GAME RESULT試合結果

第19節 2009/7/25(土)
観衆 27,846人 
天候 晴、弱 気温 27.9度 湿度 74% 
主審:高山 啓義 副審:前島 和彦/下村 昌昭 四審:五十嵐 泰之

J1 第19節

味スタ

HOME

FC東京

0-0

試合終了

前半0-0

後半0-0

AWAY

サンフレッチェ広島

FC東京 サンフレッチェ広島
得点者
78' 羽生 直剛 → 田邉 草民
84' 平山 相太 → 赤嶺 真吾
88' 石川 直宏 → 鈴木 達也
選手交代 45' 髙柳 一誠 → 髙萩 洋次郎
73' 李 漢宰 → 楽山 孝志
88' 柏木 陽介 → 横竹 翔
14 シュート 7
6 CK 2
14 FK 18
34' 梶山 陽平
50' カボレ
80' 平山 相太
警告
退場
FC東京先発
GK 20 権田 修一
DF 25 徳永 悠平
DF 4 ブルーノ クアドロス
DF 6 今野 泰幸
DF 5 長友 佑都
MF 10 梶山 陽平
MF 28 米本 拓司
MF 18 石川 直宏
MF 22 羽生 直剛
FW 9 カボレ
FW 13 平山 相太
FC東京控え
GK 1 塩田 仁史
DF 3 佐原 秀樹
DF 33 椋原 健太
MF 19 大竹 洋平
MF 27 田邉 草民
MF 40 鈴木 達也
FW 24 赤嶺 真吾
サンフレッチェ広島先発
GK 34 中林 洋次
DF 24 森脇 良太
DF 2 ストヤノフ
DF 19 盛田 剛平
MF 16 李 漢宰
MF 35 中島 浩司
MF 6 青山 敏弘
MF 17 服部 公太
MF 25 髙柳 一誠
MF 10 柏木 陽介
FW 11 佐藤 寿人
サンフレッチェ広島控え
GK 1 下田 崇
DF 26 橋内 優也
MF 22 横竹 翔
MF 15 髙萩 洋次郎
MF 33 楽山 孝志
MF 32 岡本 知剛
FW 18 平繁 龍一

【選手・監督コメント】

前半戦のリベンジを果たし、初の6連勝をめざす


 リーグ第19節が開催、ホームでサンフレッチェ広島を迎え撃つ。前節大宮戦に快勝し、リーグ5連勝を果たした。今節はチーム初の6連勝がかかる一戦。その記録も重要かもしれないが、広島にはアウェイで敗れているため、同じ相手に2度負けるわけにはいかない。前半戦のリベンジのためにも、ホームでぜひとも勝ち点3をもぎ取りたい試合となる。

 対する広島は現在6位。東京との勝ち点は5差のため、広島にとっても今節は上位にくらいついていけるか、あるいは差が広がるか…の分岐点となる。そして東京も広島もパスワークで崩すことにこだわり、似たようなスタイルをめざしているが、城福監督は「広島は狭いエリアでのポゼッションもでき、ワイドに構える展開もカウンター攻撃も全部できるチーム」と。石川も「見習うべきところもあるチーム」と謙虚に話すとともに、警戒を強めた。

 ともに攻撃的なサッカーを標榜し、過去の対戦では点の取り合いになる試合も多かった。また、現在得点王ランクの上位に名を連ねる石川、広島FW佐藤寿の対決という意味でも注目を浴びる。ただし、城福監督は「現在連勝中だからといって、相手を陵駕できるほど簡単に成長できるわけではない。そんなに甘くはないし、今回もギリギリの戦いになるはず。その中で、積み上げてきたことの成果を見せたい」と話し、地に足を着けて勝利をめざす。

 広島は出場停止のDF槙野、MFミキッチに代わり、DFラインには盛田を、中盤にはMF李を先発起用。1トップに佐藤寿、2シャドーにはMF柏木とMF高柳という3-6-1の布陣。東京は第14節柏戦から7戦連続、同様の先発メンバーで臨むことに。夏真っ盛りで晴れわたった味スタ、試合は18時3分に東京のキックオフでスタートした。

チャンスを活かせず、スコアレスで前半を折り返す


 前半から、互いに自分たちのサッカーを仕掛けようとした。東京は立ち上がりの2分、米本→中央の羽生がダイレクトで右エリア内へ浮き球のパスを送る。ここに石川が飛び出したが、クリアしようと前に出た相手GKと交錯し、シュートは打てなかった。6分には、素早いパスワークで前線に運び、徳永の右クロスから広島ゴールに迫る。続いて石川がドライブのかかったミドルを放ち、落ちたボールがゴールに向かったが、広島GKの好セーブでCKに。10分は、ブルーノ クアドロスが自陣でのインターセプトから迫力のある攻め上がりを見せ、カボレとともに速攻を仕掛けたが、広島の戻りも素早く、チャンスにはつなげられなかった。

 16分、徳永のクロスのクリアを長友がつなぎ、平山→再び長友がシュートしたが、枠外に。17分には、石川からの横パスを受けた梶山がペナルティサークルあたりから抑えたシュートを放つが、GKがキャッチ。東京は徳永、長友も攻め上がり、エリアまで持ち込む場面を度々つくるが、広島の固い守備を崩しきることができない。広島も切り替えの速い攻撃を仕掛け、24分には右サイドからFW佐藤寿が切り込み、マイナスに折り返される。26分には広島DF盛田が左サイドをオーバーラップし、クロスを上げられたが、いずれもブルーノ クアドロスと今野が落ち着いてクリアした。

