GAME RESULT試合結果
第1節 2009/7/15(水)
観衆 12,226人
天候 晴、弱 気温 28.0度 湿度 68%
主審:松村 和彦 副審:山口 博司/青木 隆 四審:井上 知大
YNC 決勝トーナメント 第1節
味スタ
5-1
試合終了
前半4-0
後半1-1
FC東京 | 名古屋グランパス | |
---|---|---|
03' 平山 相太 10' 米本 拓司 11' 石川 直宏 26' 長友 佑都 75' オウンゴール |
得点者 |
53' 小川 佳純 |
45' カボレ → 赤嶺 真吾 68' 米本 拓司 → 鈴木 達也 73' 石川 直宏 → 田邉 草民 |
選手交代 |
45' ダヴィ → 玉田 圭司 61' 吉村 圭司 → 山口 慶 70' 杉本 恵太 → 津田 知宏 |
9 | シュート | 8 |
2 | CK | 3 |
14 | FK | 13 |
警告 |
29' 竹内 彬 88' 田中 隼磨 |
|
退場 |
GK | 20 | 権田 修一 |
DF | 25 | 徳永 悠平 |
DF | 4 | ブルーノ クアドロス |
DF | 6 | 今野 泰幸 |
DF | 5 | 長友 佑都 |
MF | 28 | 米本 拓司 |
MF | 10 | 梶山 陽平 |
MF | 18 | 石川 直宏 |
MF | 22 | 羽生 直剛 |
FW | 9 | カボレ |
FW | 13 | 平山 相太 |
GK | 1 | 塩田 仁史 |
DF | 3 | 佐原 秀樹 |
DF | 33 | 椋原 健太 |
MF | 19 | 大竹 洋平 |
MF | 27 | 田邉 草民 |
MF | 40 | 鈴木 達也 |
FW | 24 | 赤嶺 真吾 |
GK | 21 | 西村 弘司 |
DF | 32 | 田中 隼磨 |
DF | 2 | 竹内 彬 |
DF | 5 | 増川 隆洋 |
DF | 26 | 佐藤 将也 |
MF | 10 | 小川 佳純 |
MF | 7 | 中村 直志 |
MF | 14 | 吉村 圭司 |
MF | 8 | マギヌン |
FW | 19 | 杉本 恵太 |
FW | 9 | ダヴィ |
GK | 1 | 楢﨑 正剛 |
DF | 6 | 阿部 翔平 |
MF | 13 | 山口 慶 |
MF | 24 | 福島 新太 |
FW | 11 | 玉田 圭司 |
FW | 18 | 津田 知宏 |
FW | 29 | 久場 光 |
【選手・監督コメント】
ナビスコカップ準々決勝・第1戦、ホームで勝利を!
ナビスコカップ準々決勝が開催。東京は今日の第1戦をホームゲームとし、名古屋グランパスと対戦する。この準々決勝には、東京のほか、予選リーグを勝ち抜いた浦和、横浜FM、清水に加え、ACLに出場した鹿島、川崎、名古屋、G大阪が参加。また準決勝まではホーム&アウェイ方式で行われる。
現在チームはJ1昇格後、初の公式戦6連勝中。リーグ前節から中2日という短いインターバルで、同じ相手との対戦となるが、勢いを途切れさせずに連勝の記録を伸ばしたい一戦でもある。しかし、選手たちは口々に「何連勝するかということより、目の前の試合に全力を尽くして一試合ずつ勝ち点を積み重ねていくことが大事」と話し、強い気持ちでカップウィナーズへの道を一歩ずつ進んでいく。東京はリーグ戦と同様のスタメン、サブには大竹が6月13日ナビスコ清水戦以来に控える布陣で臨む。
対する名古屋は、リーグ前節の敗戦後にストイコビッチ監督がメンバー変更を話し、今日はGK西村、左サイドバック佐藤が先発に。またリーグ戦で出場停止だったMF中村と、MF吉村がダブルボランチ組み、FWダヴィと杉本の2トップというフレッシュな布陣で臨んできた。
2戦を通しての勝ち上がりが決まるため、可能な限り得点を稼いで勝利し優位に立ちたいが、もし2試合での勝利数と得失点差が同じ場合には、アウェイゴール数が勝ち上がりを決める。それを考えれば、できればホームでの失点は避けたいところだ。チームとして意志を統一し、安定したゲーム運びができるかどうかは、みどころの一つ。まずはホームで手堅く勝利したい一戦だ。梅雨があけ、本格的な夏が到来。夜になっても蒸し暑さが残る味スタ、試合は19時30分ちょうどに名古屋のキックオフでスタートした。
平山が、米本が、ナオが、長友が名古屋ゴールを襲う!
