GAME RESULT試合結果

第15節 2010/7/28(水)
観衆 26,534人 
天候 晴、中 気温 28.8度 湿度 62% 
主審:高山 啓義 副審:中井 恒/唐紙 学志 四審:飯田 淳平

J1 第15節

国立

HOME

FC東京

1-1

試合終了

前半0-0

後半1-1

AWAY

ジュビロ磐田

FC東京 ジュビロ磐田
47' 大黒 将志
得点者 51' オウンゴール
58' 大竹 洋平 → 石川 直宏
60' リカルジーニョ → 赤嶺 真吾
79' 羽生 直剛 → 鈴木 達也
選手交代 62' 西 紀寛 → 金沢 浄
82' ジウシーニョ → 船谷 圭祐
90' 成岡 翔 → 岡田 隆
7 シュート 15
5 CK 8
15 FK 12
66' 森重 真人
警告
退場
FC東京先発
GK 20 権田 修一
DF 14 中村 北斗
DF 6 今野 泰幸
DF 17 キム ヨングン
DF 8 松下 年宏
MF 3 森重 真人
MF 10 梶山 陽平
MF 19 大竹 洋平
MF 22 羽生 直剛
FW 16 リカルジーニョ
FW 39 大黒 将志
FC東京控え
GK 1 塩田 仁史
DF 4 高橋 秀人
DF 33 椋原 健太
MF 11 鈴木 達也
MF 18 石川 直宏
FW 9 赤嶺 真吾
FW 13 平山 相太
ジュビロ磐田先発
GK 21 八田 直樹
DF 5 駒野 友一
DF 4 大井 健太郎
DF 6 那須 大亮
DF 14 パク チュホ
MF 23 山本 康裕
MF 27 上田 康太
MF 11 西 紀寛
MF 8 ジウシーニョ
FW 10 成岡 翔
FW 18 前田 遼一
ジュビロ磐田控え
GK 1 川口 能活
DF 3 岡田 隆
DF 16 金沢 浄
DF 20 山本 脩斗
MF 28 船谷 圭祐
MF 15 菅沼 実
FW 19 荒田 智之

【選手・監督コメント】

好調ジュビロとの対戦、ホーム国立で連勝をめざす


 28日(水)、リーグ第15節が開催。ホーム国立でジュビロ磐田を迎え撃つ。前節湘南戦では、大黒も移籍後初ゴールをマークし、3点を奪って勝利した。今節は、今季リーグ戦でまだ果たせていない連勝を、そしてホームでの勝利をもぎ取りたい一戦となる。東京は権田が心身ともに100%の状態に復帰し先発。それ以外は前節同様にキム ヨングンがセンターバックを、森重がボランチを務める布陣で臨むことになった。前節から中2日で疲労は懸念されるが、「体力をできるだけ能動的に使い、主導権を握りたい」と城福監督は戦い方について話した。  対する磐田は、現在勝ち点16で13位につける。DFラインに故障者が続き、前節鹿島戦では逆転負けを喫したが、MFジウシーニョの復帰後、好調を維持しているといえるだろう。城福監督は「磐田はめざすサッカーのクオリティが高く、それを遂行できるだけの攻撃力もある。FW前田を軸とした攻撃は多彩で、特にサイドを起点にした攻めは相当怖い。また守備も厳しく、最大の特長はアグレッシブな守備からのカウンター」と、簡単なゲームにはならないことを示唆。  気の抜けない90分になりそうだが、守備で後手に回るようだと磐田の支配を許すことになる。東京はボール支配を高め、サイドの攻防で競り負けないことが勝利のポイントに。磐田のカウンターに対して、中途半端な失い方をしないことも重要だ。何よりホームでの勝利に期待がかかる一戦、総力戦で勝利に向かう。夏の夕暮れ、気持ちのよい風の吹く国立。試合は19時4分に東京のキックオフでスタートした。

磐田に主導権を握られたが、権田を中心に我慢強くしのぐ


 中盤で厳しいプレスをかけ、コンパクトな布陣を保つ磐田の前に、東京はリズムを掴めず、なかなか前線にボールを運ぶことができなかった。その中でも7分に相手DFのクリアから、大竹→中村がアーリークロス。DFの裏に大黒が飛び出したが、磐田GKに先にキャッチされた。14分には中盤でパスをつなぎきれず、磐田に奪われ、攻め上がった右SB駒野がクロス。これがゴール前のFW前田のもとにピンポイントで渡り、どんぴしゃのヘッドを放たれるが、権田がゴール左上ぎりぎりでセーブし、ピンチを免れる。  19分には松下の右サイドからのFKに森重が放ったヘディングシュートがネットを揺らしたが、オフサイドの判定に。その後は、磐田FW前田の正確なプレーで前線に起点をつくられ、苦しむことに。22分には磐田・右前線でFW前田が巧みなキープから、こぼれを拾いすぐさまシュートまで持ち込まれたが、権田がセーブ。29分にも磐田陣内からDF大井が送ったロングフィードが前線のFW前田にわたる。今野が付いていたが、胸で落とされ、反転してゴールを狙われる。  押し込まれる時間が続いたが、それでも権田を中心に我慢強くしのぎ、45分には中央の梶山→くさびを受けた大黒が左に振り、リカルジーニョが左エリアで仕掛け、ゴール前にラストパスを送る。しかし磐田DFにカットされ、チャンスはつくれず。前半はスコアレスで終了した。

