GAME RESULT試合結果
第33節 2008/11/30(日)
観衆 35,172人
天候 晴、弱 気温 9.9度 湿度 40%
主審:扇谷 健司 副審:安元 利充/原田 昌彦 四審:前田 敦
J1 第33節
味スタ
1-0
試合終了
前半0-0
後半1-0
FC東京 | アルビレックス新潟 | |
---|---|---|
83' 赤嶺 真吾 |
得点者 | |
45' エメルソン → 大竹 洋平 64' 石川 直宏 → 鈴木 達也 75' 平山 相太 → 赤嶺 真吾 |
選手交代 |
79' 田中 亜土夢 → 河原 和寿 |
11 | シュート | 8 |
6 | CK | 3 |
13 | FK | 26 |
56' 平山 相太 68' 今野 泰幸 |
警告 |
25' 田中 亜土夢 42' 千葉 和彦 55' 本間 勲 |
退場 |
GK | 1 | 塩田 仁史 |
DF | 5 | 長友 佑都 |
DF | 3 | 佐原 秀樹 |
DF | 2 | 茂庭 照幸 |
DF | 17 | 金沢 浄 |
MF | 6 | 今野 泰幸 |
MF | 22 | 羽生 直剛 |
MF | 18 | 石川 直宏 |
MF | 15 | エメルソン |
FW | 13 | 平山 相太 |
FW | 9 | カボレ |
GK | 31 | 荻 晃太 |
DF | 8 | 藤山 竜仁 |
MF | 7 | 浅利 悟 |
MF | 30 | 大竹 洋平 |
MF | 40 | 鈴木 達也 |
FW | 24 | 赤嶺 真吾 |
FW | 32 | 近藤 祐介 |
GK | 1 | 北野 貴之 |
DF | 17 | 内田 潤 |
DF | 5 | 千代反田 充 |
DF | 19 | 海本 慶治 |
DF | 28 | 松尾 直人 |
MF | 10 | マルシオ リシャルデス |
MF | 3 | 千葉 和彦 |
MF | 15 | 本間 勲 |
MF | 7 | 松下 年宏 |
FW | 23 | 田中 亜土夢 |
FW | 11 | 矢野 貴章 |
GK | 21 | 野澤 洋輔 |
DF | 2 | 中野 洋司 |
DF | 29 | 酒井 高徳 |
MF | 16 | 寺川 能人 |
MF | 13 | 木暮 郁哉 |
FW | 20 | 河原 和寿 |
FW | 18 | 川又 堅碁 |
【選手・監督コメント】
ホーム最終戦、個々の特長を活かして勝利をもぎ取る!
リーグ第33節が開催、ホーム最終戦を迎えることとなった。前節対神戸戦ではドローに持ち込んだが、勝ち点3を得ることはできなかった。前日(第33節第1日)行われた他カードの結果により、優勝には手が届かなくなったが、上位戦線にはかろうじて踏みとどまっている。今節勝利すれば、4位大分に勝ち点で並ぶだけに、絶対に負けられない瀬戸際の戦いは続く。
今節は梶山と徳永が警告累積による出場停止。同時に神戸戦の反省も考慮し「誰が出場しても、我々がやろうとするサッカーは変わらないが、個々の特長を出して新しいものを生み出すこと。この2つを両立したい。個々をより活かして動きの変化をつけたい」と城福監督はもくろむ。そのため、長友を右サイドバックに、左サイドバックは金沢が第22節対東京V戦以来の先発に。またエメルソンも第29節対大分戦以来のスタメン。ボランチは今野と羽生、2トップをカボレと平山が組む4-4-2の布陣で臨むこととなった。
対する新潟は現在14位。J2への自動降格は回避されたものの、残留は確定しておらず、少しでも勝ち点を積み上げるために死に物ぐるいで挑んでくるだろう。天皇杯でのリベンジを果たしたいという思いも強いはずだ。DF永田、MFアレッサンドロが出場停止となるが、今節はセンターバックにDF海本を起用。サイドにはMF松下とマルシオ リシャルデスという布陣で臨んできた。天皇杯の対戦では、MFマルシオ リシャルデスを起点にFW田中やMF河原らのDFの裏を狙う攻撃にも苦しめられた。同じミスを繰り返さないためにも、バランスを意識し、新潟にリズムをつかませないことが重要になる。攻撃では、いかに自分たちの時間を作れるかにかかってくる。ただし、もしペースを握られたとしても、冷静に焦らないことが大事だ。
