GAME RESULT試合結果
第23節 2009/8/23(日)
観衆 24,593人
天候 晴、弱 気温 25.9度 湿度 77%
主審:西村 雄一 副審:岡野 宇広/中込 均 四審:中原 美智雄
J1 第23節
カシマ
3-1
試合終了
前半2-0
後半1-1
鹿島アントラーズ | FC東京 | |
---|---|---|
04' ダニーロ 21' マルキーニョス 77' 大迫 勇也 |
得点者 |
85' カボレ |
56' 興梠 慎三 → 大迫 勇也 68' ダニーロ → 中田 浩二 82' マルキーニョス → 増田 誓志 |
選手交代 |
60' 羽生 直剛 → 大竹 洋平 60' 中村 北斗 → 鈴木 達也 85' カボレ → 近藤 祐介 |
12 | シュート | 13 |
2 | CK | 7 |
13 | FK | 19 |
78' 大迫 勇也 |
警告 |
86' 大竹 洋平 |
退場 |
GK | 21 | 曽ヶ端 準 |
DF | 2 | 内田 篤人 |
DF | 3 | 岩政 大樹 |
DF | 19 | 伊野波 雅彦 |
DF | 7 | 新井場 徹 |
MF | 15 | 青木 剛 |
MF | 40 | 小笠原 満男 |
MF | 11 | ダニーロ |
MF | 8 | 野沢 拓也 |
FW | 13 | 興梠 慎三 |
FW | 18 | マルキーニョス |
GK | 1 | 小澤 英明 |
DF | 35 | パク チュホ |
MF | 6 | 中田 浩二 |
MF | 14 | 増田 誓志 |
MF | 25 | 遠藤 康 |
FW | 9 | 田代 有三 |
FW | 34 | 大迫 勇也 |
GK | 20 | 権田 修一 |
DF | 25 | 徳永 悠平 |
DF | 4 | ブルーノ クアドロス |
DF | 6 | 今野 泰幸 |
DF | 5 | 長友 佑都 |
MF | 28 | 米本 拓司 |
MF | 10 | 梶山 陽平 |
MF | 14 | 中村 北斗 |
MF | 22 | 羽生 直剛 |
FW | 9 | カボレ |
FW | 13 | 平山 相太 |
GK | 1 | 塩田 仁史 |
DF | 2 | 茂庭 照幸 |
DF | 33 | 椋原 健太 |
MF | 19 | 大竹 洋平 |
MF | 40 | 鈴木 達也 |
FW | 24 | 赤嶺 真吾 |
FW | 32 | 近藤 祐介 |
【選手・監督コメント】
勝ち点3の奪取をめざし、首位鹿島に挑む
リーグ第23節は日曜開催として鹿島アントラーズと対戦、アウェイに乗り込む。前節はチャンスに決めきれず、終盤にカウンターから失点して敗れた。そこから中3日で迎える今節だが、山形戦のショックを引きずらず、心身ともに切り替えることが大事だ。
特にここ5試合は勝ち星がなく、追い込まれた状態で首位との対戦を迎えることになったが、城福監督は「鹿島のホームで、簡単に勝てるはずはないが、それでも勝ち点3をめざす。もちろん状況に合わせて守備的になる可能性もあるが、それは失点しないための策。常に勝利から逆算した戦いをする」と話し、強い気持ちで挑む一戦だ。ただし、石川の復帰については慎重に次節に持ち越し。今節は中村が右MFとして、6月3日ナビスコ山形戦以来にスタメンに名を連ねた。
対する鹿島は、勝ち点47で首位を守っている。第20節広島戦、前節神戸戦とアウェイでは続けて黒星を喫したが、ホームでは今リーグもいまだ負けなしと、絶大な強さを誇る。今節は、前節欠場したFWマルキーニョスが復帰。FW興梠もケガを押して先発で臨んできた。東京はここ2試合無得点が続いていることもあり、今節は鹿島の堅守を破ってゴールできるかが焦点に。そのためにも東京らしい連動したサッカーを続けていくことが大事だろう。
