GAME RESULT試合結果

第25節 2012/9/15(土)
観衆 13,714人 
天候 晴、無 気温 27.2度 湿度 76% 
主審:家本 政明 副審:大塚 晴弘/村井 良輔 四審:小椋 剛

J1 第25節

アウスタ

HOME

清水エスパルス

1-1

試合終了

前半1-0

後半0-1

AWAY

FC東京

清水エスパルス FC東京
41' 大前 元紀
得点者 59' ネマニャ ヴチチェヴィッチ
57' 石毛 秀樹 → アレックス
74' 八反田 康平 → 白崎 凌兵
85' 村松 大輔 → 伊藤 翔
選手交代 51' 田邉 草民 → ネマニャ ヴチチェヴィッチ
76' 石川 直宏 → 羽生 直剛
84' 梶山 陽平 → 渡邉 千真
9 シュート 14
5 CK 4
20 FK 16
63' カルフィン ヨン ア ピン
72' 八反田 康平
警告 12' 加賀 健一
70' 権田 修一
退場
清水エスパルス先発
GK 1 山本 海人
DF 17 河井 陽介
DF 3 平岡 康裕
DF 4 カルフィン ヨン ア ピン
DF 33 李 記帝
MF 6 杉山 浩太
MF 2 村松 大輔
MF 16 八反田 康平
FW 11 大前 元紀
FW 32 石毛 秀樹
FW 35 金 賢聖
清水エスパルス控え
GK 31 林 彰洋
DF 25 犬飼 智也
DF 36 三吉 聖王
MF 30 姜 成浩
FW 7 アレックス
FW 14 伊藤 翔
FW 23 白崎 凌兵
FC東京先発
GK 20 権田 修一
DF 2 徳永 悠平
DF 3 森重 真人
DF 5 加賀 健一
DF 16 丸山 祐市
MF 4 高橋 秀人
MF 7 米本 拓司
MF 27 田邉 草民
MF 10 梶山 陽平
MF 18 石川 直宏
FW 49 ルーカス
FC東京控え
GK 1 塩田 仁史
DF 33 椋原 健太
MF 22 羽生 直剛
MF 32 ネマニャ ヴチチェヴィッチ
MF 37 橋本 拳人
FW 11 渡邉 千真
FW 23 林 容平

【選手・監督コメント】

天皇杯初戦敗退の悪い流れを断ち切るためにも重要な一戦


 リーグ第25節は、アウェイで清水エスパルスと対戦。9/9天皇杯は、初戦で敗戦を喫した。もちろんその反省は必要だが、ここで自信を失ってしまってはいけない。石川は「自分たちのやるべきことはわかっているし、進むべき方向性もブレてはいない」と、敗戦を糧として今後につなげていくことの大事さを話した。今節は悪い流れを断ち切るためにも、どうしても勝ち点3を奪いたい一戦となる。

 対する清水は、現在勝ち点37で7位に。ご存知のようにナビスコ準々決勝第1戦でFW高木が負傷。だが、その後の天皇杯では、FW石毛やFW白崎ら、さらに若くフレッシュなメンバーを起用して結果につなげている。今節は、オーストラリア代表のFWアレックスが復帰。「若いということは、のびしろが最もあるということ。彼らに勢いを出されると我々は苦しむことになる」とポポヴィッチ監督は警戒する。

 東京は、ワールドカップ予選でチームを離れていた高橋、権田が元気に合流。今節は長谷川が警告累積による出場停止ではあるが、ボランチは高橋と米本が組み、トップにルーカス、左右サイドには田邉と石川。DFラインは左右サイドバックに丸山、徳永が入り4バックの布陣で臨むことに。勝負のカギは、サイドの果敢な攻め上がりからチャンスにつなげ、守備の粘り強さと切り替えの早さでどちらが主導権を握れるかになる。

 ポポヴィッチ監督は「私たちは常に成長したいという気持ちをもっている。だから進化した姿を見せたいし、いつも新しいエネルギー、新しいモチベーションをもって臨まなければいけない」と話し、東京もアグレッシブに、フレッシュな戦いで勝利を掴みにいく。試合はアウトソーシングスタジアム日本平にて19時04分に清水のキックオフで開始された。 

清水の厳しいプレスの前に、先制を許し前半を折り返す


 試合開始から互いにボールの奪い合いが続く展開に。すると徐々に清水にリズムをつかまれ、勢いのある攻撃を仕掛けられる。8分、清水・左サイドからFW石毛が強烈なミドル。東京DFをかすめて左CKを与える。13分にも自陣から前に運ぼうとしたところで清水に奪われ、エリアからFW石毛にシュートを打たれるが、勢いがなく、権田が正面でキャッチ。だが東京も慌てずに守り、スピーディに前線の石川に送り、チャンスをうかがう。

 すると21分、徳永が右サイドから鋭い縦パス。中央エリアでルーカスがダイレクトで右エリアに落とし、そこにタイミングよく走り込んだ石川がシュート! しかしDFとバーをかすめて逆サイドに流れてしまった…。27分には石川が右前線を突破。ゴールライン際で粘り強く相手DFを抜いて中に持ち込み、ゴール前にマイナスのラストパス。ルーカスはダイレクトで合わせたが、大きく枠上に浮いてしまう。

