GAME RESULT試合結果
第5節 2009/6/03(水)
観衆 14,259人
天候 曇、中 気温 21.1度 湿度 72%
主審:吉田 寿光 副審:間島 宗一/小椋 剛 四審:飯田 淳平
YNC 予選Bグループ 第5節
国立
3-1
試合終了
前半0-1
後半3-0
FC東京 | モンテディオ山形 | |
---|---|---|
57' 梶山 陽平 63' カボレ 71' カボレ |
得点者 |
03' 廣瀬 智靖 |
29' 中村 北斗 → 椋原 健太 71' 田邉 草民 → 大竹 洋平 76' カボレ → 赤嶺 真吾 |
選手交代 |
43' 秋葉 勝 → 佐藤 健太郎 45' キム ビョンスク → 小林 亮 76' 宮本 卓也 → 宮沢 克行 |
17 | シュート | 14 |
3 | CK | 7 |
16 | FK | 12 |
17' 平山 相太 43' 椋原 健太 |
警告 |
32' 園田 拓也 44' 宮本 卓也 51' 佐藤 健太郎 |
退場 |
GK | 20 | 権田 修一 |
DF | 14 | 中村 北斗 |
DF | 4 | ブルーノ クアドロス |
DF | 15 | 平松 大志 |
DF | 25 | 徳永 悠平 |
MF | 28 | 米本 拓司 |
MF | 10 | 梶山 陽平 |
MF | 18 | 石川 直宏 |
MF | 27 | 田邉 草民 |
FW | 9 | カボレ |
FW | 13 | 平山 相太 |
GK | 1 | 塩田 仁史 |
DF | 33 | 椋原 健太 |
MF | 17 | 金沢 浄 |
MF | 19 | 大竹 洋平 |
MF | 40 | 鈴木 達也 |
FW | 24 | 赤嶺 真吾 |
FW | 32 | 近藤 祐介 |
GK | 21 | 遠藤 大志 |
DF | 14 | 宮本 卓也 |
DF | 22 | 園田 拓也 |
DF | 23 | 石井 秀典 |
DF | 13 | 石川 竜也 |
MF | 16 | キム ビョンスク |
MF | 19 | 秋葉 勝 |
MF | 5 | 渡辺 匠 |
MF | 29 | 廣瀬 智靖 |
FW | 15 | 長谷川 悠 |
FW | 6 | 宮崎 光平 |
GK | 1 | 清水 健太 |
DF | 18 | 木藤 健太 |
DF | 20 | 小林 亮 |
MF | 7 | 宮沢 克行 |
MF | 17 | 佐藤 健太郎 |
FW | 10 | 財前 宣之 |
FW | 24 | 坂井 将吾 |
【選手・監督コメント】
ホーム国立でめざすは勝ち点3のみ!
ナビスコカップ予選リーグ第5節が開催。今節は国立競技場をホームとし、モンテディオ山形を迎え撃つ。ここまで4試合を終えて、現在暫定でグループ首位に立つ東京。今節は2位の山形との直接対決に。前節京都戦では勝ち点1を手にするにとどまっただけに、予選突破のためにはもう負けるわけにはいかない。ホームですっきりと勝利を果たして勝ち点を積み上げ、最終戦に勢いをつないでいきたい一戦でもある。
今節は、出場停止からあけたブルーノ クアドロスが先発し、センターバックを平松と組む。また首を傷めていた中村も復帰し、右サイドバックのポジションで初のスタメンとして臨むことになった。
対する山形は現在3試合を消化し、東京との勝ち点差は1。ナビスコ前節は千葉に競り負け、リーグ戦ではここ5試合勝利がなく、故障者も出て苦しんでいるようだが、チームの狙いは徹底されており、粘り強さもある。特に長いボール送り、セカンドボールを拾って展開する攻撃や、サイドを起点にFW長谷川に合わせる攻撃には迫力があり、警戒が必要だ。DFラインで集中を切らさず守るだけでなく、チームとして連動したプレスをかけ、山形のパスの出所を抑えていきたい。