 31分には石川の右CKからブルーノ クアドロスがヘディング。広島は36分、ゴール正面からのFKをDFストヤノフが直接狙う。このシュートはワンバウンドしてゴール左下隅に飛んだが、権田が片手で弾き出し、CKに逃れた。一進一退の展開になる中、39分には平山から、右エリアに抜け出した石川にパスがとおり、絶好のチャンスを迎えたが、オフサイドに…。続いて長友→梶山の縦パスを平山が落とし、ブルーノ クアドロスが果敢にシュートを放ち、CKを得る。このCKから平山がヘッドを放ったが、決めることはできず。無得点のまま、前半を終えることとなった。

ボールを支配するも引いた守備を崩せず、ドローに終わる


 後半、ボールを支配したのは東京。51分には広島が素早いリスタートから、途中出場のMF高萩がクロスを送るが、権田がキャッチ。ここから逆襲を仕掛け、石川が右サイドでDF2人の間を力強いドリブルで抜き去り、右エリアに進入。シュートを放ったが、DFに当たってGKにキャッチされる。56分にはカボレ→長友が長い距離を走り、左前線から上げたクロスに、右エリアの石川がボレーで合わせたが、GKのセーブに阻まれた。

 広島もトップのFW佐藤寿に長いボールを送り、セカンドを拾って攻撃を仕掛けようとしたが東京DF陣が危なげなく守り、パスをつないで攻めに出る。すると広島は徐々にラインを下げ、守備を固める体勢に。東京は完全にボールを支配し、試合はほぼ広島陣内で進むが、65分に右CKのクリアから、梶山が放ったシュートは広島DFがブロック。エリア内にこぼれ、平山、カボレと相手DFが混戦になるが、ゴール前の反則で広島ボールに。69分には広島のカウンターのクリアを広島MF柏木に奪われ、DFラインの裏に持ち出されてシュートを打たれるが、権田がセーブする。

 広島のカウンターをしのぐと、77分には徳永のクロスからチャンスをつくり、ニアに平山が詰めたが、触りきれず…。その後、田邉、赤嶺、鈴木を投入し、なんとか打開を図ろうとしたが、決め手を欠いた。結局、攻め込みながらも、最後まで広島の引いて固めた守備を崩しきることができず。5月9日第11節京都戦以来の無得点でドローに終わり、リーグ6連勝は果たせなかった。

 【選手コメント】《平山》「すごく残念。クロスからのチャンスなど、ある程度は狙いどおりの攻撃ができたが、最後のところで決めることができなかった。広島が引いてくることはわかっていた。そこでクロスと使い分け、もう少しサイドで人数をかけて崩していくような形が作れればよかったが…。ただ、後ろからのビルドアップはできていた。90分のうちには1回は必ずチャンスがあるので、そこで決められるような選手になりたい」《今野》「引かれた中でも、相手の隙を突いて、縦にくさびを入れたり、ミドルを打ったりという工夫もあった。狙いどおりだったけれど、フィニッシュの精度が足りなかったと思う。当然悔しいが、やり続けていくしかない。上位との差は気にせず、引きずらず、僕たち自身が勝ち点を積み上げていくことしか考えていない。やるべきことをやって勝ち、これが実力だという意識がある。だからこそ次はしっかり勝ちたい」

 【城福監督の会見要旨】「第10節の対戦で敗れていることもあり、選手たちはチームとしてぜひ次のステージに行きたい、歩みを止めるわけにはいかないという思いをもって戦った。しかし結果について正直に言うと、勝ち点2を失った気持ちでいる。選手たちもそういう雰囲気で、非常に悔しい。ただ、“もう一度対戦したい”と思うような、そういう試合を続けることが順位を上げく、結果を出していくということだと思っている。シュート1~2本で勝ち点3を拾い続けることはリーグ戦では有り得ないし、チャンスはシュート数に比例すると思っている。もちろん今日の勝ち点1というのは不満でもあり、フィニッシュの課題が出たが、そこで我々が積み上げていることは、更にブレることなく続けて行きたい。何度も言うが、自分たちが胸を張れるような内容の試合を繰り返すことが結果にもつながると思っている。0対0で終わったが、それでもファンのみなさんから最後にユルネバを歌っていただいた。その気持ちは選手も感じているし、我々は次のステージに行くことをあきらめていない。あの歌を聞きながら、歩みを止めるつもりは無いという決意を新たにした」

 【広島・ペトロビッチ監督の会見要旨】「ハードな戦いだった。東京は非常に好調で、今日も我々のミスを誘って速攻を仕掛けることを狙っていたと思うが、我々も前節に続き、我慢した戦いができた。ディフェンスがしっかりでき、そこを起点に何度か速攻を仕掛けることができた。ただ、この夏場の暑さと、リーグ戦も半ばにきて、MF柏木やFW佐藤寿にも疲労の色が見られた。ベンチの中に彼らと同じくらいの力をもった選手がいて、交代で入れることができれば、我々がこのゲームをモノにできたのではないかとも思う。しかしながら、選手は最後まで全力で戦い、引き分けをモノにした。毎試合全力で戦ってくれて、その面では選手を誉めたい。怪我人が多く、またDF槙野、MFミキッチが出場停止の中でも、チームは力を合わせて引き分けという結果を残したことはよかったと思う。両チームともに本当に決定的といえるシーンはなかったかもしれないが、ゴールのにおいがするというシーンは、我々のほうにあったのではないだろうか。ただ、点を取り、勝てるかもしれないというシーンはあったかもしれないが、勝ち点1を取れたことに関しては満足している」