GAME RESULT試合結果

第7節 2012/4/21(土)
観衆 17,192人 
天候 晴、無 気温 10.4度 湿度 55% 
主審:東城 穣 副審:名木 利幸/竹内 元人 四審:塚田 智宏

J1 第7節

ユアスタ

HOME

ベガルタ仙台

4-0

試合終了

前半1-0

後半3-0

AWAY

FC東京

ベガルタ仙台 FC東京
45'+3 赤嶺 真吾
58' 関口 訓充
76' 太田 吉彰
87' 鎌田 次郎
得点者
46' 菅井 直樹 → 田村 直也
46' 赤嶺 真吾 → 松下 年宏
90' 太田 吉彰 → 梁 勇基
選手交代 46' 大竹 洋平 → 田邉 草民
56' 米本 拓司 → 谷澤 達也
56' 羽生 直剛 → ルーカス
9 シュート 4
6 CK 2
18 FK 24
20' 角田 誠
37' 鎌田 次郎
53' 上本 大海
75' ウイルソン
警告 45'+2 大竹 洋平
50' 太田 宏介
72' ルーカス
退場
ベガルタ仙台先発
GK 16 林 卓人
DF 25 菅井 直樹
DF 2 鎌田 次郎
DF 29 上本 大海
DF 27 朴 柱成
MF 17 富田 晋伍
MF 6 角田 誠
MF 15 太田 吉彰
MF 11 関口 訓充
FW 18 ウイルソン
FW 24 赤嶺 真吾
ベガルタ仙台控え
GK 1 桜井 繁
DF 20 内山 俊彦
DF 23 田村 直也
MF 8 松下 年宏
MF 10 梁 勇基
FW 19 武藤 雄樹
FW 13 柳沢 敦
FC東京先発
GK 20 権田 修一
DF 2 徳永 悠平
DF 3 森重 真人
DF 30 チャン ヒョンス
DF 6 太田 宏介
MF 4 高橋 秀人
MF 7 米本 拓司
MF 18 石川 直宏
MF 19 大竹 洋平
MF 22 羽生 直剛
FW 11 渡邉 千真
FC東京控え
GK 1 塩田 仁史
DF 16 丸山 祐市
DF 33 椋原 健太
MF 27 田邉 草民
MF 39 谷澤 達也
FW 13 平山 相太
FW 49 ルーカス

【選手・監督コメント】

ACL北京戦で掴んだ手ごたえと勢いそのままに勝ち点3奪取をめざす


 リーグ第7節は、アウェイでベガルタ仙台と対戦。4/17ACL北京戦では渡邉、大竹、田邉などのフレッシュな攻撃陣を中心に躍動、守備でも権田が負傷退場し代わりに入った塩田を中心に無失点に抑えて3対0で快勝した。そこからの連戦となるが、前節鹿島戦に続きリーグ戦での連敗は避けたい一戦。北京戦で掴んだ手応えと勢いをもとに、アウェイながら勝ち点3の奪取をめざす。

 対する仙台は、現在リーグ戦は5勝1分で首位に立つ。4/18に行われたナビスコ対川崎戦ではGK林、DF上本、FW赤嶺をはじめ、主軸7選手を代えたメンバーで臨み、敗れたもののリーグ戦では無敗。昨季までの堅守速攻に加え、今季は前線からアグレッシブに奪いにいく守備が機能。切り替えの早い攻撃は健在で、ここまでに14得点を挙げ、総得点もリーグトップに。

 東京は、鹿島戦に続き長谷川が出場停止。梶山についてもコンディションが整わずメンバー外に。そのためボランチには高橋と米本、トップ下には北京戦で今季初先発を飾った大竹が今節もスタメンに入り、1トップに渡邉を置く布陣で臨むことに。特に攻撃では、高さも強さもある相手DFに対して、いかにスピーディなパスワークで揺さぶれるかがポイントに。大竹、羽生、石川らの展開から、前線でDFの間を取る動きや、前後に出入りする場面を多く作りたい。

 石川が「しっかりとしたリスクマネージメントも必要」と話すように、攻守の切り替えの早さで競り負けず、試合の状況や流れを見極めながら、速い攻撃と回してチャンスをうかがう展開を判断していきたい。首位との対戦だが、選手たちが「僕たちがやるべきことは何も変わらない」というように、相手の隙を突く攻撃を粘り強く繰り返して堅守をこじ開け、勝利につなげたい。試合はユアテックスタジアム仙台にて東京のキックオフで19時04分に開始された。

緊迫した雰囲気の中、一瞬の隙を突かれて前半ロスタイムに先制を許す


 試合開始から互いにコンパクトな布陣で奪い合う展開に。仙台の迫力のカウンターからシュートまで持ち込まれるシーンはあるが、東京も集中して守り、ボールを動かして前線に運ぼうとする。17分には中盤の高橋から、裏を狙う渡邉にパスが出るが、オフサイドに。20分は仙台・オフサイドぎりぎりのタイミングでFW赤嶺に右前線に抜け出され、後ろのMF太田がクロス。FWウイルソンにヘッドを振られるが、権田がキャッチして事なき終える。

 相手の攻撃を体を張って守り、徐々に東京が流れを掴みはじめる。25分にはチャン ヒョンスから、エリア内に飛び出す羽生にフィードが送られるが、DFに競られて相手ボールに。26分は左サイドで渡邉、太田らのパス交換から、米本がタイミングよく中央で合わせてミドルを放つが大きく枠をはずれる。29分には大竹、羽生がワンタッチでつなぎ、太田が左サイドを上がり、「らしい形」を見せる。だが、太田が中に送り、大竹が落としたボールから、米本が再び左サイドに出したパスはラインを割ってしまう。

