GAME RESULT試合結果

第7節 2009/6/13(土)
観衆 12,538人 
天候 晴、無 気温 26.3度 湿度 49% 
主審:西村 雄一 副審:名木 利幸/犬飼 一郎 四審:五十嵐 泰之

YNC 予選Bグループ 第7節

駒沢

HOME

FC東京

3-1

試合終了

前半1-0

後半2-1

AWAY

清水エスパルス

FC東京 清水エスパルス
06' カボレ
61' 石川 直宏
73' 赤嶺 真吾
得点者 83' 大前 元紀
57' 近藤 祐介 → 鈴木 達也
66' カボレ → 赤嶺 真吾
75' 田邉 草民 → 大竹 洋平
選手交代 45' 伊東 輝悦 → 長沢 駿
68' 藤本 淳吾 → 大前 元紀
68' 児玉 新 → 太田 宏介
15 シュート 8
5 CK 5
11 FK 11
34' 椋原 健太
58' 徳永 悠平
警告 70' 青山 直晃
71' 青山 直晃
73' 岩下 敬輔
退場 71' 青山 直晃
FC東京先発
GK 20 権田 修一
DF 33 椋原 健太
DF 4 ブルーノ クアドロス
DF 15 平松 大志
DF 25 徳永 悠平
MF 28 米本 拓司
MF 10 梶山 陽平
MF 18 石川 直宏
MF 27 田邉 草民
FW 9 カボレ
FW 32 近藤 祐介
FC東京控え
GK 1 塩田 仁史
DF 3 佐原 秀樹
MF 7 浅利 悟
MF 17 金沢 浄
MF 19 大竹 洋平
MF 40 鈴木 達也
FW 24 赤嶺 真吾
清水エスパルス先発
GK 21 西部 洋平
DF 25 市川 大祐
DF 3 青山 直晃
DF 5 岩下 敬輔
DF 2 児玉 新
MF 10 藤本 淳吾
MF 7 伊東 輝悦
MF 16 本田 拓也
MF 13 兵働 昭弘
FW 8 枝村 匠馬
FW 11 原 一樹
清水エスパルス控え
GK 31 武田 洋平
DF 4 太田 宏介
DF 15 辻尾 真二
DF 14 高木 純平
MF 6 マルコス パウロ
MF 22 大前 元紀
FW 20 長沢 駿

【選手・監督コメント】

自力で決勝トーナメント進出をつかみ取る


 ナビスコカップ予選リーグ第7節が開催。駒沢陸上競技場をホームに清水エスパルスと対戦する。決勝トーナメント進出をかけた最終節、現在勝ち点10でBグループ2位につける東京にとって、この試合で引き分け以下の場合、予選突破は柏(勝ち点8)、山形(勝ち点7)の結果次第となる。勝利を収めた場合は、清水の勝ち点12を上回って1位となるため、自力での予選突破を最大の目標として臨む一戦だ。

 東京は第6節(6/7)の試合がなかったため、9日間のインターバルをもって今節を迎える。そのため時間をかけて準備を徹底。今節は平山が警告累積のため出場停止となるが、FWには近藤が5/20予選第3節千葉戦以来の先発に。右サイドバックは、前節途中出場した椋原が、左は徳永が務める布陣で臨むこととなった。

 対する清水は、すでに2位以内が確定し、予選突破を決めた状態で今日を迎える。日本代表のFW岡崎を欠くとともに、FWヨンセンが出場停止となり、FW原を最前線に、FW枝村が少し下がり気味に位置し、MF伊東と本田がダブルボランチを組む布陣で臨んできた。そのFW原はここのところ好調を維持。突破力とスピードを活かしてDFの裏を突いてくる動きには十分なケアが必要。またMF藤本、MF兵働ら、キックの精度の高い選手も揃い、ミドルシュートやセットプレーには大いに警戒しなければいけない。

 一方、清水の組織的なディフェンスは強固で昨季も苦しめられてきた。東京はそこからいかに成長し、清水のブロックを突く動きで仕掛けていけるかがポイント。近藤や田邉らのドリブルにも期待したい。2003年以来のナビスコ開催となる駒沢、よく晴れて気温も上がる中、スタンドには多くの観客を集め、熱気あるホームの雰囲気を作り出し、試合は14時4分に清水のキックオフでスタートした。

