GAME RESULT試合結果
第1節 2012/7/25(水)
観衆 8,873人
天候 曇、無 気温 25.6度 湿度 92%
主審:ダーレン デッドマン 副審:山口 博司/越智 新次 四審:山内 宏志
YNC 決勝トーナメント 第1節
ユアスタ
2-2
試合終了
前半1-2
後半1-0
ベガルタ仙台 | FC東京 | |
---|---|---|
32' 田村 直也 50' ウイルソン |
得点者 |
16' 渡邉 千真 30' 石川 直宏 |
68' 朴 柱成 → 武藤 雄樹 82' ウイルソン → 柳沢 敦 88' 赤嶺 真吾 → 中原 貴之 |
選手交代 |
63' 渡邉 千真 → エジミウソン 79' 谷澤 達也 → 三田 啓貴 86' ルーカス → 米本 拓司 |
9 | シュート | 13 |
3 | CK | 9 |
12 | FK | 17 |
42' 田村 直也 44' 鎌田 次郎 59' 渡辺 広大 |
警告 |
90'+1 加賀 健一 |
退場 |
GK | 16 | 林 卓人 |
DF | 25 | 菅井 直樹 |
DF | 2 | 鎌田 次郎 |
DF | 3 | 渡辺 広大 |
DF | 27 | 朴 柱成 |
MF | 8 | 松下 年宏 |
MF | 23 | 田村 直也 |
MF | 15 | 太田 吉彰 |
MF | 10 | 梁 勇基 |
FW | 24 | 赤嶺 真吾 |
FW | 18 | ウイルソン |
GK | 1 | 桜井 繁 |
DF | 20 | 内山 俊彦 |
DF | 36 | 蜂須賀 孝治 |
MF | 7 | 奥埜 博亮 |
FW | 19 | 武藤 雄樹 |
FW | 9 | 中原 貴之 |
FW | 13 | 柳沢 敦 |
GK | 1 | 塩田 仁史 |
DF | 33 | 椋原 健太 |
DF | 3 | 森重 真人 |
DF | 5 | 加賀 健一 |
DF | 14 | 中村 北斗 |
MF | 4 | 高橋 秀人 |
MF | 8 | 長谷川 アーリアジャスール |
MF | 18 | 石川 直宏 |
MF | 49 | ルーカス |
MF | 39 | 谷澤 達也 |
FW | 11 | 渡邉 千真 |
GK | 21 | 廣永 遼太郎 |
DF | 16 | 丸山 祐市 |
MF | 7 | 米本 拓司 |
MF | 27 | 田邉 草民 |
MF | 28 | 幸野 志有人 |
MF | 36 | 三田 啓貴 |
FW | 9 | エジミウソン |
【選手・監督コメント】
前回のリーグ戦での反省を活かし、リベンジを果たしたい一戦
ナビスコカップ決勝トーナメントがスタート。今季はACLを戦ったために準々決勝から参加し、第1戦はアウェイでベガルタ仙台と対戦。リーグ前半の対戦では、立ち上がりから互角の勝負を見せたものの、前半終了間際に隙を突かれ、その後自滅する格好で4失点を喫してしまった。同じ相手に同じ失敗を繰り返してはいけない。強い気持ちとチャレンジャー精神で自分たちのサッカーでリベンジしたいところ。
対する仙台は、予選Aグループを2位で通過。ここにきてDF上本、MF角田、関口らが負傷し、故障者に苦しんでいるようだが、チームとしての一体感は崩れてはいない。球際の強さを活かした厳しいプレスと、切り替えの早いカウンターは脅威だ。また、東京はここにきてセットプレーからの失点も多く、仙台MF梁、松下らはキックの精度が高いため、CKや直接FKを含めリスタートには大いに警戒しなければならない。
東京は、ロンドン五輪代表の徳永、権田が不在。またバックアップメンバーの米本は22日に帰国。コンディションを考えサブメンバーに。さらに昨日来季新加入が内定し、JFA・Jリーグ特別指定選手の三田も初のベンチ入りを果たした。中村は「まず失点をゼロで抑えることを優先しながらも、仕掛けられる場面では果敢に攻めたい。また、効果的なボールの回し方で相手を動かしていきたい」と狙いを話した。