大黒の2戦連続弾で先制! しかし直後に追いつかれ…


 後半立ち上がりの2分、磐田陣内・右サイドのライン際でリカルジーニョがファールを受け、FKを得る。これを梶山が素早くリスタートし、浮き球のボールをゴール前へ。磐田DFの隙を突いて飛び出した大黒がヘッドを叩きつけ、ボールはネット右側にイン! 大黒の2試合連続弾で先制を果たした。  しかし直後の51分、磐田・左CKからMFジウシーニョの放ったヘッドはクリアし、再びCKに逃れる。しかしこのMF上田の右CKから、DF那須の放ったヘッドは権田の手をかすめ…。東京DFもカバーしていたが、松下のクリアがネットにイン。オウンゴールで同点に追いつかれてしまった。  東京は58分に大竹に代えて石川を投入。しかし60分には中盤で梶山がボールを奪われ、磐田MF西がカウンターを仕掛ける。左エリアのMFジウシーニョに決定的なシュートを打たれたが、権田がセーブ。その直後にリカルジーニョに代えて赤嶺を投入し、勝ち越しを狙う東京だが、磐田も62分にはDF金沢を投入。DFパク チュホを一列前に上げて対策をとってきた。これに対して東京は落ち着いてパスをつなぐことができず、磐田に切り替えの早い攻撃を仕掛けられる。69分には磐田FW成岡に右エリアから決定的なシュートを放たれたが、これも権田のセーブでCKに逃れる。続いてこのCKのこぼれを拾った磐田MF山本康のミドルが前線に当たってコースが変化。だがこれも権田が素早く反応し、守り切る。  79分には羽生に代えて鈴木がイン。終盤はカウンターの応酬となる中、87分には森重が巧みに左前線に抜け出し、左エリアに進入した鈴木に。鈴木はゴール前にラストパスを送り、右から赤嶺がシュート体勢に入るが、寸前で磐田DF金沢にブロックされる。ロスタイムには自陣の低い位置で奪い、カウンターを仕掛ける。赤嶺→梶山が再び右サイドに走った赤嶺に展開。ここから中央に低く早いラストパスを送ったが、森重のシュートは相手DFにカットされ…。1対1のドローに終わり、またしてもホームで勝ちきることができなかった。  【選手コメント】《権田》「ホームだったので勝ちたかった。磐田の戦い方を警戒して、守備ではそれにきっちり対応はできたと思う。みんな動いていたし、サイドバックやセンターバックも身体を張ってくれていた。(好セーブが何本もあったが?)それがGKの仕事。それでも勝ち点2を失った。いい形で先制したのに、あの時間帯で失点してはいけないと思っている。失点の場面も、ヘディングシュートにGKの自分がなんとか触れなかったか…それができずすごく悔しい」  《大黒》「磐田が前半に強いことは事前の情報としてわかっていたので、0対0で運んだのはプランどおり。そこから後半の早い時間に先制できたことはよかった。得点は、FKの場面で梶山がこちらを見ていることがわかったので、身体の向きを変えて準備した。ゴールは見えていなかったが、感覚でヘディングを打ちつけた。とにかく2点目が取れなかったことが課題。もっと連係を高めていきたい」  【城福監督の会見要旨】「平日にも関わらず多くのみなさんに来ていただき、感謝している。ホームで久しく勝っておらず、今日こそファンの方々と喜び合いたかったが、それが果たせず残念。試合については、ここ数試合のスカウティングから、いまの磐田は攻守に於いてトップオブトップのレベルであることは分かっていた。上位陣に対して結果だけでなく、内容も対等以上に戦っていて、今日は本当に難しい試合になると思っていた。特に前半は、中盤で相手のブロックに入っていくのは難しいと予想し、いかに裏を狙えるか、あるいはサイドチェンジで相手を広げることができるかをテーマにして臨んだ。だが磐田はDFラインからFW前田選手への一本のパスでスイッチを入れることに徹していた。FW前田選手は長いボールに対して競り勝つだけでなく、胸でボールを収めることもできる。そこでスイッチを入れられる展開が何回かあった。我々は、個人として調子の良い選手ばかりではなかったこともあるが、それを圧力に感じて、裏を取ることやサイドチェンジなどの狙いが思いどおりにいかなかった。  ただ磐田も強固なブロックを90分間つくり続けられる訳ではないので、後半はブロックの中に入っていけると考えていた。交代選手が一つのキーだったが、うまく機能せず、個々の良さを前面に出すことができなかった。予想どおりの難しい試合で、負けなかったとも言えるが、我々の立場を考えればホームで勝ち点3を取る努力をしなければいけない。選手はその姿勢は見せたが、勝ち点3を取れないという結果に向き合わなければならない。(具体的に向き合うポイントは?)中2日で疲労感はあるが、その中でもしっかりとポジションを取ること。ビルドアップの段階から意識してポジションを取り、どこで2対1を作るかに取り組んできたが、疲労感の中で数的優位をつくれなかった。プレッシャーを受け、自分の時間が取れなかったが、それはポジショニングの修正ができていないから。細かなところだが甘かったと思う」  【磐田・柳下監督の会見要旨】「この内容で勝ち点3を取れなかったことは残念。だが、前節2対0から逆転されたことを考えれば、アウェイで勝ち点1を取れたことを良しと考えたい。選手たちは前半からアグレッシブにプレーし、落ち着いてボールを動かして何度かチャンスを作った。前半はまずまず良かった。ハーフタイムのミーティングで『大黒選手の動きには注意』と話していたが、後半立ち上がりの一発でやられた。それでも選手は下を向くことなく、相手のゴールを目指してプレーした。前節の反省もあり、メンタル的にも強くなっていると感じた」