GAME RESULT試合結果

第25節 2009/9/12(土)
観衆 8,106人 
天候 曇、中 気温 30.1度 湿度 64% 
主審:飯田 淳平 副審:武田 進/石川 恭司 四審:今村 亮一

J1 第25節

鴨池

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京都サンガF.C.

2-1

試合終了

前半1-0

後半1-1

AWAY

FC東京

京都サンガF.C. FC東京
00' ディエゴ
85' 金 成勇
得点者 60' 石川 直宏
45' 林 丈統 → 柳沢 敦
58' シジクレイ → 金 成勇
81' ディエゴ → 中村 太亮
選手交代 45' 赤嶺 真吾 → 鈴木 達也
66' 羽生 直剛 → 中村 北斗
80' 石川 直宏 → 大竹 洋平
10 シュート 13
0 CK 7
15 FK 15
89' 水本 裕貴
89' 李 正秀
89' 安藤 淳
警告 44' 梶山 陽平
45' 平山 相太
89' 鈴木 達也
退場
京都サンガF.C.先発
GK 21 水谷 雄一
DF 24 増嶋 竜也
DF 4 水本 裕貴
DF 14 李 正秀
DF 8 中谷 勇介
MF 16 安藤 淳
MF 7 佐藤 勇人
MF 3 シジクレイ
MF 26 角田 誠
FW 10 ディエゴ
FW 11 林 丈統
京都サンガF.C.控え
GK 1 平井 直人
DF 6 染谷 悠太
MF 19 森下 俊
MF 17 中村 太亮
FW 13 柳沢 敦
FW 9 豊田 陽平
FW 28 金 成勇
FC東京先発
GK 20 権田 修一
DF 25 徳永 悠平
DF 4 ブルーノ クアドロス
DF 6 今野 泰幸
DF 5 長友 佑都
MF 10 梶山 陽平
MF 28 米本 拓司
MF 18 石川 直宏
MF 22 羽生 直剛
FW 13 平山 相太
FW 24 赤嶺 真吾
FC東京控え
GK 1 塩田 仁史
DF 2 茂庭 照幸
DF 33 椋原 健太
MF 7 浅利 悟
MF 14 中村 北斗
MF 19 大竹 洋平
MF 40 鈴木 達也

【選手・監督コメント】

ナビスコの勢いをそのままに、上位進出を狙う!


 リーグ第25節は、アウェイで京都サンガF.C.と対戦。9/6に行われたナビスコカップ清水戦では、チームとしての共通意識が徹底され、東京らしいサッカーで勝ちきり、ファイナルへの進出を決めた。一方でカボレのカタールへの移籍が決定。城福監督は「チーム一丸となって、マイナスをプラスに変える努力を」と話し、ナビスコの勢いをつなげつつも、いまこそ団結力や結束力でカバーしていきたい。

 対する京都は、現在10位。8/30第24節以降、約2週間のインターバルでは、韓国代表のDF李が不在であったものの、今節に向けてじっくりと準備を整えてきた。守備ラインはこのDF李を中心に、DF水本、増嶋を含め、高さと対人の強さを誇る選手が揃っている。今日はこの堅守をいかに崩していけるかが最大のポイント。京都の前線からかけるプレスをかいくぐって中盤で主導権を握り、チャンスの数を多くつくっていきたい。

 東京は、日本代表の長友、今野が元気にスタメンに復帰。カボレの代わりには赤嶺が入ることに。赤嶺は「相太ともずっと一緒にやってきたので、彼の特長はよくわかっている。相太のキープ力や高さを活かし、自分の持ち味も発揮し、お互いのよさを引き出せるようにしたい」と意気込みをみせた。守備もここのところ集中を切らさず、安定しているため、連動した守備で相手の攻撃を抑え東京ペースに持ち込み、焦らず、我慢強く戦いたい。

 京都との対戦成績は、ここ3試合連続で引き分けに終わっているが、城福監督は「京都は相手のよさを消すことに長け、状況に応じて戦い方やシステムを変えてくる。そのため、こちらもいくつかの選択肢と心の準備をしておかなければいけない」と狙いを説明。同時にこれまでの対戦では、終盤の相手の変化に戸惑い、バタバタしてしまったため、冷静に試合の流れを読んでいくことが必要。落ち着いて状況の変化に対応し、上位進出の足掛かりとなる戦いを!試合は鹿児島県立鴨池陸上競技場にて、13時4分に京都のキックオフで開始された。

