GAME RESULT試合結果

第1節 2013/3/02(土)
観衆 17,055人 
天候 曇り、無風 気温 6度 湿度 51% 
主審:家本 政明 副審:唐紙 学志/村上 孝治 四審:

Jリーグ ディビジョン1 第1節

大銀ド

HOME

大分トリニータ

1-2

試合終了

前半1-1

後半0-1

AWAY

FC東京

大分トリニータ FC東京
17分:チェ ジョンハン 得点者 26分:渡邉 千真
57分:長谷川 アーリアジャスール
66分:森島 康仁→高松 大樹
77分:西 弘則→林 丈統
79分:松本 怜→小松 塁
選手交代 30分:加賀 健一→チャン ヒョンス
72分:渡邉 千真→李 忠成
90分:東 慶悟→石川 直宏
9 シュート 21
15 GK 8
4 CK 7
8 直接FK 15
2 間接FK 0
1 オフサイド 0
0 PK 0
警告
退場
大分トリニータ先発
GK 21 丹野 研太
DF 5 若狭 大志
DF 18 高木 和道
DF 23 安川 有
MF 17 松本 怜
MF 7 木村 祐志
MF 32 宮沢 正史
MF 33 丸谷 拓也
MF 10 チェ ジョンハン
FW 8 西 弘則
FW 20 森島 康仁
大分トリニータ控え
GK 1 清水 圭介
DF 3 阪田 章裕
DF 27 松原 健
MF 11 村井 慎二
FW 9 小松 塁
FW 13 高松 大樹
FW 16 林 丈統
FC東京先発
GK 20 権田 修一
DF 2 徳永 悠平
DF 3 森重 真人
DF 5 加賀 健一
DF 6 太田 宏介
MF 4 高橋 秀人
MF 7 米本 拓司
MF 49 ルーカス
MF 38 東 慶悟
MF 8 長谷川 アーリアジャスール
FW 9 渡邉 千真
FC東京控え
GK 1 塩田 仁史
DF 30 チャン ヒョンス
MF 17 河野 広貴
MF 18 石川 直宏
MF 27 田邉 草民
MF 11 李 忠成
MF 13 平山 相太

【選手・監督コメント】

2013シーズンが開幕! 初戦に勝利して勢いに乗りたい一戦


待ちわびたJリーグの2013シーズンが開幕。ポポヴィッチ監督体制2シーズン目を迎え、アウェイで大分トリニータと対戦。今季は新たに李忠成、東慶悟、三田啓貴、野澤英之がチームに加入。1/20に始動し沖縄、宮崎でのキャンプ、練習試合やプレシーズンマッチを行い準備を進めてきた。昨季培ったものをベースとし、さらに質と精度を高めて魅力的なサッカーで「結果」につなげ、タイトル獲得を目指していきたい。

対する大分は、昨季のJ2では6位に終わったが、その後のプレーオフで連勝を飾り、J1昇格を劇的に決めた。昨季より指揮を執る田坂監督が目指すのは、ハードワークによる「全員攻撃、全員守備」。今季はその意識がチームに浸透し、3-1-4-2の布陣で、攻守の切り替えも早く、固い守備と鋭いカウンターは大きな武器となる。大分にとっては、様々な苦労を乗り越えて掴んだ4シーズンぶりのJ1の舞台。このスタートをホームで迎えることは、大きな強みになるはずだ。

東京は、チームを離脱していた塩田、ルーカスも合流しここにきてメンバーが出揃った。今日はセンターバックに森重と加賀が入り、ダブルボランチには米本と高橋。左右MFに長谷川とルーカスを置きトップ下に東、1トップに渡邉の布陣で臨むことに。今季よりゲームキャプテンに指名された森重は、「タイトル獲得に向けて、スタートダッシュが大事。大分のカウンターをケアしながら、よいボール回しや攻撃につなげ、勝負にこだわって戦う」と宣言。