カボレのゴールで先制! 集中し、安定した試合運びをみせる


 開始直後、清水・左MF藤本が、前線のFW原とのワンツーから、ドリブルで中央へ。東京DFの裏を突いて、スルーパスを送るが、田邉が素早く戻ってボールをカット。1分には、FW原が強引に中央をドリブル突破。しかしブルーノ クアドロスがしっかり身体を寄せて、粘り強く守り切る。集中した守備からリズムをつかむと迎えた6分、梶山の縦パスを中央のカボレが落とし、右寄りの近藤が巧みなコントロールから浮き球のパスを再び中央へ。カボレが放ったヘディングは、GKの伸ばした手を越えて左上にイン! 早い時間帯に先制点を奪った。

 先制を機に流れを掴み、その後も石川や田邉を起点に、梶山や米本も攻守によく絡んでテンポのよい攻撃を仕掛けて清水ゴールに迫った。14分、相手陣内でのFKからつなぎ、石川からのリターンを受けた近藤が右エリア内に進入。決定的なクロスに、ニアのブルーノ クアドロスが合わせたが、DFに詰められてCKに。石川の右CKに、平松が迫力の飛び込みを見せたが、ヘッドは枠外に。17分には、相手陣内で田邉が一度はボールを失うが、粘り強く奪い返し、石川→右エリアに抜け出した田邉にパス。田邉はシュート性の強いラストパスをファーに。ここにカボレが飛び込むが、合わせられず、オフサイドに…。

 24分には、左から右へのサイドチェンジを石川がつなぎ、外を上がった椋原はライン際の深い位置まで持ち込み、クロス。中央のカボレ、ファーの近藤は合わせられなかったが、DFのクリアを石川が奪い、右エリアからシュート。しかしGKにセーブされた…。チャンスを失ううちに清水に流れをつかまれ、反撃を受けるシーンもあったが、28分の清水・左SB児玉の攻め上がりは、田邉が粘り強く守り切る。その直後、FW原が右から中に回りこみ、スピードに乗ってシュート体勢に入られるが、石川がスライディングでブロック。そこからカウンターを仕掛けたが、田邉→攻め上がろうとする石川へのパスはとおらなかった。

 30分には清水に、東京陣内ほぼ中央27~28mの位置でのFKを与える。MF藤本が直接狙うが、梶山をかすめたボールは権田がキャッチ。37分には、清水右CKに続き、左CKを与え、MF兵働のキックを一度は跳ね返すが、再びMF兵働のもとへ。そこからゴール前にに送られたクロスがバーをヒット……ヒヤリとさせられた場面もあったが、守備では集中し、安定した試合運びで前半を終えた。

3点を挙げ、終盤は慌しい展開になるも、1位で予選突破!


 後半の序盤は一進一退の展開が続いたが、57分には近藤に代えて鈴木を投入。田邉を前線に上げて追加点を狙った。61分には中央の石川→右サイドにいた田邉にパス。田邉は思い切って前線にドリブルで仕掛け、DFを引き付けてエリア内にマイナスのパスを送る。受けた石川は、相手DFのスライディングを落ち着いてかわし、左足でGOAL!! 石川と田邉の良い連係から、2点目をゲットした!!

 66分にはカボレに代えて赤嶺を投入。すると71分には、途中出場直後の赤嶺が、前線でボールを追いかけようとしてエリア内で倒される。東京はPKをゲットするとともに、このプレーをきっかけに清水DF青山は2回の警告を受け、退場に。赤嶺自身が蹴ったPKは一度はGKに阻まれたが、GKが先に動いたとの判定で蹴り直しに。だが2度目はきっちり突き刺して、3点のリードを奪う。

 これで突き放したかに見えたが、清水も10人ながら一矢を報いようと意地の反撃を仕掛ける。75分には田邉に代わり大竹がイン。赤嶺が最前線、大竹が中央に、左MFに石川、右に鈴木の布陣で試合をクローズしようとした。82分には、大竹が前線に送った強い浮き球のパスに合わせ、梶山がDFの裏に飛び出す。大竹と梶山のコンビでチャンスをつくるが、わずかにタイミングが合わず。その直後の83分には、東京が攻め上がった隙を突かれ、カウンターをくらう。清水MF枝村が右サイドを駆け上がり、クロスを入れられると、途中出場のFW大前にニアに詰められ、ヘッドを決められてしまった…。