夏の夕闇が包み始めたカシマサッカースタジアム。ここまで積み上げてきたサッカーと意地を見せ、上位浮上の足がかりとしたい重要な一戦は、18時34分に東京のキックオフでスタートした。
2点を失い、鹿島に狙いどおりの展開に持ち込まれる
開始4分、鹿島・左サイドバックの新井場が攻め上がり、前線に上がっていたボランチの野沢とワンツーをかわして左エリアに進入。東京の右サイドを崩され、ゴール前にグラウンダーのラストパスを出される。中央のMFダニーロは、わずかにタイミングが合わなかったが、体勢を崩しながらも左足でシュートを打たれる。ボールはポスト内側に当たって跳ね返ってゴールインし、早くも先制を許した…。
6分には鹿島・右MF野沢のクロスに合わせてFW興梠が飛び出し、ネットを揺らすが、これはオフサイドに。すぐさま反撃に出る東京は7分、左サイドでゴールを背にパスを受けた平山が、反転してすぐさまミドルを狙う。しかしシュートはバーをヒットして跳ね返り…。その後も東京がボールを動かし、チャンスを伺ったが、20分に右サイドからのFKから羽生のキックに合わせて、平山が放ったヘディングはバーの上に。
すると迎えた21分、鹿島DFラインでのつなぎから、GK曽ヶ端が一気に前線へ長いボールを送る。ここに東京DFの中央を割って、鹿島FWマルキーニョスが猛ダッシュ。ブルーノ クアドロスを振り切り、飛び出した権田の頭上を越すシュートを冷静に決められ…2点目を失った。
2点先行した鹿島は守備ブロックを固め、余裕を持った試合運びに。その後の東京はパスは回せても、厳しい守備の前に決定的な場面を作れない時間が続いた。35分には自陣で相手のパスミスを平山が奪い、カウンターを仕掛ける。右サイドから上がったカボレがシュートし、CKに。だがCKはチャンスにつなげられなかった。41分には相手陣内・やや右寄りからのFKを得て、中村が直接狙ったが、枠を捉えることはできず。2点のリードを許したまま、前半を終えることになった。
大竹がアシスト、カボレのゴールで一矢報いたが…
後半も鹿島は引いた守備から、鋭いカウンターを仕掛けてきた。49分、羽生→中央の梶山が前線のカボレに縦パスを入れ、自身もエリアに進入しようとするが、鹿島のDFラインでカットされて逆襲をくらう。それでも最後は徳永がクリア。危ない場面をしのぐと50分には、中村が右サイドに抜け出してクロスを送ったが、平山に届く前に相手GKにキャッチされた。53分は、東京がカボレのクロスから左CKを得る。このCKのこぼれから、再びカボレがシュート体勢に入ったが、これもCKに逃れられた。
60分には中村と羽生に代えて、鈴木と大竹を投入。これを機に素早いパス回しからサイドで起点をつくり、攻撃のリズムをつかんだ。63分、右前線の鈴木→フォローした徳永がアーリークロスを上げ、右エリア角で梶山がヘディングを放ったが、枠外に。64分には相手陣内でのFKを得て、大竹→鈴木が右サイドからゴール前にシュート性のクロスを送る。ここにカボレが飛び込み、スライディングで合わせたが、シュートは大きく外れた…。67分には鈴木が右から持ち上がり、ゴール前中央にスルーパスを送る。ここにカボレが抜け出し、GKと1対1に。決定的な場面をつくったが、これも決められない……。
だが前掛かりになる中で迎えた77分、東京の右サイドを鹿島DF新井場に突破され、中央へグラウンダーのクロスを入れられた。FWマルキーニョスのシュートはブロックしたものの、高く浮いたボールを途中出場のFW大迫にヘッドで押し込まれ、3点目を失った…。85分には大竹が右サイドで相手DFを切り返してゴール前にラストパスを送り、カボレが右足で合わせてゴール。大竹の気迫あふれるプレーからチャンスをつくり、一矢を報いたが反撃もそこまでだった…。3対1でタイムアップを迎え、常に先行した展開に持ち込み、ホームで巧みなゲーム運びをみせる鹿島の前に力負けを喫することとなった。
