GAME RESULT試合結果

第32節 2008/11/23(日)
観衆 13,010人 
天候 晴、弱 気温 15.4度 湿度 47% 
主審:家本 政明 副審:間島 宗一/平野 伸一 四審:森本 洋司

J1 第32節

ホムスタ

HOME

ヴィッセル神戸

1-1

試合終了

前半1-0

後半0-1

AWAY

FC東京

ヴィッセル神戸 FC東京
15' 田中 英雄
得点者 83' カボレ
54' 馬場 賢治 → 松岡 亮輔
71' 吉田 孝行 → 栗原 圭介
87' 田中 英雄 → 鈴木 規郎
選手交代 59' 石川 直宏 → 大竹 洋平
66' 平山 相太 → 鈴木 達也
71' 羽生 直剛 → 赤嶺 真吾
22 シュート 16
3 CK 5
19 FK 18
警告 08' 徳永 悠平
51' 梶山 陽平
退場
ヴィッセル神戸先発
GK 1 榎本 達也
DF 25 石櫃 洋祐
DF 2 小林 久晃
DF 4 北本 久仁衛
DF 15 内山 俊彦
MF 22 馬場 賢治
MF 18 田中 英雄
MF 6 金 南一
MF 13 大久保 嘉人
FW 9 レアンドロ
FW 17 吉田 孝行
ヴィッセル神戸控え
GK 30 徳重 健太
DF 5 河本 裕之
DF 21 茂木 弘人
MF 8 栗原 圭介
MF 20 鈴木 規郎
MF 26 松岡 亮輔
FW 27 岸田 裕樹
FC東京先発
GK 1 塩田 仁史
DF 25 徳永 悠平
DF 3 佐原 秀樹
DF 2 茂庭 照幸
DF 5 長友 佑都
MF 6 今野 泰幸
MF 10 梶山 陽平
MF 22 羽生 直剛
MF 18 石川 直宏
FW 9 カボレ
FW 13 平山 相太
FC東京控え
GK 31 荻 晃太
DF 8 藤山 竜仁
MF 7 浅利 悟
MF 15 エメルソン
MF 30 大竹 洋平
MF 40 鈴木 達也
FW 24 赤嶺 真吾

【選手・監督コメント】

チーム一丸となって勝利にめざす


 リーグ第32節は、アウェイでヴィッセル神戸と対戦。天皇杯5回戦対新潟戦では苦しみながらも逆転勝利を収め、公式戦4連勝を果たした。最後の最後まで優勝争いを続けるために1試合も落とせない状況が続くが、「練習からチームとしてまとまり、集中して気の抜けたプレーはほとんどない。ピッチの上に立てるのは11人、ベンチを含めれば18人だが、選手全員が個々に悔いのない準備をしている。そこが一番うれしいし、手応えを感じているところ」と城福監督は話し、チームが一つになって神戸戦の勝利に向っている。

 対する神戸は現在8位。天皇杯では鳥栖に敗れたものの、リーグ戦では5連勝と、いま最も勢いのあるチームといえる。個々の動き出しが早く、「それぞれがゴールに直結するプレーを狙っている。カウンターのスイッチが入った時の迫力はJリーグ屈指」と城福監督も警戒する。特にFWレアンドロ、FW吉田、MF大久保らには、裏に抜けるスピードや決定力もあり、怖い存在。また、中盤からの飛び出しも鋭いため、一瞬も気の抜けない戦いになりそうだ。

 東京は、日本代表の長友、今野が元気に合流、怪我で出場が心配されていた石川も先発メンバーに。今節は神戸のここまで総失点31という堅守に対して、どれだけ自分たちのリズムで戦えるかが最大のポイント。神戸の前線からのプレスをかわして、落ち着いた試合運びができれば、チャンスは作れるはずだ。梶山は「神戸のプレスに対して慌てずに、前線をサポートする回数を増やしたい。しっかりとつなぎ、数的優位の局面を作れば必ずゴールは取れる」と、ここ数試合で掴んだ手応えを話す。

 茂庭は「(上位を狙うために)僕たちは追う立場。それでも、こういう状況が僕らを成長させてくれる。神戸は手強い相手だが、それを上回る気迫をもって戦う」と話すように、チームとしての成長を見せつつ、目前の一戦に勝負を賭ける!試合はよく晴れたホームズスタジアム神戸にて、13時ちょうどに神戸のキックオフで開始された。

リズムに乗れず...1点のリードを許し前半終了


 序盤こそ一進一退の攻防が続いたが、神戸の鋭い出足に徐々にリズムを作られる。すると15分、神戸にカウンターをくらい、抜け出したMFレアンドロにミドルを打たれる。シュートは佐原がブロックしたが、こぼれをMF田中に決められ、警戒していた形から先制を許した。これを機に神戸に勢いに乗られ、攻め込まれる時間が続く。東京も23分、カボレが中央でボールをキープ、右サイドの石川にわたり中央にクロスを送る。ゴール前で今野が粘り、こぼれを長友がシュートを放つも左に切れる。

 そのまま流れは神戸。東京は相手の前線からのプレスにミスからボールを奪われ、鋭いカウンターを何度も受ける。FWレアンドロ、MF大久保らに立て続けにシュートを打たれるも、塩田を中心にDF陣が踏ん張り追加点は許さず。28分には、左サイドで長友とのパス交換からカボレが抜け出しクロス、31分は、石川が右サイドで梶山からボールを受けると、DFの裏に走り込んだ平山にスルーパス。どちらもシュートまでにはいかないものの、チャンスを作り始める。

