GAME RESULT試合結果
第23節 2008/8/28(木)
観衆 8,463人
天候 曇、弱 気温 25.8度 湿度 93%
主審:松尾 一 副審:中原 美智雄/長谷 忠志 四審:鍋島 將起
J1 第23節
柏
0-1
試合終了
前半0-0
後半0-1
柏レイソル | FC東京 | |
---|---|---|
得点者 |
72' 赤嶺 真吾 |
|
78' 永井 俊太 → 山根 巌 78' 太田 圭輔 → 北嶋 秀朗 86' 鎌田 次郎 → 大津 祐樹 |
選手交代 |
73' 羽生 直剛 → 石川 直宏 77' カボレ → 平山 相太 84' エメルソン → 浅利 悟 |
8 | シュート | 8 |
1 | CK | 8 |
27 | FK | 16 |
14' 古賀 正紘 |
警告 |
24' 羽生 直剛 32' 佐原 秀樹 89' 赤嶺 真吾 |
退場 |
GK | 33 | 菅野 孝憲 |
DF | 23 | 藏川 洋平 |
DF | 5 | 古賀 正紘 |
DF | 13 | 小林 祐三 |
DF | 7 | 大谷 秀和 |
MF | 14 | 太田 圭輔 |
MF | 2 | 鎌田 次郎 |
MF | 17 | 永井 俊太 |
MF | 15 | 菅沼 実 |
FW | 11 | ポポ |
FW | 10 | フランサ |
GK | 21 | 南 雄太 |
DF | 26 | 大島 嵩弘 |
DF | 4 | 石川 直樹 |
MF | 25 | 村上 佑介 |
MF | 18 | 山根 巌 |
FW | 27 | 大津 祐樹 |
FW | 9 | 北嶋 秀朗 |
GK | 1 | 塩田 仁史 |
DF | 5 | 長友 佑都 |
DF | 2 | 茂庭 照幸 |
DF | 3 | 佐原 秀樹 |
DF | 8 | 藤山 竜仁 |
MF | 10 | 梶山 陽平 |
MF | 6 | 今野 泰幸 |
MF | 22 | 羽生 直剛 |
MF | 15 | エメルソン |
FW | 24 | 赤嶺 真吾 |
FW | 9 | カボレ |
GK | 31 | 荻 晃太 |
DF | 17 | 金沢 浄 |
MF | 7 | 浅利 悟 |
MF | 30 | 大竹 洋平 |
MF | 18 | 石川 直宏 |
FW | 20 | 川口 信男 |
FW | 13 | 平山 相太 |
【選手・監督コメント】
悪コンディションながら、アウェイで連敗ストップを狙う
リーグ第23節はアウェイで柏レイソルと対戦する。前節は“2点目”が遠く、悔しい逆転負けを喫した。それでも、フィニッシュにいたる過程で自信を掴んだ面もある。城福監督も「決めきれない苦しさ、勝てない悔しさはあるが、チームとしてチャンスを作る回数は増えてきた。見出した光明もある」と手応えを話す。その戦いを必ずやゴールにつなげ、アウェイながら勝ち点3を得て、連敗をストップしたい一戦となる。
その手応えをもとに、前節からシステムは変えずに臨むことに。また柏のサイド攻撃を警戒し、左サイドバックには藤山を起用。ケガから復帰した大竹も、7月26日横浜FM戦以来のベンチ入りを果たした。
対する柏は現在、勝ち点32で7位につける。ここ5試合は3分2敗と、いずれも接戦をモノにできずに勝ち星を落としているが、前線からプレスをかけ、サイドを起点に仕掛けるスピーディな攻撃は健在。今節はMFアレックスが出場停止に。またFW李もケガで欠場と苦しい状況といえるが、相手のほころびを見逃さずに奪い、仕掛けるカウンターは鋭い。その厳しいプレスをどう打開していくかが、まず一つのポイントとなる。
攻撃ではともにサイドがカギを握ることになりそうだが、柏の中央のDFは固いため、カボレを中心にスピードを活かしてセンターバックをつり出したいところ。同時に厳しい守備で、“ひと仕事”のできる柏FWフランサ、FWポポらに、簡単に前を向かせないことが大事になる。
