GAME RESULT試合結果
第33節 2012/11/24(土)
観衆 19,393人
天候 曇、弱 気温 13.3度 湿度 46%
主審:扇谷 健司 副審:八木 あかね/竹田 明弘 四審:高橋 佳久
J1 第33節
万博
2-2
試合終了
前半1-1
後半1-1
ガンバ大阪 | FC東京 | |
---|---|---|
37' 家長 昭博 62' 家長 昭博 |
得点者 |
21' 徳永 悠平 84' 渡邉 千真 |
56' 倉田 秋 → 佐々木 勇人 77' 二川 孝広 → 阿部 浩之 81' 家長 昭博 → パウリーニョ |
選手交代 |
69' 梶山 陽平 → 石川 直宏 80' 長谷川 アーリアジャスール → ネマニャ ヴチチェヴィッチ 89' 渡邉 千真 → 河野 広貴 |
6 | シュート | 18 |
6 | CK | 4 |
16 | FK | 9 |
警告 | ||
退場 |
GK | 1 | 藤ヶ谷 陽介 |
DF | 23 | 武井 択也 |
DF | 2 | 中澤 聡太 |
DF | 15 | 今野 泰幸 |
DF | 4 | 藤春 廣輝 |
MF | 17 | 明神 智和 |
MF | 7 | 遠藤 保仁 |
MF | 10 | 二川 孝広 |
MF | 14 | 倉田 秋 |
FW | 41 | 家長 昭博 |
FW | 9 | レアンドロ |
GK | 22 | 武田 洋平 |
DF | 5 | 丹羽 大輝 |
DF | 30 | エドゥワルド |
MF | 8 | 佐々木 勇人 |
MF | 25 | 阿部 浩之 |
FW | 11 | パウリーニョ |
FW | 18 | 川西 翔太 |
GK | 20 | 権田 修一 |
DF | 2 | 徳永 悠平 |
DF | 3 | 森重 真人 |
DF | 30 | チャン ヒョンス |
DF | 6 | 太田 宏介 |
MF | 4 | 高橋 秀人 |
MF | 7 | 米本 拓司 |
MF | 49 | ルーカス |
MF | 10 | 梶山 陽平 |
MF | 8 | 長谷川 アーリアジャスール |
FW | 11 | 渡邉 千真 |
GK | 1 | 塩田 仁史 |
DF | 5 | 加賀 健一 |
DF | 33 | 椋原 健太 |
MF | 17 | 河野 広貴 |
MF | 18 | 石川 直宏 |
MF | 32 | ネマニャ ヴチチェヴィッチ |
FW | 13 | 平山 相太 |
【選手・監督コメント】
目の前の一戦に集中して、連敗脱出をめざす
リーグ第33節は、アウェイでガンバ大阪と対戦。前節は雨の降りしきるピッチで無得点に終わり、連敗を喫した。選手たちは「先制を許すと、どうしても相手は守備を固めてくる。対策をとられる中で、それを上回ることができていない」と省みるように、現在の東京にとってもっとも大事なことは、先制点をもぎ取ること。前節の敗戦から心身ともに切り替え、目の前の一戦に集中してゴールと勝利をめざす一戦だ。
対するG大阪は、現在勝ち点36で16位につける。前節は清水に快勝。残留争いからの脱出はかなわなかったものの、7月28日第19節から現在までに、敗戦は2試合のみ。J1トップの64得点を挙げるだけでなく、無得点のゲームは2試合にとどまり、本来のG大阪らしさを発揮して巻き返しを図っている。今節はDF岩下が出場停止となるが、代わりにDF中澤が長期離脱から復帰しこれまでの戦い方に変わりはなし。
東京は、前節からメンバーを変更。右膝を痛めた中村に代わり太田が先発復帰。さらに右足甲を痛めている石川が控えにまわり左右MFにはルーカスと長谷川、1トップに渡邉が入る布陣で臨むことに。相手の破壊力のある攻撃に対し、前線や中盤からプレスをかけ、厳しい守備でボールを奪って、切り替えの早い攻撃につなげられるかがポイント。東京のここ2試合無得点という現状を考えれば、無失点の時間をいかに長くできるかも重要になる。