もちろん第1戦での勝ち点3奪取をめざすが、塩田が「ホーム&アウェイで計180分の勝負だと考えたい」というように、状況に応じた冷静な判断が試される一戦でもある。そこから成長した点を見せる意味でも、アウェイの雰囲気にのまれず、落ち着きを失わずに戦い、勝利を!試合はユアテックスタジアム仙台にて19時04分に東京のキックオフで開始された。
渡邉、石川のゴールで2点リードするも直後に失点し後半へ
ともに厳しい守備から相手を自由にさせず、ボールの奪い合いが続き、一進一退の展開に。東京はセットプレーから徐々にリズムを作り始める。10分には前線で渡邉が粘り、右CKを得る。石川のキックはクリアされるが、右エリア手前でこぼれを受けた長谷川が巧みなキープから反転してゴールに向き直り、強烈なミドル。しかしシュートは左ポストをヒット……。
15分、谷澤のサイドチェンジを右で受けた石川がクロス。一度は跳ね返されるが、混戦からのこぼれをエリア右前の渡邉がつなぎ、中央エリアのルーカスがシュート体勢に入るが、ブロックされる。すると16分、相手ゴール前に押し込み、一度は相手ボールになるも、渡邉がプレスをかけてCKを得る。石川の蹴った右CKから、ニアで高橋がすらしファー寄りに流れたボールを渡邉がヘディング! ボールはGKの伸ばした手を越えてネットに吸い込まれて先制する。
30分には森重→左サイドの中村が、相手DFの裏を狙って浮き球のパス。ここに飛び出した石川がワントラップで抜け出し、GKと1対1に。これを落ち着いて決めて2点をリードする。だが32分には右CKをMF梁が鋭いキック。ニアのDF渡邉が打点の高いヘッドでファーに落とし、左エリアのMF田村に蹴り込まれて失点。その後はパスをつないでリズムを掴もうとする東京に対して、仙台も迫力のある攻撃を仕掛け、気の抜けない展開が続く中、1点をリードして後半へ。
同点に追いつかれるも、最後まで集中を切らさず引き分けで終える
後半早々から試合が動く。50分、仙台・ボランチのMF松下→縦のMF田村とスピーディにつなぎ、エリア中央に入ったMF太田がポストプレーでで東京DFをブロックするように落とし、右に回り込んだFWウイルソンがシュート。豪快に決められて失点を喫し、追いつかれる。しかし東京も反撃に出る。52分にはルーカスが左前線で粘ってマイボールにし、エリア中央・フリーの渡邉へ。しかしトラップでコントロールして放った決定的なシュートは……バーの上に。
55分は石川の鋭い右CKに、ルーカスがヘッドで合わせたが、枠外に。63分には渡邉に代えて新加入のエジミウソンを投入。すると65分、自陣でクリアしてこぼれたボールを石川が奪い、右サイドを疾走。一度は仙台DFにわたるが、エジミウソンが追いかけ、右前線で奪い返すと、右エリアに進入した石川へつなぐ。この落としから、右エリアに回り込んだエジミウソンがフリーでシュート。決定的であったが左に外れる。
その後も東京が攻勢に出るも、70分を過ぎると仙台が主導権を握り始める。79分には谷澤に代えて三田が初出場。相手から流れを引き寄せようとするも、運動量で勝る仙台の勢いを止められず。86分にはルーカスが足を痛めて米本に交代。ロスタイムには仙台・MF梁が左エリアで縦に仕掛け、椋原を抜いて中央へクロス。ファーのFW柳沢に決定的なヘッドを放たれたが…わずかに右に外れてピンチを免れる。結局最後まで集中を切らさずによく耐え、アウェイでの第1戦を同点で終えた。
【選手コメント】《石川》「チームが苦しいときにケガで離脱して、救いたい気持ちも少なからずあったし、ずっと点を取りたいと思っていた。前半は、チームとして狙いとする形が出せたのではないか。特にポジション取りについて、相手のボランチとセンターバックやサイドバックの間という中途半端な位置に顔を出して、相手のマークをあいまいにさせることを考えていた。裏があっての足元……など、良い形も何度か出せたと思う。ただ後半のように苦しくなったときに、どう流れを変えるかは課題。
(アウェイで2点を取れたことで、次のホーム戦は有利になる?)実際にナビスコ準々決勝の2分の1だが、そういう考え方はあまりしていなくて。意識としてはリーグ戦で0対4で負けていたので、点を取って勝ちたいという気持ちだった。終盤は体力的に苦しくなった。仙台は前に出てきて、怖さがあった。でも自分たちで主導権を握る戦いを続けなければ、相手のリズムになることも身をもってわかったので、苦しくなったときにどうするかという課題に向かっていきたい」