 攻守の入れ替わりが激しい中で、前半の終盤になると清水に押し込まれ、DFラインでようやくクリアという場面が続く。41分には清水のクロスを加賀がクリアし、米本が前に持ち出そうとするが、ここで清水FW大前にプレスをかけられて奪われ、そのまま前に持ち出される。そしてエリア手前から思い切りよく放った強烈なミドルは、加賀をかすめてゴールイン…。苦しい時間帯に先制点を与えてしまった。結局このままリードを許して後半に折り返すこととなった。

同点に追いつくも、勝ち越すことができずドローで終了


 後半も攻守の入れ替わりが早く、緊迫した攻防が続いた。51分に田邉に代えてネマニャ ヴチチェヴィッチを投入すると徐々に流れが東京に傾く。56分にはヴチチェヴィッチがドリブルで持ち込みエリア外からミドルを放つ。これは枠上に外れてしまうが続く59分、左CKからヴチチェヴィッチがショートでニアの高橋につなぎ、リターンを受けて左エリアに進入。ここから狙い澄ましたシュートは、逆サイドのネットに決まり同点とした。

 その後も東京がボールを回して主導権を握るとともに、相手の隙を見逃さず、確実にチャンスにつなげた。65分、清水のパスミスを奪ってカウンター。梶山→米本がミドルを放つも枠外に。76分には石川に代えて羽生がイン。80分は中盤で相手ボランチから米本がボールを奪い、一気に攻めに出る。ルーカスのドリブルから、米本が左エリアまで走り込み、内側を上がったヴチチェヴィッチにつなぎ、シュートまで持ち込んだが、角度がなく枠を捉えることはできなかった。

 終盤は間延びするようになり、東京は落ち着いてボールをつないで、打開を図ろうとする。するとロスタイムに入り立て続けにチャンスが続く。左サイドから中に回りこんだルーカスが、エリア手前から狙うも、左に切れる。さらにヴチチェヴィッチの右クロスから途中出場の渡邉がヘディングシュートを放ったが、GK正面に。結局このまま1対1でタイムアップ。何度も勝ち越すチャンスがあっただけに悔しいドローとなった。

 【選手コメント】《ネマニャ ヴチチェヴィッチ》「ゴールを決められたことはうれしく思う。チームに少しは貢献できたかもしれないが、ただ、今日は勝つことができた試合。結果については満足できない。途中出場の選手は、流れを変えることやリズムを取り戻すことが役割。その意味で、自分だけでなく千真、羽生選手もしっかりと自分の仕事をしたと思う。そしてみんなで自分たちのあるべき姿で、あるべきプレーをしたと思っている。そしてすごくハイテンションな試合だった。だから90分間ピッチに立っている選手のことを尊敬している。

 《石川》「試合の入り方が悪かった……わけではないと思うが、自分たちがミスをして、その瞬間に切り替えることができず、それを引きずっていたような…。そこまでやられていないのに、ネガティブな雰囲気があったような。その中で先に点を取られたが、本当にもったいなかった…。(自身は、前半に惜しいシュートがあったが?)悠平、ルーコンからよいパスがきて、思い切ってニアを狙ったが…。3人目の動きは、練習からずっとやっていた形。後半は、チーム全体としてどこからでもリズムが作れた感じはあるが、前半は、相手のCBとSBの間のスペースを突いてチャンスを作ろうと考えていた」

 【ポポヴィッチ監督の会見要旨】「ハイテンポな試合だったと思いますし、みなさんが楽しんでいただける内容だったのではないでしょうか。予想通り相手は高い位置から早いプレッシャーをかけてきた。自分たちはその早いプレスに対して、少ないタッチ数と早い判断で相手をかわしボールを運ぶことを毎日のトレーニングでやっていますし、それができれば有利に試合を運べるはずだったのです。残念ながら前半に関しては判断も遅く、ボールを足下に置く時間が長くなり、そこを狙われてボールを奪われてしまった。その中でも前半は2回決定的なチャンスを作りましたが、最後のパスやフィニッシュの精度を欠いてしまい得点に結びつけることができなかった。

 後半に関してはしっかりと主導権を握り、私たちが試合をコントロールできたと思っています。決定的なチャンスを作らせなかったし、45分間相手陣内で攻撃を仕掛け続けることができた。同点に追い付いた後に逆転できるチャンスも幾つか作ることができました。後半は満足のいく試合ができたと思っています。静岡まで多くのファン・サポーターに足を運んでいただきましたが、いい試合を見せることができたと思います。結果に関しては大満足とまではいかないと思いますが、次の試合では結果・内容ともに満足できる試合をやっていきたいと思います」

 【清水・アフシン ゴトビ監督の会見要旨】「前半と後半がまったく違った試合でした。前半は我々が試合をコントロールできていて2、3点決めていてもおかしくなかったと思います。後半に向けてやらなければいけないことをハーフタイムにしっかりと話すことはできていたと思いますが、後半は悪いところが重なってしまったと思います。集中力だったり組織として戦うことを失ってしまった。失点したのはセットプレーからだったし、何人かの選手たちはボールに背を向けて見ていなかった。同点になってからは両チームともに感情的な試合になり、勝てるチャンスはどちらにもあったと思います。

 後半のパフォーマンス・試合の結果に関してはガッカリしています。やはり我々がこれから先タイトルを獲得するためには、成長していかなければならないと思います。(後半にペースを失った原因は?)我々の中だけでなく、他のJリーグのチームにもあることだと思いますが、ミスを犯してしまうとゾーンに入ってしまう。そして試合から消えていってしまう。やはり心理的な部分は重要ですし、我々の選手たちは成功しても失敗しても、強い精神力を持たなければならない。我々は若い選手が多いですし、やはりミスをしたときに落ちてしまった」