GAME RESULT試合結果

第29節 2008/10/18(土)
観衆 22,184人 
天候 晴、無 気温 23.6度 湿度 60% 
主審:家本 政明 副審:手塚 洋/中井 恒 四審:村田 裕介

J1 第29節

九石ド

HOME

大分トリニータ

1-0

試合終了

前半1-0

後半0-0

AWAY

FC東京

大分トリニータ FC東京
24' 鈴木 慎吾
得点者
61' 森島 康仁 → 高松 大樹
76' 金崎 夢生 → 清武 弘嗣
86' ウェズレイ → 西山 哲平
選手交代 45' 浅利 悟 → 羽生 直剛
68' エメルソン → 石川 直宏
84' 藤山 竜仁 → 長友 佑都
7 シュート 8
2 CK 8
25 FK 24
44' 森島 康仁
60' ウェズレイ
警告 26' エメルソン
33' 藤山 竜仁
72' 佐原 秀樹
82' 赤嶺 真吾
退場
大分トリニータ先発
GK 16 下川 誠吾
DF 4 深谷 友基
DF 6 森重 真人
DF 25 小林 宏之
MF 3 ホベルト
MF 5 エジミウソン
MF 8 金崎 夢生
MF 11 鈴木 慎吾
MF 20 高橋 大輔
FW 9 森島 康仁
FW 10 ウェズレイ
大分トリニータ控え
GK 29 清水 圭介
DF 24 山崎 哲也
MF 2 小林 亮
MF 7 西山 哲平
MF 14 家長 昭博
MF 28 清武 弘嗣
FW 13 高松 大樹
FC東京先発
GK 1 塩田 仁史
DF 8 藤山 竜仁
DF 3 佐原 秀樹
DF 2 茂庭 照幸
DF 25 徳永 悠平
MF 7 浅利 悟
MF 10 梶山 陽平
MF 6 今野 泰幸
MF 15 エメルソン
FW 9 カボレ
FW 24 赤嶺 真吾
FC東京控え
GK 31 荻 晃太
DF 5 長友 佑都
DF 17 金沢 浄
MF 22 羽生 直剛
MF 18 石川 直宏
MF 40 鈴木 達也
FW 13 平山 相太

【選手・監督コメント】

生き残りを賭けてアウェイに乗り込む!


 リーグ第29節は、アウェイで大分トリニータと対戦。2週間のインターバルを経てのリーグ戦再開。前節10/4清水戦では敗れはしたものの、現在首位鹿島との勝ち点差は5で、混戦のトップグループにくらい付いていくために、今節は非常に重要な一戦。アウェイゲームだが、なんとしてでも勝ち点をもぎとり、上位争いを続けていきたい。

 対する大分は現在勝ち点48の4位。第27節横浜FM、前節川崎戦はともにアウェイで敗れ、連敗を喫したが、ホームでの勝負強さは健在。今季、九石ドームでの敗戦は第4節G大阪戦の1試合のみと、圧倒的な強さを誇る。今節はDF上本、藤田が出場停止となるが、DF深谷、森重を軸にした守備陣は、簡単には崩せそうにはない。城福監督が「大分は、FW森島らの加入によって新しいメンバーになっても、チームとして機能し、戦い方が徹底されている」と気を引き締める。どれだけアグレッシブにゴールに向かえるかが最大のポイント。切り替えの早い攻撃を仕掛け、サイドのスペースを突いていきたい。

 東京は、右サイドに藤山が第23節対柏戦以来の先発に。ブルーノ クアドロス、大竹などケガ人が続出し、苦しい状況ではあるが、城福監督は「ケガはどのチームにも、どの状況でも起こりうるもの。ギリギリの状態ながら、選手たちは個々にしっかりと準備をしてくれた」と話す。長友、羽生もコンディションを整えてベンチ入り。総力戦で臨むことに。また、守備では大分のサイド攻撃を抑え、FW森島の高さを封じることがカギ。両サイドのMF高橋、鈴木の飛び出しやクロスには粘り強く対応し、サイドで優位に立つことが必要だ。