攻撃では、ここのところチャンスに2点目が取れず、自らリズムを失うことが多いだけに、なんとか自分たちのサッカーをやりきり、確実にゴールにつなげたいところだ。気温は高くないものの、湿度は72%で雨も降り出しそうな国立。試合は19時34分に東京のキックオフでスタートした。
開始直後に失点、守備でバタつき山形にリズムをつかまれる
立ち上がりは守備がバタつき、慌てる展開となってしまった。開始30秒、山形が前線へ送った長いボールを、平松と山形FW長谷川が競り合う。平松が奪いきれず、シュートまで持ち込まれたが、権田のセーブでピンチを逃れた。直後には石川が右から切り込み、中央のカボレに当てて、迷いなく右エリアの相手DFの裏に抜け出す。リターンパスを受けてシュートがネットを揺らしたが、パスを受けた時点でオフサイドに…。
すると3分、東京の左サイドを崩して山形右MFキム ビョンソクがエリア内を突破。ゴール前にマイナスのパスを送り、きっちりFW長谷川に合わせられる。シュートは一度は権田がセーブしたが、こぼれを左MF廣瀬に蹴り込まれ、失点を喫した…。
早い時間帯に先制を許し、その後も長いボールに押し込まれ、山形に攻撃の形を作られた。東京は、厳しいプレスの前になかなか前線で起点をつくることができず苦しむ。14分には、中村が攻め上がり、カボレとのパス交換から右サイドでチャンスをつくり、田邉がゴールを狙う。だがシュートは、東京に在籍していた期間を含めて今日がJリーグ公式戦初出場となる山形GK遠藤に抑えられた。25分過ぎには、中村が相手のタックルを受けて足を傷めるアクシデントが起こる。
29分に中村に代えて椋原を左サイドバックに投入。徳永を右に配してバランスを取り直すと、徐々に東京もリズムをつかみ、チャンスにつなげた。30分、カボレが中央でつぶれながらつなぎ、攻め上がった梶山が左エリアでフリーの平山にラストパス。しかし平山の決定的なシュートは山形GK遠藤に阻まれる。32分には、左に流れた石川→ゴール前に上がった梶山がシュートを放つが、DFに当たって左CKに。石川→田邉がショートでつなぎ、再び石川のクロスから、ファーの平松がヘディングを放ったが、浮いてしまう。
38分にも石川のドリブルからチャンスをつくり、41分には椋原の左クロスを、中央の平山が粘ってつなぎ、ゴール前の至近距離にこぼれたボールをカボレが押し込んだが、またもやGKのセーブに阻まれ……。1点のビハインドを背負ったまま、後半へと折り返した。
梶山が同点弾、カボレが2ゴールを決め、今季初の逆転勝利!
後半は修正を図り、落ち着きを取り戻して反撃に臨んだ。迎えた57分、相手陣内・右の米本→中央の梶山は、ゴール前の平山に浮き球のパスを送ると、自身も攻め上がる。平山は確実に落とし、このパスをエリア手前で受けた梶山は、狙い澄ましたシュートを左上に突き刺してゴール! 平山との連係から梶山が美しいシュートを決め、ようやく同点に追いついた。
この冷静なゴールで逆転の口火を切ると、63分には平山から、前線へ抜け出そうとするカボレへ縦パス。カボレはトラップで前へボールを運び、ループシュート。これは相手GKに当たりゴール前にこぼれるが、相手DFと厳しく競り合いながらも、ヘッドで押し込む。カボレのスピードを活かして勝ち越すと、東京が完全にリズムを掴んだ。66分、速攻を仕掛け、カボレが右エリアで相手DFを切り返して、中央を上がった平山にパス。そこから再びリターンを受けて決定機を作ったが、平山へのパスの時点でオフサイドに…。
70分にも自陣からカウンターを仕掛け、石川がドリブルで相手陣内へ。うしろから上がった田邉にパスを通そうとしたが、互いに息切れ…タイミングを合わせることはできなかった。71分には田邉に代えて大竹を投入する。その直後に、梶山の縦パスに合わせ、カボレが山形DFの裏に抜け出そうとする。シュート体勢に入って打ったボールは一度は相手GKにセーブされたが、カボレ自身がこぼれ球に追いつき、右足で押し込んで3点目をゲットした!