簡単に先制を許し、そのままリードされて折り返す


 試合開始直後、京都のFKから攻め込まれる。左MF角田がエリア中央まで攻め込み、入れ替わるようにFWディエゴがブルーノ クアドロスをかわして前進。シュートを左下に決められ、失点…。集中を欠いて先制点を許してしまう。その後は、気持ちを切り替えて、いつものように東京がパスをつないで攻めに出た。8分、梶山の縦パスから、左寄りの赤嶺が中央の平山に展開。平山はドリブルで相手DFを振り切り、ゴール前に抜け出しかけたが、最後のところでDFに足を出され、CKに。

 15分には、今野が相手陣内で力強くボールをカット。中央で羽生→石川とダイレクトでつなぎ、その間からゴール前に攻め込んだ赤嶺にパスを送ろうとするが、カットされる。21分は、石川の右クロスに、ファーに走り込んだ羽生が頭で折り返すも、平山にはわずかに合わず。25分には、中央の梶山のロングフィードから、羽生がスピードに乗って左前線のスペースまで上がり、鋭いクロス。ドンピシャのタイミングで赤嶺がヘッドで合わせるも、わずかに枠外に…。

 完全に引いて守る相手に対し、攻めてはいるものの、ラストプレーの精度が足りず、決定的なチャンスまでには至らず。それでも暑さの中、残り10分となり、ようやくゴール前で決定的な場面を迎えることに。34分、持ち上がった今野から平山がボールを収めて、左エリアの石川にパス。左エリア内に進入して、強烈な左足シュート。DFをかすめてCKに。38分には、左の赤嶺→中央で平山がポストとなり、こぼれたボールに素早く左から回り込んだ石川がシュート。強烈なシュートを放ったが、バーに当たって外に…。結局1点のビハインドで後半に臨むことになった。

石川の同点ゴールで勢いづくも、カウンターから失点し敗れる


 後半、赤嶺に代えて鈴木をFWに投入。これを機にチームに動きが出て、試合は京都陣内で進む。53分には鈴木が左サイドから中に持ち込みシュート。DFがブロック。そして迎えた60分、羽生→梶山がドリブルで中央エリアへの突破を図る。そしてすぐ左には今野も攻め上がっていたが、その外側の石川にラストパス。石川は左エリアから、コントロールされた鋭いシュートをネットに突き刺す!石川の8月1日川崎戦以来のゴールでようやく同点に追いついた。

 勢いに乗った東京は、勝ち越し点を狙ってその後もパスを回してチャンスをつくる。62分、今野が相手ボールをインターセプトし、そのまま駆け上がりクロス。中央で鈴木が合わせるもオフサイドの判定。そして特に中盤では、梶山が存在感を発揮し、次々と前線へ縦パスを入れるほか、69分には右CKからこぼれを拾い、自ら右エリアに侵入し、GKもかわして、至近距離からシュートを放ったが、決めきることはできなかった。

 前掛かりになる中で迎えた85分、前線でボールを奪われ、相手DFのクリアが中盤にこぼれる。ここで米本が京都FW金と競り合う中、ボールはFW金に当たって東京陣内ゴール前へ。ここに権田も飛び出したがFW金にかわされて無人のゴールに流し込まれ、失点。その後何とか同点に追いつきたい東京は、セットプレーから途中出場の大竹が何度もゴール前にボールを入れるも、得点を奪えず終了。東京がボールを支配して2点目を取りにいく中で、隙を突かれて敗戦。リーグ再開を白星で飾ることはできなかった。

 【選手コメント】《石川》「同点にして、そのままもう1点を狙いにいって、そこで取りきれなかったことが残念。試合前から、どこで守ってどこでチャンスを狙いにいくか…という話をしていたので、あの同点の場面まではイメージどおり。そして次は、まさに追加点を狙いにいく時間帯になったと思うが、そこで取りきれなかったことが敗因になったと思う。(ゴールもイメージどおりか?)はい。ただ、僕としては前半のチャンスに決められなかったことが悔しい。ちょっと追いかける時間が長すぎたと思う。前半のうちに追いついておきたかった。失点は誰が…というのではなく、チーム全体としてやっていはいけない失点。それを反省しつつも、同点にする時間も少し遅かったのかもしれない。ゲームプランは状況に合わせていくことが必要だが、結局焦りはないにしても、ゆとりがなくなった。京都に主導権を握られた感じ。(ケガの前のイメージは戻ってきているか?)そこまで巻き戻すというより、ケガ以前より進化することを求めている。今日は同点弾が生まれたが、僕としてはその先の仕事を求めていきたい。敗戦によって下を向きがちになるが、そういうチームの雰囲気も変えていきたい」