 これで東京は慌ててしまい、86分には清水FW大前に左エリア角で起点を作られ、その後の対応が遅れてエリア内で平松がファール。清水にPKを与える。しかし、FW原が蹴ったPKは、権田が好セーブ! 終盤は慌しい展開になったが、失点は1点に抑えて最後は攻め急がず、落ち着いてパスを回してタイムアップ。この結果、Bグループ1位で決勝トーナメント進出が決定。準々決勝第1戦は7月15日(水)、味スタで名古屋と対戦する。第2戦アウェイゲームは7月29日(水)に瑞穂陸上競技場にて開催される。

 【選手コメント】《田邉》「今日は大事な試合だったが、今まで出場した時から特に変えようとせず、気負わずにプレーできたことがよかったと思う。ただ、交代時には監督から『点を決めろ!』と言われた。そのとおりで自分は点を取らないといけないポジション。得点ももっと積極的に狙っていかなければ。スルーパスも今日は何回か引っかかってしまったので、個人的にもチームの連携面からも改善しなければならない点。ナオさんとは特に何か話し合っているわけではないが、ナオさんがすごく上手いので、とてもやりやすい。今日のアシストも、ナオさんがフリーだったのでパスを出した。流動的なポジションチェンジも特に話し合ったわけではないが、僕もナオさんも動きたいタイプなので、お互いに上手くやれていると思う。(駒沢の雰囲気は?)高校選手権で試合をしたときとは全然違った。スタンドの雰囲気も違うし、自分にも求められているものが違う。高校の時のように1人で持っていくということはできないから、周りを上手く使いながら…と自然に考えるようになっている」《権田》「PKの場面は、キッカーの動きを見て、ギリギリまで待とうとした。たぶんこっちに蹴ってくるだろうと予想して、駆け引きの中でうまく止められたと思う。それでも相手が10人になって、終盤のあの時間帯に失点してはいけない。そこに悔いも反省も残るが、最少失点で食い止められたので…。駒沢は、小学生の時からスクールに通い、このスタジアムで育ってきたという思いもあるし、好きな場所。多くのサポーターの声援もあってうれしかったし、こういう形で結果が残せてよかった。ありがとうございました」

 【城福監督の会見要旨】「他会場の結果次第では、引き分けでも予選突破できることはわかっていた。ただ、それを気にしていたら、ロクな結果にはならないと考え、絶対に勝たなければ決勝トーナメントには進出できないと思って臨んだ。多くのサポーター・ファンの方と一緒に準々決勝進出を喜べたことはよかった。内容は、課題も成果も見えた試合。蒸し暑い中で、ボールを動かしてチャンスをうかがっていたが、前半は少しボールを失い過ぎた。後半、3点目までは我々の狙いがある程度上手くいったが、そこから後のゲームの進め方は、3対2になってもおかしくなかった。その点ではまだまだ課題も残るが、今日の課題をしっかり踏まえて次に繋げたい。ただし代表組とケガ人が不在の中で、試合に出た選手がそれぞれ自分の力を出してくれたし、どのポジションにもすべて競争が存在するような状況になったと思う。それがチームの成長の最大の要因。この競争の中で打ち勝った選手が、リーグ戦もナビスコも出ているという、いい習慣を作っていければいいと思っている」

 【清水・長谷川監督の会見要旨】「アウェイにもかかわらず、多くのサポーターが最後まで熱い応援を送ってくれたが、その期待に応えられなかったことは申し訳なく思う。内容自体は、前半から決して悪いゲームではなかった。自分たちがボールを動かしている時間帯が多かったし、ワンチャンスをヘディングで決められただけだった。ただ、前半はFW原のワントップ気味だったこともあって、ボールは持ってはいたけれど決定機をなかなか作れなかった。後半の頭からFW長沢を入れて2トップにし、そこでビッグチャンスが何回か作った。それが決まっていれば試合展開はわからなかったと思う。しかし、先に2点目を決められ、続いてPKを与えた。あのPKの判定も、レフリーの判断ですけれど、逆のファウルと言ってもおかしくない面もあったと思う。そのあとDF青山が抗議をして2枚目のイエローカードを貰ってしまったことは、彼自身も反省をしなければならないところではないか。ここ2試合退場が続いてしまった。昨年フェアプレー賞をもらって、それに恥じないプレーをしなければならないと思っているが、少し余分なカードをもらってしまっており、チームとして反省が必要。これで2位になり、準々決勝では浦和と当たるが、ベスト8はどことやっても厳しいゲームになる。その覚悟は出来ているのでなんとか勝って、また東京と再戦できるように頑張りたい」