東は「開幕戦、古巣大分との対戦でもあり、高ぶるものがある。そのなかで中途半端なことをせず、攻めきること。あるいはもしボールを取られてもすぐに切り替えるなど、目指すプレーを90分間続けることが大事。そうすれば結果は絶対に付いてくる」と、ここまでに掴んだ手応えをピッチの上で表すことを約束。東京のスタイルを出しきることを目指し、かつ粘り強く勝負にこだわった戦いで勝ち点3をホームに持ち帰る! 試合は大分銀行ドームにて19時04分に大分のキックオフで開始された。

渡邉の技ありシュートが決まり、同点のまま前半終了


前半開始から落ち着いてボールを回し主導権を握った。9分には徳永のロングフィードを相手DFがクリア。これをエリア中央で拾った長谷川が、前進してDFを引きつけ左エリアでフリーになった東へ。寄せに来たDFを切り返してシュートを放ったも、バーを直撃。13分は徳永が右サイドで長谷川、東とのパス交換から持ち上がり中央の渡邉に縦パス。これを足元でピタリと収め、すぐさま反転してシュートしたが…バーの上に。

何度も決定機を作り、東京ペースで進むも一瞬の隙から先制を許すことに。17分、大分・左CKからMF木村がショートでつなぎ、左エリア角外からMFチェ ジョンハンがシュート性のクロスを入れると、ボールは誰にも触らずにすり抜けてゴールイン。大分にワンチャンスを活かされてしまった。しかし東京は、焦らずにこれまで同様にパスワークで攻撃を仕掛ける。25分には右前線に抜け出したルーカス→高橋がゴール前に浮き球のパス。これに長谷川があわせるも打ち切れず。

すると26分、右に流れた高橋のクロスを、いったん下がって受けた渡邉が、エリア手前を右から左にスライドするように運び、エリア内の長谷川に当ててリターンを受けると、そのままダイレクトでシュート。これが鮮やかに左下隅に突き刺さし同点に追いつく。35分には右前線のルーカスがクロス。中央の渡邉が、どんぴしゃのタイミングでヘッドを放ったがGK正面に。その後も決定機を作るもネットを揺らすことができずそのまま前半終了。

長谷川の逆転弾が生まれ、開幕戦を勝利で飾る


後半も流れは東京に。51分には長谷川が左サイドを疾走。エリア中央に空いたスペースにマイナスのラストパス。ここに逆サイドからルーコンが走り込んだが、わずかに合わず。56分は右サイドを徳永が突破して右CKに。東のキックから、ニアの高橋がヘッドを放つもGKに。しかしここから相手GKがスローしたボールを長谷川がかっさらい、前に出ていたGK越しに浮かせて無人のゴールに。思わぬ形で追加点を奪うことに。

するとその後は大分の勢いのある攻撃に押し込まれる。62分には大分・右サイドからのFK。MF木村がゴール前にキック。DF高木に打点の高いヘッドを放たれたが…枠を外れてピンチを免れた。70分には大分・左エリアでMFチェ ジョンハンにキープ力を活かされ、FW西が左クロス。しかしこれは中央で合わず。東京は72分に流れを変えようと渡邉に代えて李を投入。すると直後に、ルーカスが右エリア内を抜け出し、中央へマイナスのラストパス。これを李が合わせて決定的なシュートを放ったが、GKの好セーブに阻まれてCKに。

終盤にはなりふり構わず攻撃を仕掛けてくる大分に対して、東京は東に代わり石川を投入。カウンターから決定機を作る。90分には自陣でボールをカットし、石川が前線のDFの裏にスルーパス。球足の長いボールに李が追いつき、GKと1対1になるもシュートはセーブされる。さらに今度は李が右サイドからDFをかわし、中に持ち込み自ら狙ったが、左に切れる。その後も石川の切れ味鋭いドリブルからチャンスを演出するも活かせず。試合はそのまま終了し、苦しみながらも慌てずに戦い、開幕戦を逆転勝利で飾った。