【選手コメント】《大竹》「2点を先行されたが、2対1にすれば逆転できるチャンスはあると考えていた。ボールをたくさん触ってリズムを作り、攻撃に絡もうとした。ただ、3失点目が痛かった。(カボレのゴールについて)鹿島に左足を警戒されていることはわかっていたので、中へ切り返して右足でパスを送った。今日はボール触れたけれど、チームが勝てなかったので…。今後もこういう形で起点をつくって、チームが勝てるように得点に絡んでいきたい」《中村》「久しぶりのスタメンでとにかくいけるところまで動いていこうとした。その中でもまず、守備を意識して試合に入ったが。結果的に失点してしまったし、攻撃でももっと自分の特長を出さなければいけなかったと思う。鹿島とは、カウンターの素早さ、球際の強さなど、差を感じた部分もある。今後はそういうことを頭に置いて、常に試合に出られるよう練習して準備していきたい」
【城福監督の会見要旨】「熱い応援をしていただいたサポーターに残念な思いをさせてしまい、とても悔しい。選手は強い気持ちを持ってピッチに立ったが、王者の鹿島を相手にケアレスミスで2点を失うと非常に苦しくなる。それは肝に銘じなくてはならない。2点を先行されると相手は引いてリトリートしてくる。それを崩すという課題に我々は取り組んでいる最中だが、1点を取るのが遅すぎた。最初の2失点と、リトリートした相手に1点を返すことについては、今日の経験を次につなげていかなければいけない。鹿島は2トップにボールが収まり、カウンターは脅威だった。そのため、我々はボールを保持していても苦しい展開になった。(鹿島との差について)先取点を取り、しっかり試合を運ばれた。その面では歴然とした差があると言わざるを得ない。ただ、試合を進めるクオリティについては、我々も決して下を向くことは無いと思う。カウンターと遅攻との両方からアタッキングサードでしっかりシュートまでつなげ、その精度を上げることがいま必要なこと。フィニッシュの精度を持った選手が少ないが、それには取り組み続けていくしかない。今日の結果は自分たちが招いたことなので、これを本当に経験とし、次の試合にすぐ活かせるメンタリティとプレーの質を持った選手で戦っていきたい」
【鹿島・オズワルド オリヴェイラ監督の会見要旨】「前節神戸戦では、湿度が高いという影響もあって終盤に運動量が落ちてしまった。そのため、選手を早く回復させる狙いもあり、金曜からミニ合宿を張った。睡眠や休養も必要だし、メディカルや仲間同士で接する時間も多くなって話し合いをすることも出来る。あとは対戦相手も手ごわい相手であって、攻撃的な能力が高い選手が揃っており、厳しいタフな試合になることが予想できた。その合宿の効果が結果として表れ、選手たちもどういう意味でこれをやったのかを理解してくれたのではないか。今日も高い気温と湿度で負担や消耗がある中、相手の能力や質を上手く抑えながら我々の試合というのが出来たのではないか。(後半の選手交代について)選手交代の時点で、FC東京の狙いは、明らかにサイドを崩しにきていた。特に右サイド=我々の左側に傾いていた。そこはMFダニーロがケガ上がりで、連戦の3試合目ということもあり、90分はもたないことが予想された。もう1つは、東京がサイドアタッカーを入れてきて、我々の運動量も落ちて、スピードでついていけなくなるということも予測していた。そのためMF中田を中央に入れ、運動量が多くパワーもあるMF青木をサイドに出して、DF新井場とユニットを組んでサイドを抑えようとした。残念ながら、その策が100パーセント機能したわけではなく、そこから失点の場面につながった。崩された状況はあったが、ただ、総合的に考えて、今日立てたゲームプランに対し、全員が規律を持って取り組んだことは素晴らしい。失点はしたが、その時間で3対1になっていたので、総合的に考えて満足できる試合だった」