 36分、左サイドで相手からボールを奪った羽生が素早くサイドに流れた平山へ。そのフォローに上がった羽生にボールが戻されエリア左外からミドルを放つが枠の左外に。44分には、自陣左サイドでボールを奪ったカボレから長友へ。前線まで持ち込みクロスを送ると、1度は相手DFに弾かれるも、そのこぼれに素早く反応した羽生がヘッドで合わせるが、神戸GK榎本がキャッチ。40分を過ぎてからは、カボレ、石川、羽生を起点に、自分たちの攻めの形に持ち込んだが、決定的なシーンまではいかず。1点のビハインドを負って前半を終了した。

カボレの気迫のゴールで追いつくも、痛いドローに終わる…


 後半は、立ち上がりから積極的に東京が攻めに出た。開始早々、茂庭のインターセプトから、石川のクロスにカボレが合わせるもヒットせず。さらにそのこぼれに平山が詰めたが、神戸DFに守り切られる。48分には、羽生のクロスのこぼれから石川がシュートを放つが、枠の上に。ことごとくチャンスを得点に結び付けることができない。すると再び神戸の鋭いカウンターに苦しめられる場面が増え、リズムがつかめない。

 それでも決してあきらめず、59分には石川に代えて大竹を投入。60分にはその大竹の右FKからファーサイドの徳永がヘディングでゴール前に折り返す。平山にわたり胸でトラップをするもシュートは打てず。その後も鈴木、赤嶺と攻撃的な選手を投入し、1点を追いかけた。78分には、梶山のスルーパスに合わせて、カボレが前線に抜け出しGKと1対1になる。決定的な場面となったが、シュートはGKの好セーブにあい得点できず。

 79分には、長友のクロスから左CKを得る。このCKから、1度は相手DFにクリアされるも、最後はこぼれを拾い梶山がエリア外から右足を振り抜く。しかし枠の上に。立て続けにチャンスを作り、勢いが出てきた83分、中央で赤嶺の落としたボールを、カボレがエリア内に進入して落ち着いてゴールに流し込み同点に。その後は5分間のロスタイムを含め、互いに勝ち越しを狙って激しい攻防が続いた。気持ちのこもった戦いを見せ、神戸の猛攻は全員が集中して守り切ったが、2点目を奪うことはできず。…痛いドローに終わった。

 【選手コメント】《カボレ》「もちろん勝ちたい試合だったが、冷静に考えてみて0対1で負けていたのをアウェイで引き分けて、勝ち点1を得たことはよかった。今日は首位鹿島とは勝ち点3差ということでモチベーション高く試合に入ったが、残念ながらこういう結果になってしまった。難しい状況ではあるが、まだ上位に食い込むことは可能なので、次の試合も高い意識を持って臨みたい。前半1点取られたが、我々にミスが多くいいプレーができていなかった。逆に1点ですんで良かったと思う。後半は東京のリズムも良くなって追いつくことができたが、前半のミスでリズムを崩してしまうと、なかなか終盤のリーグでは難しい結果になってしまう。(得点シーンは?)得点の前に、相手GKと1対1の大チャンスになったのにシュートを止められてしまった。だから次こそはと思っていた。シンゴ(赤嶺)からいいパスを受けて決められたのは良かった。次はホーム最終戦。新潟はこの間の天皇杯でのも戦ったが、非常に強いチーム。なんとかここで勝ち点3を取るために1週間練習を積んでいきたいと思う」《長友》「神戸の選手が思ったより前からガンガン来て、カウンターも早かったので苦戦した。そこから引き分けに持っていけたことは良かった。今日の試合は、勝つことだけを意識して入った。今日は残念な引き分けに終わってしまったが、あとまだ2試合残っているので、今日の反省をいかしてこれから修正していきたい。自分としては今日は何もできていない。もっと決定的な仕事に絡みたかったし、もっと貪欲に行けば良かった。あとラスト2試合、今日の結果をちゃんと受け止めて、切り替えて臨みたい。次はホーム最終戦でもあるので、アツいアツい試合をして、来てくれた人が“来て良かったな”と思ってくれるようにしたいです」

 【城福監督の会見要旨】「5連勝している神戸はやはりいいチームで、攻守において非常に厳しい戦いになりました。そうなるのは分かってはいましたが、残り試合すべて勝ち点3を取り続けなければならない状況だったので、内容は別として、勝ち点1しか取れなかったことは非常に残念です。選手たちも東京から来てくれたサポーターのみなさんも東京で応援してくれているみなさんも、全員が勝ち点3を望んでいたので、悔しい思いでいっぱいです。内容については、立ち上がりに中盤のマークが後手になったり、相手のトップが引いてきたところをつかみきれずに、そこを起点に何度かシュートまで持って行かれました。失点シーンは速攻だったのですが、形勢としては、良くなかったと思います。前半の最後の方で少し落ち着いてきて、自分たちがやろうとしていたことができはじめました。後半、攻めてはいましたが、シュートの手前のところで技術的なミスや判断のミスがあり、シュートに至る決定的なシーンはつくれずにいましたので、メンバーとシステムを少しずつ変えながら、ゴールへの意欲をみんなに伝えました。1点取れたことは良かったのですが、それが少し遅すぎたと思います。(トップと勝ち点差がひろがったが?)今日の試合もそうでしたが、我々は他のチームをみるよりも目の前の試合に向けてやるだけです。1つひとつの試合で勝ち点3を積み重ねていくことにすべてを注ぎたいと思います」

 【神戸・松田監督の会見要旨】「連勝が止まってしまい非常に残念です。試合の最初は、ある程度プラン通りに試合を運ぶことができ、相手の弱点をうまく突けたと思います。だた、やはり1点では足りない。2点目が取れれば…。追いつかれた後も何度かチャンスはありましたので。1つでも順位を上げるためには、やはり点がほしいところです。残念です。ただ、選手たちは最後まで全力を尽くしてくれました。非常にすばらしいと思っています」