G大阪も、神戸と同じように、残留に向けてしにものぐるいで戦ってくるはずだが、それに飲まれてしまえば、勝利をたぐり寄せるのは難しくなる。米本が「相手がガンバだから、残留を争う相手だからということに関係なく、自分たちがどこまでできるか」と話し、東京らしさとチャレンジャーであることを忘れず、思いきりのよい姿勢をみせて勝利をもぎ取りたい。試合は満員の万博記念競技場にて14時33分に東京のキックオフで開始された。
徳永のゴールで先制するも、セットプレーから追いつかれて前半を終える
試合開始はG大阪のサイドを起点にした攻撃からチャンスを作られる。7分、G大阪・中央のMF倉田→左サイドに流れたFWレアンドロが、東京DFの裏にスルーパス。飛び出したFW家長に、左エリア内から決定的なシュートを放たれたが、権田がセーブ。だが徐々に東京も相手の高いDFの裏を突いてシュートまで持ち込む場面を作り始める。14分には権田のキックを渡邉が落とし、フォローした梶山がDFの裏にスルーパス。飛び出した長谷川のシュートがネットを揺らしたが、オフサイドに。
互いに主導権を握り合おうとする展開に。17分は相手陣内中央のルーカスが、トラップからダイレクトで抑えたミドルシュートを放つが、左に切れた。すると21分、DFラインからボールを回し、高橋→渡邉が落としたボールを、太田が左クロス。エリア内でルーカスがつぶれ役となり、ボールはファーに。これに外側から走り込んだ徳永がピタリと合わせ、右足でゴールネットを突き刺し、待望の先制点を奪う。
その後も東京の攻勢は続く。33分には相手陣内でルーカスがインターセプト。前線の渡邉につなぎ、対面するDFを切り返してシュートに持ち込む。だがここでブロックされてしまいエリアにこぼれたボールに対して、長谷川が突進。GKと1対1になり、決定的なチャンスを作ったが相手GKの身体ごとのセーブに阻まれる。チャンスを活かせずに追加点のないままにいると、37分にMF遠藤の鋭いFKに合わせ、FW家長にゴール前へ飛び込まれ豪快なダイビングヘッドを決められて失点。前半を同点のまま終了することに。
後半は主導権を握り攻め続けるも、勝ち切ることができずドローで終える
東京は後半立ち上がりにビッグチャンスを掴む。47分、東京の左前線でルーズになったボールに対して渡邉が突進。相手GKも飛び出すが、渡邉がスピードで競り勝ち、GK不在のゴールに向かう。だが角度がなく、左エリアから放ったシュートはバーをヒット。跳ね返りに中央のルーカスが詰め、決定的なシュートを放ったが、左に切れてしまう。54分には中央の渡邉→左エリア角の長谷川がヒールでエリア内に。相手DFを崩して、ここに太田がスピードを活かして突っ込み、シュートを放ったが、GKセーブに阻まれる。
後半は一転して東京が主導権を握り、常にG大阪陣内で試合を進めることに。しかし62分、G大阪・右サイドから途中出場のMF佐々木がシュート性のボールを前線に。これがFWレアンドロのもとに渡り、一度は森重がマイボールにしようとするが、そのままルーズになったボールに、FW家長に詰められ一瞬の隙を突かれる形で、勝ち越し弾を許してしまう。東京は69分に梶山に代わり石川が入りルーカスがトップ下に。
73分には中央の米本→右の石川がスピーディに攻め上がり、中央長谷川が左に落とし、エリア内でルーカスが決定的な形を作ったが、シュートは浮いてしまう。76分はルーカスの大きなサイドチェンジから、石川が中に切り込んで左足で鋭く抑えたミドルを放つも、GKの好セーブでCKに逃れられる。80分にはネマニャ ヴチチェヴィッチを投入しさらに攻撃に勢いが出始める。
すると84分、太田が左サイドをえぐってゴール至近距離まで進入。マイナスのパスにヴチチェヴィッチが合わせてシュート。これはバーをヒットしたが、跳ね返りに渡邉が詰め、ヘディングで押し込み同点に追いつく。その後も逆転を狙い攻め込み、ロスタイムには高橋のサイドチェンジを、左エリアの石川がヘッドで落とし、中央のルーカスが狙い澄ましたシュートを放つもはヒットせず。逆にG大阪は鋭いカウンターからチャンスを作ったが、決めきることができず。勝ち点1を分け合う結果になった。