 今季、大分との対戦はナビスコ杯を含めて4度目となり、ここまでの成績は1勝1分1敗。しかし城福監督は「今節負けると対戦成績、ナビスコ、リーグの順位でも大分を下回ることになる。すべてにおいて劣勢という状況は絶対に避けたい。まずは勝ち点で並べるように」と宣言。試合はさわやかな秋空の広がる九州石油ドームにて、14時5分に東京のキックオフで開始された。

セットプレーから先制を許し、1点ビハインドで後半に折り返す


 序盤は、ホームで勢いのある攻撃を仕掛ける大分に押し込まれる展開に。しかし集中した守備でしのぎ、徐々に東京ペースとなる。4分、中盤でボールを奪った今野が前線のカボレへパス。ゴールラインぎりぎりまで持ち込んでエメルソンへ渡ったボールは、再びエリア中央で待ち構えるカボレに渡るが、これはオフサイド。11分には、梶山の右CKからゴール前で混戦に。こぼれを今野が左足のボレーシュートを放つも、相手GKの好セーブで得点ならず。17分は、左サイドで梶山がカボレとのパス交換から裏に抜け出した今野へスルーパス。クロスはDFに当たり、こぼれを拾い中央に上がった梶山に。これをダイレクトでミドルを放つも、わずかにゴール左に。

 その後もワイドに攻撃を仕掛け、リズムを掴むも、迎えた24分、カウンターから大分FWウェズレイの突破をファールで倒し、FKを与える。この右エリア外からのFKを、MF鈴木に直接決められ、セットプレーから先制を許した。それでも東京はアグレッシブな姿勢を打ち出し、反撃に転じる。31分、ドリブルで上がった藤山からのパスを受けた今野が左クロス。これはゴール前で待ち構えた赤嶺に惜しくも合わず。36分には、中央FKから梶山→エメルソンに渡り、ミドルを放つも大分DFに阻まれる。

 大分は先制したことで、中央を固め、特にカボレにはDF深谷がマンマークで対応。なかなかカボレのスピードを活かすことができない。サイドからのエメルソン、今野の攻撃参加や、徳永のクロスを起点に攻めの形をつくったが、大分の守備を崩し切ることはできず。終盤はセットプレーからチャンスを作ったが、決定機までには至らず。1点のビハインドを負って、後半へと折り返した

最後まで大分の堅守を崩せず無得点で敗戦


 後半から浅利に代えて羽生を投入。また藤山と徳永の左右のポジションを変えて反撃を開始。48分、エメルソンからの浮き球のクロスをカボレがボレーシュートを放つも、大分GK下川がキャッチ。54分には、羽生がボールを奪い左サイドを駆け上がり、エリア左の赤嶺にパス。ゴール前のカボレを狙うが、大分DFに阻まれる。56分は、梶山の早いリスタートから、今野が勢いのあるミドルを狙うも枠上に外れる。57分には、藤山からのフィードをエリア中央で受けたカボレがゴールを狙うが、相手GKがキャッチ。

 68分にはエメルソンに代えて石川を投入。69分、今野→左サイドのカボレがスピードを活かした縦の突破から、相手DFを置き去りにしてマイナスのクロス。しかしこれも相手DFがクリア。完全にボール支配率で大分を上回り積極的な攻めの姿勢を出すも、シュートまでには持っていけない。74分には、相手FKのクリアからカウンターを仕掛け、赤嶺→石川が右サイドをえぐってシュート性のクロスを送るが、ゴールぎりぎりのところで大分DFに阻まれる。80分にはスローインからのこぼれに、カボレがヘッドで合わせたが、勢いがなく大分GKがキャッチ。

 84分には、エリア内で抜け出した赤嶺が倒されるが、ファールの判定なし。85分には藤山に代え長友を投入。前線のカボレ、赤嶺にボールを集めて同点弾を狙う。ロスタイム、左サイドの長友からカボレへのクロス。これは大分DFにクリアされるもCKに。この右CKから、こぼれを拾った徳永が果敢にミドルを放つも枠上に。1点を追いかけ懸命にゴールを狙うも、時間の経過とともに焦りも見え、最後までネットを揺らすことはできず。大分に、1点を守り切る狙いどおりの展開に持ち込まれ、そのまま試合終了。敢えなく敗戦を喫した。

