立て直しとともに、試合運びの面でも修正が求められる一戦となる。城福監督は「17節で全チームと対戦し、自分たちの位置づけ=順位だけでなく、通用するもの、あるいは上位との差も認識できる。そのためにも今日の試合は重要」と意気込みを話していた。

 先発は、今野をセンターバックに、長友と徳永の左右のポジションを入れ替える布陣で臨むことに。またダブルボランチの一角には浅利、右サイドには石川が、ともに7月2日ナビスコ大分戦以来のスタメンに。ただし城福監督は「鹿島戦で4失点を喫したが、DFラインの立て直しだけのために、この布陣にしたわけではない。チーム内の組み合わせと攻守のバランス、G大阪の特徴を考え合わせてベストのメンバーを選んだ」と説明した。

 対するG大阪は、現在4位。ここまでの総得点は25、総失点は21で得失点差こそ+4に留まるものの、FWバレーを中心にMF陣にも得点力がある。MFルーカスや二川のキープ力を活かし、サイドバック=特に左のDF安田理の攻め上がりは脅威的。またMF遠藤は不在だが、精度の高いキッカーが揃い、セットプレーも警戒すべきポイントになる。G大阪の攻撃陣に簡単に前を向かせるとチャンスをつくられるため、できるだけスペースを使わせず、鹿島戦の前半に見せたような粘り強さを取り戻せるかがカギ。攻撃では、石川らの突破力を活かして、G大阪の高いDFラインの裏を突いていきたい。個々の持ち味を活かして強敵G大阪に挑む。

 昼間の猛暑は少し陰りを見せたものの、蒸し暑さの残る国立競技場。試合は19時34分にG大阪のキックオフでスタートした。

先制を許すも、徳永が今季初ゴール!同点でペースをつかむが…


 立ち上がりはG大阪にチャンスをつくられ、浮き足立った。3分、G大阪に1本目のCKを与えると、MF二川が右CKから、逆サイドのDF安田が中にクロス。ここからDF中澤が放ったヘッドはポストに当たる。6分には、G大阪の中盤から、東京DFの裏に抜け出したFWバレーにパスをとおされ、東京の右サイドの深い位置でキープを許す。フォローに上がった左サイドバックの安田理が、石川を縦に切り返してクロスを上げる。ボールはゴール前でバウンドし、ファーに抜けたかに見えたが、MFルーカスに角度のないところから押し込まれて失点。早い時間に先制を許した。

 だが今日の東京は決してバランスを崩さず、落ち着いてパスをつないで反撃。サイドを起点に相手DFの裏を突いて何度もチャンスをつくった。11分、石川が右サイドをドリブルで駆け上がり、クロス。ファーの平山がジャンプして落とし、ピタリとゴール前のカボレのもとに。決定的なチャンスだったが、カボレの右足でのシュートは打ち切れず、相手GKに阻止される。16分には、左サイドの徳永→中央の石川→後方から上がった梶山につなぎ、梶山がミドル。17分は、攻め上がった石川が、相手GKとDFの間に鋭いクロスを送るが、ニアのカボレ、ファーの平山は合わせることができなかった。

 18分には、前線へのパスに抜け出したG大阪FWバレーがシュート。塩田の伸ばした手を越えたが、わずかに右上にはずれ、ピンチを免れた。直後の19分、相手陣内で平山が倒されてFKを得ると、梶山が素早くリスタート。パスを受けた徳永はドリブルで左エリア手前まで持ち込み、右足を振り抜く。ボールは弧を描いてネット右上に吸い込まれ、ゴール! 左サイドバックで起用された徳永が、今季初ゴールを決めて同点に追いついた。

 同点弾を機に東京がリズムをつかみ、ボールを支配。石川を中心にチャンスをつくるが、22分、グラウンダーの右クロスはカボレのもとにわたるも、相手DFに素早く寄せられる。24分には、石川が中に切り込み、ゴール前の平山からリターンを受けて強烈なシュート! しかしGKのセーブに阻まれた。33分、35分には平山、石川がミドルレンジから狙うが、枠外に。36分には、平山が相手陣内をドリブルで駆け上がり、エリア内で対面するDFを抜き切ろうとしたが、DFに寄せられて倒れ、シュートは打てなかった。一方のG大阪も、左サイドを起点に前線のスピードを活かしてゴールに迫るが、東京DFが集中して抑え、同点のまま前半を終了した。

G大阪の猛攻を粘り強くしのぎ、勝ち点1をもぎとる


 後半、G大阪はMF佐々木を右MFに投入。FWバレーを最前線に、MFルーカスがトップ下を務めるワイドな布陣で、右サイドから積極的に攻撃を仕掛けてきた。47分、MFルーカスが右サイドを疾走。中央にラストパスを送られるが、FWバレーにはわずかに合わず、ピンチを免れる。53分には、G大阪に連続でクロスを上げられるが、中央のFWバレーには合わず。ミスにも助けられてゴールは許さなかった。54分には石川が縦へ突破。果敢に勝負を仕掛けてクロスからCKを奪う。石川自身が蹴った右CKをファーの佐原が落とし、平山がシュート体勢に入るが、一歩早く相手DFにクリアされた。