冷たい風は吹くものの晴天に恵まれた味スタ。今季最後のホームゲームは3万5172人の観客を集め、16時4分に新潟のキックオフでスタートした。
新潟の気迫に苦しめられ、チャンスをつくれず…
立ち上がりはともにボールが落ち着かず、一進一退の攻防が続いた。10分には、自陣右サイドで石川がボールを奪い、ドリブルで長い距離を上がって、エリア手前で右外側のカボレに。カボレは対面するDFを中に切り返して今日1本目のシュートを放ったが、GK正面に。新潟も天皇杯同様に東京DFの裏を突く攻撃を仕掛けてきたが、ミスも出てリズムに乗り切れず、往ったり来たりの展開に。しかし24分、新潟MF松下のクロスから、ファーポストの下隅ぎりぎりにFW矢野に滑り込まれ、至近距離かシュートを打たれる。これは塩田が身体を張ってセーブし、CKに逃れた。
27分には、石川→中盤でフォローした平山がミドルを狙う。枠内に飛んだが、GKセーブで右CKを得るが、CKのチャンスを活かすことはできなかった。33分は、中盤で新潟にFKを与え、MF松下のキックをDF千代反田がヘッドでゴール前にそらし、落ち際でDF松尾が合わせてシュート。タイミングが合い、ヒヤリとさせられたが枠外に。39分には、カボレが左サイドで相手DFを外側に切り返して、ゴール前に速いクロスを送る。ファーには平山も待ち構えていたが、新潟GKが片手でパンチング。こぼれにエメルソン、今野と詰めたが、DFに守りきられた。
41分には、新潟にビッグチャンスを作られる。MF千葉→右サイドバックの内田が東京DFの背後を突く浮き球のパス。そこにMF松下が滑り込み、足を伸ばす。塩田も飛び出したが、ボールは交錯するようにゴールに向かい……危うく決められそうになったが、バーに当たって跳ね返り、塩田がキャッチ。新潟の気迫あふれるプレーに苦しめられたが、東京も決して慌てず、集中した守備から自分たちのリズムを作ろうとした。しかし攻撃では精度と迫力を欠き、決定機はつくれず。スコアレスで後半へと折り返した。
セットプレーから赤嶺が千金弾!ホーム最終戦を勝利で締める
後半からエメルソンに代えて大竹を投入。しっかりとパスをつなぎ、ボールを支配して攻めに出た。後半開始直後に、カボレの突破から、ゴール前に詰めた羽生がシュート体勢に入るが相手DFがブロック。47分は、今度は平山が中央からドリブルで攻め込む。こぼれから左エリアのカボレがゴールを狙ったが、角度がなく、GKにキャッチされた。60分には、羽生のクロスを受けた平山がゴール前にラストパスを送り、カボレが決定的チャンスをつくるが、シュートは枠外に…。厳しい守りを見せる新潟の前に、チャンスを活かすことはできなかった。
時間の経過とともに、ともに1点を追って激しい攻防に。東京は64分に石川に代えて鈴木を、75分には平山に代えて赤嶺を投入。選手交代を使ってゴールを狙った。新潟もロングボールを前線に送り東京ゴールに迫る。77分には、東京DFラインでのパスミスから、新潟FW矢野がゴール前に突進し、エリア内までフォローに上がったFW田中にパスを出され、シュート体勢に入るが、塩田が素早く飛び出してセーブ。集中して失点は許さず。
迎えた82分、羽生が前線の赤嶺にくさびのパスを入れ、赤嶺が確実に落としたところに、後ろから走り込んだ大竹がシュート。枠内に飛んだボールは、左上ぎりぎりで相手GKにセーブされたが、CKを得る。続く83分、大竹が蹴った左CKは、中央の赤嶺のもとにピタリと渡り、どんぴしゃでヘディングを叩き付け、ゴール! セットプレーのチャンスを活かし、ようやくリードを奪った。
新潟も最後まで東京ゴールに向かってきたが、反撃はシャットアウト。赤嶺の期待に応える貴重なゴールが決勝点となり、タイムアップを迎えた。ホーム最終戦を勝利で飾り、順位は5位に浮上。他力ながらACL出場権を得られる3位以内の望みを残し、最終節を迎えることとなった。