しかしながら、日立柏サッカー場は豪雨に見舞われ、ピッチは水たまり状態に。試合直前に雨の勢いは弱まったものの、悪状況のもと、城福監督も「ピッチコンディションに合わせたサッカーをしなければいけない」とあらためて狙いを話し、19時4分に柏のキックオフでスタートした。
互いにコントロールに苦しみ、セーフティな戦いに
序盤は、走ってもボールが転がっても大きく水しぶきが上がり、ともにコントロールに苦しんだ。その中でお互いにセーフティに戦い、大きく蹴り合う展開に。3分、羽生がサイドからエリアに持ち込み、左CKを得るが、CKはクリアされる。5分には、柏・MF太田が、自陣からのロングボールに合わせて東京DFの裏に飛び出すが、ボールはエリアに落ちて止まる。そこから反転してシュートを打たれたが、勢いはなく、塩田が難なくキャッチ。それでもシュートを打てば「何かが起こる」可能性はあり、6分には梶山が攻め上がりミドルを放つ。だが、GKのセーブに阻まれた。
12分、相手陣内右サイドでFKを得ると、佐原が素早くリスタート。左エリア手前のカボレに送り、カボレは対面する相手DFをフェイントで切り返してシュート。しかしブロックされてCKに。20分には、エメルソンを起点に前に運び、赤嶺が柏DFの裏に浮き球のパスを送り、そこに梶山が飛び出したが、柏GKが飛び出してキャッチ。25分は、中央の今野→左のカボレ→今野→梶山が右に展開し、最後は羽生がグラウンダーの早いクロスを入れるが、クリアされる。
30分には、エメルソンの鋭い右クロスがファーのカボレのもとに。だが打ち切れず、DFに当たってこぼれるが、赤嶺も詰めきれず。37分は、相手陣内中央からのFKを得て、梶山がゴール前に送るが、クリアされて逆に柏がカウンターに持ち込まれる。FWフランサが猛然とドリブルで上がり、左からエリアに走りこんだMF菅沼にスルーパスを送るが、長友が先に追いついてクリアする。44分には、お互いに長いボールを蹴り合い→クリアが続いたが、最後は柏がサイドを起点に右MF太田がアーリークロス。ここに左MF菅沼が飛び込み、ヘッドを放たれるが、バーの上に。
柏はFWフランサを起点にFWポポの裏に抜け出す動きで仕掛け、東京もエメルソンを中心にボールを運んでチャンスをうかがったが、互いに守備では集中を切らさず。0対0のまま後半へと折り返した。
赤嶺が右足一閃! 貴重な1点を守り切り、3試合ぶりの勝利
後半は水が引き、ボールが転がるようになる。後半開始直後の46分、赤嶺がエリアに送ったスルーパスは、一度はクリアされるが、こぼれを拾って羽生がつなぎ、今野が左前線で相手を中に切り返してクロスを送る。ここにカボレが飛び込んだが、わずかに合わず。47分には、エメルソンが相手DFに果敢にプレスをかけてボールを奪い、ビッグチャンスを作ったが、GKの素早い飛び出しの前にシュートは打ち切れなかった…。
それでもパスをつないでリズムを掴みだすと、53分、素早いパス回しから前に運び、今野→エメルソンが右エリア内で相手を切り返してフリーに! 絶好の得点機会を作ったが、至近距離から放ったシュートは枠外に……。58分には、柏・右サイドバックの藏川に右エリアに飛び出されるが、東京DFもしっかりとカバーして身体を寄せ、シュートは枠を横切った。63分には長友→カボレがグラウンダーの右クロスを送り、羽生がスライディングで飛び込んだが、DFに競られて打ち切れず。
65分には、柏・右サイドバック藏川のフワリとした右クロスを長友が押さえようとしたが、こぼれを柏FWフランサに拾われ、シュートを打たれる。一瞬ヒヤリとさせられたが、ボールは大きくバーの上に。迎えた72分、パスを回して攻撃に人数をかけ、エリア手前でカボレ→エメルソンが赤嶺につなぐ。赤嶺は左エリア手前から迷わず右足を振り抜くと、ボールは相手をかすめて巻くようにネットに吸い込まれ、イン! 赤嶺の今リーグ7点目のゴールで、先制点を奪った!!