 57分には石川に代えてエメルソンを投入し、2点目を狙いにいく。だが暑さの中で徐々に運動量が落ち、時間の経過とともにフィニッシュに持ち込むことができなくなった。攻める途中でボールを失い、G大阪の鋭いカウンターを受けるという展開に。68分には平山→梶山のパスを奪われ、G大阪に一気に逆襲をくらう。前線のFWバレーの強烈なシュートは外れたが、G大阪の支配を許し、押し込まれる時間が続く。この状況を打破しようと75分にはエメルソンからのパスを受けたカボレが、中盤で相手DFの逆を突いてミドルを放つが、枠外に。

 G大阪は、80分にMF倉田を、81分にDF下平がイン。フレッシュな選手の投入で勢いを増した。東京も81分には羽生に代えて赤嶺を投入するが、攻め切ることができず、逆にピンチの場面が続いた。82分には、FWバレーが強烈なドリブルシュート。84分にもエメルソンが中央突破を狙ったパスを奪われ、カウンターをくらう。それでもバランスを崩すことなく、守備では集中して粘り強さを発揮。ロスタイムには、G大阪MF倉田→エリア内に上がったMF二川がゴールに向き直り、シュートを打たれる。続いてFWバレーにエリアまで進入を許すが、いずれも塩田の好プレーでピンチを逃れた。

 最後は、G大阪の攻め込みをクリアし切れず、MF倉田に至近距離から決定的なシュートを放たれるが、これも塩田がセーブしてタイムアップ。最終ラインで踏ん張り、追加点は許さず。どちらにも勝ち切るチャンスのあったゲームは1対1のドローに終わった。

 【選手コメント】《徳永》「最後は疲れて苦しい試合になった。でもみんなで頑張って守り、引き分けに持ち込めたことを前向きに捉えたい。ゴールは、FKからパスを受けてゴールに近いところまで運べたのでシュートを第一に考えた。左サイドバックだと中に入ってのシュートの機会も増える。それは意識していた。勝てれば一番よかったのだが…。自分たちが今季ずっと取り組んできたサッカーが、上位相手にも通用したことは自信になるが、引き分けという結果は、まだまだ力が足りないということ。小平での練習からしっかり取り組んでいきたい」《石川》「ゴール前の崩しが課題だったので、そこを意識した。チャンスはたくさんあったので、自分も点を決めたかったが…。以前はチームバランスを考えて、自分のプレーを抑えたり、葛藤もあった。だが最近は繋ぐことを大事にしながら、仕掛けることも出来てきたと思う。そこのバランスは大事にしていきたい。今日は相手の裏が空いていたので、そこで抜け出した時に決めたかった」

 【城福監督の会見要旨】「我々が今季目標にしたのは、G大阪のようにボールをポゼッションし、動かしながら崩していくこと。それをめざしてトレーニングを積んできた。リーグの中断明けから勝ちがなく、苦しかったが、今日は自分たちがG大阪から学んだことをどれだけ出せるか。そこにチャレンジするいい機会だった。リーグ折り返しの第17節で対戦できたのも、いいタイミングだったと思う。前半、少し守備が落ち着かない中で失点はしたが、それ以降は、ボールを動かしながら崩していこうとする姿勢があった。幸いにして早い時間に同点にでき、落ち着いた。もう少し最後のアイデアや精度がよければ、もう一点取れたかもしれない。そこで取れなかったが、後半G大阪に押し返された時に慌てることは避けたかった。後半もそんなに悪い入りではなかったが、最後に疲れてしまい、少し雨が降ってスリッピーになった時に、技術的なミスやボールを蹴る自信がなくなった。終盤はG大阪に支配される時間が長かった。そこは反省すべきところ。折り返しとなる17試合を戦い、自分たちの課題や対戦相手から学ぶところが非常にたくさんあった。特に中断明けの再開後は、今のJリーグを引っ張っている浦和、鹿島、G大阪に対し、腰が引けることなく戦った。もちろん勝ち星を重ねたかったが、自分たちの今の力を知るという意味で、腰の引けることのない戦いができたことは、次につながる。この17節までの戦いを後半の34節まで繋げたい」

 【G大阪・西野監督の会見要旨】「予想以上に疲労感があった。もっと動けると思っていたが、基本的なベースが整っていなかったかと思う。内容が悪いのは選手みんなも感じていることだが、悪いなりのサッカーをやらなければいけない。システムを変えたり、交代カードを切って、なんとか流れを変えようとし、最後にDF下平とMF倉田が入ったところで少し活性化したかと思う。やはり中盤のパス交換や、展開・構成が今日は十分にできなかった。お互いの距離感が少し離れすぎ、最終ラインからの組み立てや、ボランチをはじめとした中盤のリアクションが低かった。タメがないので、両サイドもなかなか効果的に行けなかった。悪いなりにゲームを進めて、チャンスはいくつか作れてはいたが、最後はエネルギー不足だった」