 相手の鋭いカウンターに押し込まれがちになるも、守備では集中して対応。そこから東京らしいパスワークを見せる場面もあるが、相手の激しいプレスの前になかなか危険なエリアまで運ぶことはできないでいる。このまま両チーム無得点で前半が終了すると思われたが、ロスタイムに相手にFKを与える。するとDFの裏にでたボールに対してFW赤嶺に抜け出される。オフサイドかに見えたが、絶妙のタイミングで飛び出され、東京はマークに付ききれず。フリーで難なくゴールに押し込まれ……失点。そのまま前半を終了した。

ポポヴィッチ監督の退席処分もあり、最後まで流れを掴むことができず敗戦


 追いつきたい東京は、後半から大竹に代わって田邉を投入。左MFに入り羽生がトップ下に。50分、田邉の縦パスから、フォローした羽生、石川がつなぎ、エリア内に進入。最後は右サイドの渡邉がグラウンダーのクロスを送り、ファーの太田がフリーで受けるが、相手をかわしたところで止められ、フィニッシュには持ち込めなかった…。

 56分には米本、羽生に代わり谷澤、ルーカスがイン。早い時間帯で3枚の交代枠すべてを切り、ルーカスと渡邉が2トップに近い形。谷澤が左サイド、田邉がボランチに入る布陣で臨むことに。ただしその直後、仙台・ボランチの角田→MF松下が前線のライン際からマイナス気味に送った右クロスに対して、中央にMF関口に頭から飛び込まれ、豪快に突き刺され…2点のリードを許すことに。攻撃的にこれからというときに出鼻をくじかれてしまった。

 それでもあきらめずに自分たちのサッカーを仕掛ける東京。72分にはオフサイドぎりぎりでルーカスが左エリアの前に抜け出そうとしてGKと交錯したかに見えたが、これはルーカスに警告。さらに75分にはポポヴィッチ監督が退席処分に…。長島コーチが代わりに指揮することになった。その後もパスをつないで攻めようとするも仙台の厳しい守備の前にボールを失い、最後まで攻めの形を作れず。守備でも仙台の勢いを食い止められず、76分、87分にも加点され合計4失点を喫して敗戦となった。

 【選手コメント】《森重》「どの失点も完全に崩されたというより、自分たちが集中できていなかった。そこで一瞬の緩みや隙を突かれた格好になったが、強いチーム、勢いのあるチームは確実にそういうところを突いてくる。防げる失点だったはずだが、そこを反省して修正しなければいけない。攻撃では、いろいろとアイデアを出してゴール前の崩しをどうするか…を話し合っていきたい。チーム全員で共有して、やるべきスタイルを高めていきたい」

 《田邉》「仙台は動き出しが早かった。1失点で抑えていれば、チャンスはあると考えていたが、どうしても攻め急ぐ中で失点してしまった。仙台のチーム完成度は高いと感じたし、蹴って走ることを徹底して、思い切りのよさもあった。ただ個人的には、点差ほど、実力に差があるとは思わなかった。前半は守備が固いなと思ってベンチで観ていたが、ピッチに立つと、ワンツーやドリブルで押し込める場面もあった。放り込みに対する守備は、強いのかもしれないけれど…。でも結局、自分たちが縦に急ぎ過ぎたり、中途半端になってしまったと思う。

 仙台が引いてしまったことと、自分も出場後すぐにボランチになったので、どこで受けていいのか、わからなくなってしまった。バランスを崩しても点を取りにいくのか……たとえばモリゲくんたちも押し上げて取りにいってもよかったかもしれないし…もう少し落ち着いて回すことも必要だったと思う。ただ監督も、試合後に『これがサッカー。下を向く必要はない』と話していた。0対1であいまいに負けるより、攻めに出て4失点したことをきちんと受け止め、課題として次につなげたい」

 【長島コーチの会見要旨】「首位・仙台を相手に、今の僕らの力がどれくらいあるかをAWAYの地で試すことを楽しみに今日は来ました。僕らは対戦相手に関係なく、攻守において自分たちのスタイルを貫くことをやったが、仙台は昨シーズン以上に高い位置からプレスを掛けてきて、ショートカウンターを狙うことや僕らの高いDFラインに対して背後を狙ってきた。ある程度想定していましたが、そこを突かれてしまったということは、僕らの未熟な部分が出てしまったということ。あとは終盤に3失点、トータルで4失点してしまった。このように大きく崩れてはいけないし、最後まで集中を切らすことなく、チームがバラけないでしっかりと自分たちのサッカーをやり続けることが薄れてしまったことは、非常に残念に思っています」

 【仙台・手倉森監督の会見要旨】「今日の上位対決はコレクティブ・集団戦の勝負だとミーティングで話しました。いかにコレクティブにやり続けられるか、保ち続けられたほうが勝つのだと。チームとしてここ最近失点が重なっているので、まず攻撃力のある東京を失点ゼロで抑えたい。それが自信になるし、再度我々の強さを示すことになるだろうと。前半は本当に締まったお互いの持ち味が出たゲーム。その中でロスタイムに点を奪えたことが非常に大きかったなと。

 後半入ったときに東京はACLでの疲れが若干見えたのかなと。そこを選手たちは隙を見逃さずに畳み掛けた。ゲームを通して集団力・コレクティブに戦えたこと・この連戦の中で誰が出ても示せたこと。またゲームの流れを汲んで精一杯応援してくれたサポーターと共にこの大勝があると思います。ACLに出てしんどそうな東京を見て、もし来年にACLに出ることになったらそんな中でも戦わなければいけないことを学んだ。ウチの方が若干メンタルも本当の体力も今日は勝っていたんだなと思います」