 【選手コメント】《塩田》「ピッチのコンディションが悪く、それに対応するためにどうしても方向転換をせざるを得なかった。大分のほうがそれにうまく対応できていたように思う。(失点シーンは)相手のFKが上手かった。壁のほうに蹴ってくるかなという思いもありながら、遠いサイドに入れるのではというのも一応頭にはあったのだが…。左足で巻くというよりストレートで、反応できなかった。この敗戦から切り替えていかないといけない。正直、優勝は厳しくなってしまったが、順位によってはACLの出場機会を得るチャンスだってまだある。それを目標に次の鹿島戦に備えたいと思います」《茂庭》「今日の結果は本当に残念。(失点につながったFKを与えたシーンは?)あれはカウンターで危ない場面だった。最悪ファールでもしょうがないという感じでいこうかと思ったら、その前にファールの判定になってしまった。だがそれが審判の判定なので言い訳はできない。あのFKに関しては、キッカーを誉めるしかない。これまでも得点力不足というのがチームの課題だったが、改めて見直して解決していきたい。得点が入らないことには勝てないので。(森島選手がヒートアップしていたようだが?)あれが彼のプレースタイルだと思う。でもそれほどシュートは打たれていないので、あまり気にしないようにした。挑発されて乗ってしまっては時間がもったいないので。次の鹿島戦はホームでもあるし、意地を見せたい。このままじゃ終われない。一つでも上に行けば、来年の東京のあり方が変わってくると思う。しっかり切り替えて頑張りたい」

 【城福監督の会見要旨】「まずは、東京から大分まで来てくれたみなさんや、東京で応援してくれているファンのみなさんの期待に応えることができず、非常に残念です。カウンターやセットプレーなどのリスタートにケアをしていましたが、崩されているわけではない状態で、FKを与えてはいけない場所で与えてしまい、それによって失点してしまいました。引き分けではいけないということで、アグレッシブに臨みましたが、立ち上がり悪くなかった状況で失点してしまったこと、そして追加点を奪われないようにしながら攻めにいきましたが、相手は守るしかなかないという状況でも得点できなかったことが残念です。(後半は羽生を入れてどのようなアクセントをつけたか?)途中から梶山がボランチのところに下がってボールを受けていたので、二列目のスペースを埋めるためです。つなぐ中で相手を広げて攻めたいという意図があったので、より一層つなげる中盤の構成にしました。(次は上位の鹿島が相手だが?)しっかりつなぎながら相手のペナルティエリアに入っていくこと、ドリブルや裏などのバリエーションをどれだけ持ってできるかが勝負だと思います。今日の試合でチャンスは多く作りましたが、無得点だったことはしっかり分析しないといけません」

 【大分・シャムスカ監督の会見要旨】「終盤に入って上位チーム同士の直接対決ということで、ここで勝てたことは非常に大きいと思います。試合前の予想どおりタフなゲームでした。スピードだったり球際の強さ、激しいマークなど、我々が17試合負け無しの記録を作った状態に戻ったと思います。今回の中断の2週間は、この状態に戻るのに非常に価値のあるものでした。戦術的な話ですが、相手が最初3トップ気味にきて、我々の3バックでどうやって守るかというところで、高橋や鈴木を場合によっては最終ラインに吸収させて4対3にするという方法を取りました。そのためにはしっかりとコミュニケーションをとって、3対3の状況にならないようにすることが大事でした。つねに誰かがカバーするなどの疎通が機能した結果です。先制点を取ってから、徳永選手がどんどん上がってきており、しかもエメルソン選手が中に入ってきて空いたスペースに徳永選手が入ってくるという展開になりました。さらに、前半の終わり頃には両サイドバックが攻撃参加してくるという状況になり、より一層コミュニケーションが必要になりましたが、そこもチームとしてスムーズに機能したと思います。MF金崎のポジションに関しては、守備ではボランチのラインまで戻り、攻撃ではトップのラインに入って3トップの一角として動いてもらうということを求めました。今日は彼には非常にタフな試合だったと思いますので、最後に交代させました。前線でボールが収まらず相手から波状攻撃を受けましたので、FW高松を入れてボールをキープするようにしました。最後の5分で長友が入ってきましたので、それに対して西山を入れて3ボランチの形にし、システム的には3-6-1の形でケアさせました」