【選手コメント】
《渡邉》「みんながボールに絡んで連動する攻撃が出せていた。開幕戦はどのチームもモチベーションを高く臨んでくるし、難しい試合になる。その状況のもと、アウェイで勝ち点3を獲れたことはよかったし、難しさのなかでFWの責任というか……FWが点を取ればチームとしてもノっていける。全体として攻撃的に戦えたこともよかった。(得点について)まずペナルティエリアの外で受けて、そこで前を向けた。アーリアが目に入ったのでパスを出して、返ってきたボールを一度止めようとした。けれどもそこでコースが見えたので、思い切って打った。あの場面ではベストの判断だったと思う。(今季の自身について)チームには良いFWがたくさんいるし、昨季加入したときから激しい競争が続いている。そこで負けられないという気持ちはあるし、今日も結果を残したかった」

《長谷川》「得点シーン以外にも、よいパス回しから3人目の動き、ポストプレーを使った形やミドルを含めてよい攻撃ができていたと思う。個人的にも(ボランチより)前目でプレーをするなら、得点やアシストにこだわっていこうと考えていた。それが開幕戦でできたことはよかったと思う。ただ、大分はトリックプレーやサインプレーをしてくることはわかっていた。昨季も僕たちはセットプレーでやられるようなもったいない形の失点が多かったし、そこは今日の反省であり課題。もっと集中力を高め、持続していかなければいけない。自分自身、調子がよいというか、心と身体が一致している感じがする。ただし今日は喜んでよいと思うが、この結果に満足せず、長いシーズンに向けてもっとよい内容で勝てるように頑張りたい」

【ポポヴィッチ監督の会見要旨】
「非常にいい試合だったと思います。ただ残念だったことは一瞬の隙を突かれて失点したこと。大分のセットプレーは精度が高いと始めから分かっていましたし、そこで集中力が切れて失点をしたことに関しては、これから修正していかなければならない課題だと感じています。ただ試合内容や試合の運び方に関しては逆転をするに値すると思います。冷静に賢くゲームを運べたと考えていますし、やってきたことをしっかりとピッチの上でできたと思います。流れの中から多くの決定的なチャンスを作りました。そのチャンスを決めきれなかったことは残念です。チャンスの数を見ればもっと点をとれたと思います。

大分は組織的な守りをしてきてそこから精度の高いカウンターを繰り出してくる危険なチーム。これから大分と対戦するチームはそのカウンターと隣り合わせという恐怖を味わうと私は思っています。加賀の予期せぬ負傷交代が起こりましたが、代わりに入ったチャン ヒョンスがしっかりとプレーをしてくれた。私が常に選手に要求していることであって、どんな状況であってもしっかりと力を出せる準備をすること。先発メンバー11人だけでなく、選手全員が一緒に戦うことを示してくれたと思います。途中交代で入った石川、李もそうでした。彼らも最初から出場するくらいに集中力を研ぎ澄まして力を発揮してくれたと思っています」

【大分・田坂監督の会見要旨】
「欲を言えば勝ちたかったですが、引き分けで終わってもおかしくない内容だったと思います。もちろん押し込まれることは重々承知の上で、我々は今シーズン戦わなければいけない。前半も後半も最後のところで体を張って何とか守ろうとしたことは評価できる。攻撃もしっかりとカウンターでゴールに迫ることができたし、2点目を取られた後は我々らしい幅がある攻撃ができた。回数が少なかったことは次の課題にしなければいけない。今シーズンJ1で戦う中でどのような相手に対してもチャレンジャーとして戦わなければならない。改めて認識できた試合でした。簡単ではないことが選手も身を持って分かったのではないか。選手には、『決して下を向くな。今シーズンこのステージで戦うのでしっかりと上を向いて、今以上に向上して質を上げていかなければならない』という話をしました。