【選手コメント】《赤嶺》「得点シーンは、CKが上がってきて上手くヘディングできた。入ってよかった。出場にあたっては、0対0の状況だったので、シュートの意識を持ってピッチに立った。これだけたくさんの皆さんが観に来てもらい、ホーム最終戦で勝てたことはうれしかった。出場時間が増えればおのずとチャンスも増える。今年はそれをモノにすることが出きているように思う。(今季得点した試合は負けナシだが)逆を言えばチームが負けてしまったときには点を取っていない。そういうときでも点を取れるように頑張りたい。最終節は勝つことだけを考えて、みんなで力を合わせて頑張っていきたい」《塩田》「序盤からかなり苦しいゲーム展開だったが、どうにか踏んばることができた。前回天皇杯で新潟と戦ったときもこういう展開だったし、新潟はまだ残留争いをしていることもあり、前に出てくることは予想していた。ここ最近は失点が多く、攻撃陣に助けてもらっていることが多い。試合に入る前から、どんな状況でもやり抜こうという気持ちのもとでやっていたので、チャンスを作れないことに苛立ちはなかった。これ以上、引き分けも許されない状況の中でしっかり最後まで戦い抜こうという気持ちで戦ったことがよかったと思う。(今季を振り返って)試合に出続けることで、自分自身としてすごく大きな経験を積めている。こうやってシーズンを上位で戦っていけていることも、すごくいい経験。これからのサッカー人生にもプラスになっていると思う」
【城福監督の会見要旨】「前半、相手のプレッシャーが厳しいというのはわかっていた。そこでどう割り切ったサッカーをするのかということと、自分たちのDFラインと中盤のビルドアップのバランスがあまりよくなかったと思う。新潟のプレッシャーに精神的に押され気味で、もう少し繋げたかと思う。ただ、ファールをしてFKから危ない場面がいくつかあったが、そこで多少の運もあり、失点をゼロで抑えられたことは非常によかった。25分過ぎくらいから、新潟の中盤が少しルーズになり始めたので、そこでしっかりビルドアップして…と思っていたが、それができるようになったのは後半。そこは反省点。後半は羽生がボールをよく散らし、アタッキングサードまでは自分たちの意図のもとにある程度ボールを運べるようになった。しかし、そこから先で、オーバーラップやワンツーというようなスピードアップする場面をなかなか作り出せなかった。そこでメンバーを代えながら、変化を持たせようとした。最後にCKから点を取ったが、そのCKに至るまでの攻撃も含めて、あのあたりの時間帯は悪くなかった。ただ新潟は非常に気持ちの強い試合をしてきた。失点をゼロに抑えた守備陣も含め、全員の勝利だったと思う。(試合の流れは支配していたが、チャンスは新潟にあった。さまざまな甘さが見えたが?)コンパクトに戦いたいが、それは逆に言えば裏のリスクがある。そこはまだ学んでいる最中。コンパクトにすることで相手の足元は抑えられるが、裏に抜け出された時にはそれに付いていく、あるいはラインを下げるという判断は瞬時のもの。それについて、まだまだブラッシュアップしていかなければいけない。もう一つ、ボールホルダーの相手のボランチのつかみ方に関して、ブロックを作っていても、その中でボールにしっかり寄せるなど、多少甘さがあったかと思う。ブロックを作るところとボールに行くバランス、コンパクトにすることとラインをケアするバランスは、レベルを上げていくしかない。そこは反省点であり、相手がハイプレッシャーじゃない時には支配できるけれども、そうじゃない時に、たとえ自分たちのサッカーは出来なくても相手にチャンスを作らせないようにしたい。そこは発展途上のこのチームの大きな課題。(最終節に向けて)他力ではあるが、まず自分たちで勝ち点3を取ることがACLへの絶対条件になる。千葉の状況は確かに大変で、ものすごいモチベーションで来ると思うが、それよりも自分たちの目標をつかみ取るために、自分たちで勝ち点3を取るという気持ち。相手がどこで、どんな状況であれ、それは変わらない。一番大事にしたいこと」
【新潟・鈴木監督の会見要旨】「選手は90分間よく戦ってくれた。ただ、FC東京の攻撃の速さになかなか途中からついていけなかった。ゲームを通じてボールを支配され、その中でしっかりと粘ってセットプレーや早い攻撃に勝機を見い出そうとしたが、決定的な場面は何度か作れたものの、決められなかった。残り1戦となったが、勝ち点3を取るべくトレーニングに向かい、いいゲームをしたい」