これで勢いに乗ると、74分には左サイドからのパスを、エリア中央で受けた平山が反転して決定機を迎えるが、シュートの勢いが弱く…。しかし前にこぼれたボールにカボレが追いつき、クロス。ファーの石川が受けて再び決定的なパスを中央に送ったが、誰も合わせることはできず…。76分にはカボレに代えて赤嶺を投入。ともにラインが間延びし、終盤こそカウンターの応酬となったが、追加点は許さず。カボレが初の1試合2ゴールを決めて山形を突き放し、チームとしては今季初の2点差となる逆転勝利。この結果、暫定ながらもBグループ首位をキープした。
【選手コメント】《梶山》「前半は少しボールを持ちすぎて、出しどころを探すことが多かった。ハーフタイムに修正して、後半はキープするところとパスを回すところの使い分けもうまくできたと思う。立て直して90分トータルで逆転勝利できたことは収穫。ゴールは、平山選手がきっちりキープしてくれたので、自分もゴール前に入っていけた。シュートは練習でもああいうシュートを決めていたので、いい形で狙いどおりに決めることができた。今日の後半のような試合ができれば、勝利につながると思う。自分たちの力で決勝トーナメント進出を決めたい」《カボレ》「ゴールは、いいボールが送られてきて、自分のストロングポイントを出せたと思う。今日は早い時間に失点して、自分たちでバタバタした。そこから後半、やり直して、梶山のすばらしいゴールで同点にできた。その後、2点目のゴールが取れたことでチームも落ち着けた。京都戦も今日もいい試合ができたと思うので、次もいいプレーをして勝ちきりたい。清水は強敵だが、勝つチャンスはあると思うので頑張りたい」
【城福監督の会見要旨】「今日は絶対勝たなければいけないシチュエーション。そこで結果を出せてよかった。前半は、我々にもチャンスはあったが、ラインが深すぎて、相手の長いボールからセカンドを拾われ、そこからまたスルーパスを入れられて…という悪循環になった。立ち上がりに失点してしまったとこともあり、急造のDFラインに怖さが出た。ラインが下がってしまい、相手に決定的なチャンスを与えたことは反省しなければいけない。後半はラインの修正と、我々がパワーを使うところ、自分の技術や特徴をチームのために使うことを確認し、どこで自分の力を最大限に使えばいいかということを整理して臨んだ。繋ぐ展開もあったし、カボレの一発での裏もあったが、結局繋ぐことがないと、裏も狙えない。その両方を、ゲームの中でしっかりと出せるように続けていきたい。(ケガの選手について)カボレはもともと膝の内側の故障を持ちながらやっている。ただ、程度としてはそんなに深刻ではないと見ているが、精密検査をしなければわからない。(中村)北斗に関しては、相手選手が、ボールに行っているとはいえ、足の裏を向けて勢いよくタックルした。それが、彼のもともと持っているケガの患部を直撃した。彼のほうが歩くのもままならない感じなので、しっかり時間をかけて治さなければならないと思う。(椋原を左サイドバックに投入したのは?)前半は、山形左SB石川選手からのサイドチェンジが、右MFキム選手に収まり、そこからチャンスを作られていた。そのため、守備の面で我々が非常に信頼を置いている椋原を、キム選手側のサイドに置いて抑えに行くことにした」
【山形・小林監督の会見要旨】「前半はいい入りができ、うまくスペースとサイドを破れたのはよかった。ただ2人ケガ人が出てしまい、前半の終わり頃から押し込まれる形になった。それをどう凌ぎ、もう1点を取っていくか…という展開になった。追加点を取るために、決定的な場面は前半にもあったし、そこで決められなかったのが大きかった。FC東京にもチャンスがあったが、先制した後にもう1点取ることができれば、もう少しラクに後半に入れたのではないかと思う。後半は、2失点目のコミュニケーション不足がもったいない。1点は取れているので、精度さえあれば、もう1点取れるというゲームになりつつあったが、2人(秋葉、キム選手)のケガで戦力的に厳しくなってしまった。残念ながら、まだここまでかなという感じもしている。先制はしたが、個のぶつかり合いになると、パワーの勝負でボールを取ったり取られたり…と少し荒くなった。そこでFC東京に合わせてしまった。もう少しグループで連動してやれば、もう少し落ち着いたゲームができたと思う。可能性としては勝てたゲームだったかもしれない。現実としてこういう結果になってしまったが、チームとしてはいい経験にはなったと思う」