 《梶山》「最初は集中して試合に入ることができず、ああいう形で失点してしまった。ただ、そこでも慌てることなく、自分たちでつなぎ、だんだん普通に調子が上がったかなと思う。後半は達也さんが裏を狙えるようになって、チームとしてのリズムも出てきた。逆転できる雰囲気が漂っていたが…。(69分のシュートの場面は?)相手があまり僕のところを抑えにこなかったので。あの場面以外にも打つチャンスはあったし、ニアじゃなくて枠に入れようと考えていたら、ズレてしまった…。ゴールに絡みたかった」

 【城福監督の会見要旨】「なんとも言いようのないゲームでした。遠くまで来てくれたファンに申し訳ない思いをさせてしまったと思っています。今日のゲームが難しいシチュエーションであることは、誰しもがわかっていた事なので、色々なエクスキューズは言いたくないですし、言うべきではないと思っています。勝ったチームが強いのであって、我々は弱かったということだと思います。(後半の最初から鈴木選手を投入した意図は?)どうしても相手に裏の脅威を与えることができなかったので、裏に飛び出していける選手を起用したということです。もちろん赤嶺が悪いからではなくて、バランスとして、どうしても足下と裏と両方を見せないと相手の脅威にはなりません。前半は、ポゼッションはしながらも、脅威を与えられなかったと判断しました。京都のDFラインは下がっていましたが、裏に出ることができるタイミングは、出し手も含めてもっともっと意識を高めていかなければいけません。ボールを奪った瞬間というのは、そこで相手のラインが下がっているわけではないので、その辺のところは、早く相手のDFが下がれる状況を作ってしまったということ。そういうボール運びしか出来なかったというのは、出し手と受け手の両方に多少問題があったと思います。(次節に向けてどう立て直しますか?)メンタル面をもう一度しっかり整理する。遠くまで来てくれたファンは、カップ戦の歌を歌ってくれていましたけれども、非常にありがたいことでもあり、勇気付けられることでもあり、我々はある意味では屈辱でもあります。今シーズンの残りはカップ戦しかないと。たぶんそういうい意味でなく勇気付けるためとは思いますが、残り9試合のリーグ戦をどういう風に戦っていけるかというのを、チームとして取り組んで、次にはカップ戦の歌だけを歌われないように、絶対に勝ち点3を取りにいきたいと思います」

 【京都・加藤監督の会見要旨】「ホームゲームを鹿児島でやることになって、メインスポンサーの京セラのお膝もとということもありますし、稲盛会長の故郷でもあります。そういう中でたくさんの人が掛けつけてくれて、京都からも遠いところ多くのサポーターが来てくれました。そのサポーターにいいお返しが出来て良かったと思います。前半は、かなり早い時間にゴールが決まって、もちろんリードするということは、大きなアドバンテージですけれど、少し選手の気持ちの中に、大事に行こうという気持ちが芽生えたかなと思います。もっと、マイボールになった時に出て行く、あるいは、ボールを早く動かして行けばよかったと思いますが、少し思い切りの良さや前に出て行く活力が、少し無くなったと思います。その分、FC東京に押し込まれた部分もありましたけれど、前半はあのままよく1対0で終わってくれたと思います。後半、FW柳沢をどこかのタイミングで出すというのは、考えていました。今日の試合はいつも練習しているよりは、気温が上がった中でやったので、FW林も非常に良く頑張ってくれましたけれど、FW柳沢が前で時間を作ってくれることを期待して、後半の頭から入れました。途中でMFシジクレイがアクシデントの怪我で、少し押し込まれました。MFシジクレイの存在感は非常に大きいですが、そういう選手がいつもベストコンディションではないわけですし、そういう時にもっと選手の逞しさというか、MFシジクレイに依存する部分を、チーム全体で少なくしていかないといけないと思いました。その後に入ったFW金とMF中村のポジショニングやバランスというのは、いい仕事をしてくれたと思いますし、FW金は新潟戦に続いて決勝点を入れていて、彼みたいな新人が大事なゴールを入れてくれるのは、非常に大きな弾みになると思います。他の新人や若い選手にいい影響を与えてくれると思います。非常に力があり、ナビスコカップの決勝まで駒を進めたFC東京から、勝ち点3を取ることができて、選手も非常に満足していると思います。ただ、これからリーグ戦は9試合残っていますので、少しずつ上位のチームの背中を確実につかんで、その上を行くように、目指したいと思います」