その後、柏は鋭いカウンターで反撃し、攻守の切り替えの早い展開が続いたが、73分には羽生に代えて石川を、77分にはカボレに代えて平山を投入。続く84分にはエメルソンに代わり、浅利がイン。選手交代を使い、柏にはペースをつかませず。赤嶺の挙げたゴールを守り切って連敗をストップ。柏とのリーグ対戦では2004年5月9日以来の、また日立柏サッカー場では2003年11月29日以来となる勝利を果たした。
【選手コメント】《赤嶺》「お互いに悪い条件での試合になったが、いい内容で勝つことができてよかった。前半は、ボールが止まるのでパスをつなげず、前に蹴ることになった。自分たちのサッカーではなかったが、リスクを負わずに前へということだけ意識し、自分はくさびを受けるというより裏を狙っていった。後半は、柏の中盤が少し開き始めて、そこで僕たちはつなぐことでリズムが出せたと思う。(ゴールは)フリーでパスを受けることができて、すぐさま狙った。シュートの意識はずっと高かった。ここのところ内容はよくても勝てなかったので、今日自分のゴールが勝ち点3につながったことはうれしい。次はホームなので必ず勝ちたい」《梶山》「後半はバランスよく攻めることができた。セカンドを拾って、今野選手か自分のどちらかが前に出て、どちらかがバランスを取るという連係がうまくいった。そこからサイドで起点を作り、相手をワイドに広げて…という戦いは狙いどおり。その後に中央も開いて、今日はみんながうまく動き出してパスをつなぐことができた。課題はやはり“2点目”。ただ、ヴェルディ戦では急いでしまってミスをしてやられたが、今日は急がないでしっかり回してチャンスをつくれた。勝ちにこだわった試合ができたと思う」
【城福監督の会見要旨】「このところ苦しい結果が続き、順位も下がり、トップグループから離されつつある中、今日はどうしても勝ち点3が必要だった。選手も強い気持ちで臨んでくれたが、まずこのような苦しい状況で、雨の中でも声援を送っていただいたファンの方々にお礼を言いたい。今日は、ここまでチームがずっと狙いとしてきたこと=コンパクトに保ちながらボールを奪いにいき、相手の足元に対しては強くいく。そこから自分たちのボールを大事にするという狙いは変わらなかった。ただ、雨でピッチがスリッピーだったので、最初は多少アバウトになってもいいと。雨が止んでピッチ状態が良くなれば、ボールもつなげるようになると認識していたので、相手の良さを消しつつ、サイドを起点にしていこうとした。後半の序盤には得点のチャンスもあり、そこで決められなかったことは反省するが、ああいうチャンスを数多く作っていくことが大事だと思う。柏はやはりカウンターが鋭く、今日も何度か危ない場面を作られた。そのカウンターにしっかり対応すること、またそれ以前に逆襲されないように、こちらが精度の高い攻撃を仕掛けることが大事だと考えていた。選手は集中を切らすことなく戦ってくれたが、あのカウンターには我々も見習うべき点がある。(無失点の要因は?)ラインをコンパクトに保ち、柏FWフランサ選手によい形を作らせなかったこと、前を向かせなかったことも理由の一つ。センターバックだけではなく、ボランチとの関係でコンパクトに保ち、厳しい守備ができた。またボールの奪われ方も、サイドに展開して…という時に見受けられたが、中央で奪われることは少なかった。ただ、それらはここ数試合の中で手応えもあったので、今日が特別という訳ではない」
【柏・石崎監督の会見要旨】「かなり雨が降って、グランド状況に応じたサッカーをやろうとした。前半はピッチに水たまりができるほどで、両チームともにチャンスらしいチャンスはなかった。後半は水が引いたが、そこでチャンスをつくれなかったし、シュートまで持ち込めなかった。もう少し落ち着いてプレーすればいいところで、慌ててしまい、ミスが出た。それがチームの現状かと思う。その中でもMF山根が長いケガから戻ってきた。彼が中盤に入ることによって、もう少し落着きが出てくるのではないか。これから2週間ほど中断するので、もう一度チームのやり方、戦い方を確認して次節に臨みたい」