今日も先制は開始3分だった。立ち上がりの名古屋の猛攻を落ち着いてしのぎ、権田がゴールキックを前線へ送る。これを平山が競り、一度は名古屋DFがスローインに逃がれる。この右スローインを石川が素早くスローし、右サイドライン際のカボレが高い位置で追いつき、エリア中央にマイナスのパスを送る。ここにフリーで待ち構えた平山が難なく合わせ、右足でゴールに突き刺す! 素早い判断と連係から先制した。
これで勢いに乗ると、10分には中央寄りに位置した石川が左前線にパスを送る。これをカボレがワントラップで前に運び、ゴール前に猛突進。至近距離から放ったシュートは、名古屋GKにセーブされるが、こぼれを粘り強く羽生がつなぎ、巧みに反転して後ろの米本に。米本は右足でよく抑えたミドルを放ち、プロ初ゴールを決めた! 直後の11分には、徳永のサイドチェンジから、ファーの羽生が再び右前線のカボレにパス。カボレは一旦キープした後、中央寄りの後ろに戻し、そこに上がった梶山がヘッドで右エリアに送り込む。これにタイミングよく合わせた石川、迷わず右足を振り抜くと、鮮やかにファーに流し込み、6戦連続弾をマーク! 電光石火で瞬く間に3点をリードした。
その後は、少し落ち着いた展開になるが、名古屋にエリアまで運ばれても慌てずに対応。決定機はつくらせず。迎えた26分には、ブルーノ クアドロスのフィードに、左サイドに流れていた石川が飛び出し、トラップでボールを前へ運ぶ。左エリアまで突進したが、名古屋DF田中に対応され、シュートに持ち込むことはできなかった。それでもきっちりキープし、後ろの長友へ。長友が左エリアから放った狙い澄ましたシュートは、名古屋GKが見送る中、弧を描いて右上に決まり、4点目を奪った。
32分にはDFラインと中盤でパスを回し、チャンスと見るや徳永が前線へ。DFの裏に抜けた平山が右CKを奪う。石川の右CKから中央の米本へ。米本はシュートを打てなかったが、粘り強くつなぎ、左エリアの羽生→平山が強烈なシュートを放ったが、DFをかすめてポストをヒット! こぼれにブルーノ クアドロスも詰めきれず、5点目は決められなかったが、シュート7本で4点を奪い、前半を終了した。
一転名古屋にリズムを掴まれるも、大勝を果たす
後半、東京はカボレに代えて赤嶺を、名古屋はFWダヴィに代えてFW玉田を投入。すると一転、名古屋にリズムをつかまれた。東京はパスを回しながらチャンスをうかがおうとしたが、名古屋のカウンターをくらい、リスタートからも度々ゴールに迫られる。47分には、名古屋に左エリア手前からのFKを与える。名古屋MF小川が前線に送るが、ボールは権田が直接キャッチ。51分にも再び名古屋の左サイドのFKから、右エリアのDF増川にシュートを打たれるが、権田がセーブする!