【選手コメント】《渡邉》「逆転をされても、自分たちの力を信じていた。同点ゴールをとれたことはよかったが、勝ちにつながらず、そこは残念。個人的にはゴールに飢えていたし、久しぶりの先発で自分の力を出してチームに貢献したかった。得点シーンは、目の前にこぼれてきたので気持ちで押し込んだ。ただ、自分も後半の立ち上がりのビッグチャンスを外してしまった。めっちゃ角度がなかったけれど、しっかり枠に向かって蹴ったのに…(苦笑)。あと前半(30分過ぎ)のチャンスでは、アーリアもまじで決めてほしかった(笑)。結局、そういうところ。それが勝ち切れない要因だとも思う。守備でも2失点はしたが、チームとして集中していたし悪くはなかった。今日はみんな『勝ちたい』という気持ちが強かったし、それをプレーに出して戦っていた」
《徳永》「90分間全部ではないが、僕たちのサッカーができたのではないか。よい部分もあったが、ただ2失点したことは課題。ここのところ失点が続いているので、そこはさらに修正が必要。得点は、宏介がよいクロスを入れてくれて、ルーコンが前でつぶれてくれた。自分は落ち着いて決めることができた。ガンバに関しては、僕たちも残留争いをしていたのでわかるのだが、多少固さがあったと思うし、セーフティにプレーしていたような気もする。それに対して僕たちはシュートまで持ち込むことができていた。そこで決めることがえできれば、僕たちが勝てた試合だった思う。反省点もあるが、今日の試合を前向きに捉えたい。最終節はホームで戦えるので、よい試合をして勝つこと、そして来季につながるような戦いをしたいと思う」
【ポポヴィッチ監督の会見要旨】「こんにちは。寒かったのでみなさんの体が冷えていないか心配ですが(笑)、ただみなさんの体が冷える間もないくらいエキサイトで、面白い試合だったのではないでしょうか。両チームとも持ち味を出し合って攻撃的で危険なチャンスをいくつも作りあったと思います。しっかりとボールを動かしてチャンスを作れていたし、相手がボールを持っているときに関しては、奪って速攻も全員が統一してできていたことは評価できると思います。残念なことはチャンスを活かしきれなかったこと。
外すほうが難しいのではないかと思うチャンスも、何本かありました。それを外してしまうのもサッカーですし、このようなことはあり得ること。今日は相手も素晴らしかったですが、勝ち点3に近かったのは私たちだと感じています。今日はお互いに質が高く面白い試合を見せることができたと思いますし、来シーズンもJ1の舞台で戦うときには、今日よりも面白くて魅力的で攻撃的なサッカーを東京とガンバで見せたいと思います。失点したことは残念ですが、FW家長にはおめでとうと言いたいと思います」
【G大阪・松波監督の会見要旨】「勝たなければいけないということは、選手も含めて全員の思い。相手のコンパクトな守備の中で自分たちのリズムがなかなか出なかった。自分たちのミスから失点もしてしまいました。徐々に攻撃のリズムが出て同点に追いつき、少しずつリズムが良くなり攻撃のスイッチが入ってきた。3点目を獲りにいく中で、獲りきれなかったことが今日勝ち切れなかった部分だと思います。
(ストロングポイントのDF藤春・MF倉田の左サイドに今日はルーカスが右MFに入ってきた。予想はしていた?)スタートのメンバーを見て、ルーカスが右に入ってきたので彼は守備もできるしそこのケアは伝えました。それよりもDF藤春とMF倉田の関係は、スタートから良くなかったのではないかと。もっと攻撃的にDF藤春が出ることができれば相手が守備に追われる時間帯になったと思っていました。なかなか前に出ていくことができなかった。そこはルーカスの駆け引きや経験値が上回っていた。彼が感じる部分もあるだろうし、そこを乗り越えて打開していく力が必要。ルーカスは頭が良い選手なので、駆け引きやボールの受け方、ボールが入ったときのタイミングを肌で感じて成長してくれたらいいかと思います」