《渡邉》「(得点は)ナオのCKが速く、クリアが来たのでヘッドで当てるようにした。決められてよかったが、正直に言って満足はできない。2対0のまま、しっかり勝ち切りたかった。前半の流れは悪くなく、ルーコンと2人でうまくボールを引き出すような動きも出せたと思う。ナオにボールが入ったときに相手のDFがくいついて、そこから裏を狙うような形ができた。そういう狙いが2点目にもつながったと思うし、ここのところシュートが少なかったが、今日はフィニッシュまで持ち込む回数は増えたと思う。
ただそこでの精度が課題。自分もルーコンからのパスをフリーで受けて決められなかった。ルーコンは『弱いパスだと相手にひっかかるから強いパスを出した』と言っていたが、自分もダイレクトだとふかす可能性が高いと思って、トラップしてインステップで狙ったが……。ああいうところを決めなければいけない。もっともっとチャンスを作れると思うし、ゴールを取れるようにしたい」
【ポポヴィッチ監督の会見要旨】「チーム関係者ではなく、観ている人にとってはおもしろい試合だったのではないでしょうか。両チームで4ゴール入ったし、楽しい試合だったと思います。ただやっている私たちからすると必ずしもそうではなかった。今日の試合に関しては、立ち上がりからしっかりと自分たちらしさを出せたと思いますし、ゲームをコントロールして流れの中から相手を崩して2得点を奪えた。その後にも追加点を奪えるチャンスはあったが、そこを決め切れなかった。このような言い方を私はしたくないのですが、そこで決め切れていればある程度ゲームを終わらせることができたかもしれないと思います。
失点の部分に関しては、自分たちが油断して隙を見せたプレーからCKに繋がり、失点になってしまった。森重の怠慢なプレーが1失点目に関わっています。2失点目に関しても、いつもセットプレーで失点に関わる選手がマークを外して、そこから失点。この失点のしかたは繰り返されている部分がある。そこを修正し切れていないことに、反省しなければいけないと感じています。チャンスは作りましたし、相手にとっても危険な攻撃はできたと思いますが、そのチャンスをしっかりと決め切ることができなった。
特に1失点目は不用意な失点で、その失点によって相手を生き返らせてしまった。最後の15分間に関しては押し込まれる場面もありました。仙台はいつも90分間を通して、どのような状況でも諦めずに戦ってくる。私たちも分かっていましたが、あのような状況になってしまいどちらに転んでもおかしくない展開になったと思います。そして試合内容に関しては満足できる部分もありますし、結果に関しては満足できないと思っています」
【仙台・手倉森監督の会見要旨】「今日ミーティングでファーストレグ・ホームなので、相手に得点を与えたくない。1対0のゲームプランという話をしましたが、逆にそれでチームに堅さを与えてしまった。あのようなミスから失点を招いてしまい自分自身反省しています。ただ2得点奪われた後でも逞しく戦って、前半のうちに1点を返せたこと、後半早々に同点に追いつけたこと、あわや勝てそうなゲーム展開をしてくれたことに満足しています。ナビスコカップのタイトルを獲りたいという選手たちの気持ちと、サポーターの気持ちが一つになったからこそだと思います。
2対2の結果を受けて、東京はホームで0対0や1対1でもいいと考えるかもしれない。我々としては勝つしかないというシチュエーションは好都合だなと選手たちに話をしました。今日は勝てた試合を引き分けだったが、それでもタフさや逞しさは東京に示せたのかなと。味スタではこのタフさや逞しさを表現して、必ず勝とうと選手たちに話をしたし、今日勝てた試合が引き分けになってしまったが、次のホーム鳥栖戦で勝ってみせようと。今日は客観的に観て楽しい試合をしてくれたと思います。明らかに成長していることも分かった。今年の課題である夏場でも走れるところを示せたし、このままこの夏を走り続けたいと思います」