しかし53分には、流れの中で名古屋MF中村が右前線にパスを送り、右サイドバックの田中が高い位置まで駆け上がる。ここで守備に戻った石川が切り返され、クロスを上げられると、左エリアに詰めていたMF小川がヘッド。徳永が競っていたが、その上からヘディングシュートを決められ、避けたかった失点を喫した…。
その後は蒸し暑さの中でともに疲労が見えはじめ、ラインが間延び。それでも、68分には米本に代えて鈴木を、73分には石川に代えて田邉を投入し、羽生がボランチに回る布陣に。この選手交代によって落ち着きを取り戻すことになった。75分にはパスをつなぎながら、途中出場の田邉がドリブルで前進。徳永の攻め上がりを引き出す。ここからゴール前に送ったクロスに対し、赤嶺も詰めていたが、直前で相手DFのクリアがオウンゴールとなり、5点目を奪う。
それでも一矢報いようと仕掛ける名古屋。78分に速攻から、FW津田に左エリアまで走りこまれ、今野の股下を抜く鋭いシュートを打たれたが、権田が好セーブ! 85分には名古屋右サイドバックの田中が攻め上がり、シュート性のボールを前線に。ここに名古屋FW津田も頭から飛び込むが、権田がしっかりキャッチし、反撃は許さず。後半の試合運びに課題は残したものの、5対1で終了。準々決勝アウェイでの第2戦を前に圧倒的な優位に立つとともに、初の公式戦7連勝を果たした。
【選手コメント】《米本》「(初得点について)ボールが自分のところに来たら、枠に入れようとだけ考えていたので、決まったときはびっくりした。でも入ってよかった。(ルーキー同士の)田邉選手より早く決めることができてよかった(笑)。前半はいい形で折り返せたが、後半はあまりいい内容ではなかった。ディフェンスラインが下がり、僕ら中盤も下がってしまった。蹴ることが多くなり、プレスも甘くなってしまった。押し込まれて1点を取られたが、ただ最後に5点目が取れて、チームとしては第2戦に繋がる試合だったかと思う。いい入りはできたと思うが、後半に出た課題を改善していきたい」《田邉》「前半途中から準備をしていたが、プランが変わって後半途中から入った。出場直前に失点を喫し、少し出にくい状況になったが、自分が入ってもっと危なくならなくてよかった。(5点目の起点になったが?)早いタイミングでパスを出すと相手が来てしまうので、一度ドリブルをして逆を突こうと思った。その場面はよかったが、ほかに2度ほどボールを失い、カウンターを受けて危ないシーンになってしまった。ドリブルで突っかけすぎたかもしれない。そこはしっかり反省したい。それから試合に馴染むまでが遅いことも課題。ただ、味スタではリーグ前節の名古屋戦で初めてプレーをしたけれど、ホームだし、芝も良く、楽しい。地元の友達も近いので、応援しに来てくれている。もっと活躍できるように頑張りたい」
【城福監督の会見要旨】「平日のナイトゲームでスタジアムに足を運びにくい中、多くのファン・サポーターの方が来て下さった。そういうみなさんのためにも変な試合はできないし、ナビスコ杯は昨年、準々決勝で負けているので、ここを突破したいという強い思いがあった。また最近の歩みを絶対に止めたくないというモチベーションも高かった。試合にはいい入り方をして、前半に4点を取った。失点を0に抑えたかったが、後半に少し緩んでしまったところがあり、そこは反省材料。だがトータルでみれば、名古屋という強豪から5点を取れたことは自信に繋がる。今日はゴール前での工夫や、やり直しがみられた。無理矢理シュート打って相手に当てるのではなく、いなしてかわすなど、選手が工夫してくれたことがうれしい。ビデオで見返せば、もちろん打ったほうがよかったというシーンはあったと思う。しかし試行錯誤して段々とジャストな判断をしていくこと大事で、トライや工夫については評価したい。実際に前半も、本来打つべきところで他の選手に打たせて得点した場面もあった。そこもしっかりとブレずに、ジャストな判断ができるようにチームとして取り組んでいきたい」
【名古屋・ストイコビッチ監督の会見要旨】「悪夢のようだった。FC東京の勝利には祝福を贈る。我々にとっては一つのレッスンになった。多くのことにトライしたが、上手くいかなかった。(リーグ戦からメンバーを変えたが?)GK楢﨑は耳に痛みがあるということで外した。FW玉田も少し休ませたかったのでFW杉本を入れた。ただ、こういう結果になったので、選手を変えても大きな違いはなかった。今日の試合は、スピードに大きな差があったことに尽きる。我々の動きはスローモーションのようだったが、FC東京はまるで新幹線。そこに違いがあった。これは戦術的な問題ではない。カボレや石川、平山選手らに対処する回答を、我々は持ち合わせていなかった。特に1点目、スローインがカボレにわたり、フリーで持っていかれたが、本来ならDFが付いてカバーリングをしなければいけなかった。今日のゲームについて、選手と向き合ってしっかり話し合いたいと思う。次からはFWケネディが合流するし、ケガのDF吉田、DFバヤリッツアの復帰も待ちたい。絶対に諦めず、これからまた新しいグランパスを見せたい」