GAME RESULT試合結果

第2節 2013/3/23(土)
観衆 11,839人 
天候 曇、弱 気温 13.6度 湿度 52% 
主審:山本 雄大 副審:小椋 剛/金井 清一 四審:岡部 拓人

YNC 予選Bグループ 第2節

カシマ

HOME

鹿島アントラーズ

2-4

試合終了

前半1-1

後半1-3

AWAY

FC東京

鹿島アントラーズ FC東京
28' 大迫 勇也
78' ダヴィ
得点者 45'+1 渡邉 千真
57' ルーカス
77' 李 忠成
81' 東 慶悟
46' 大迫 勇也 → 野沢 拓也
68' 梅鉢 貴秀 → 柴崎 岳
68' 中村 充孝 → 土居 聖真
選手交代 46' 河野 広貴 → 東 慶悟
62' 野澤 英之 → 三田 啓貴
68' 丸山 祐市 → 太田 宏介
15 シュート 11
6 CK 4
15 FK 15
27' 遠藤 康
89' 前野 貴徳
警告 19' ルーカス
退場
鹿島アントラーズ先発
GK 1 佐藤 昭大
DF 22 西 大伍
DF 15 昌子 源
DF 23 植田 直通
DF 17 前野 貴徳
MF 27 梅鉢 貴秀
MF 16 本田 拓也
MF 25 遠藤 康
MF 13 中村 充孝
FW 11 ダヴィ
FW 9 大迫 勇也
鹿島アントラーズ控え
GK 29 川俣 慎一郎
DF 4 山村 和也
DF 24 伊東 幸敏
MF 20 柴崎 岳
MF 28 土居 聖真
MF 30 宮内 龍汰
MF 35 野沢 拓也
FC東京先発
GK 1 塩田 仁史
DF 2 徳永 悠平
DF 3 森重 真人
DF 5 加賀 健一
DF 16 丸山 祐市
MF 8 長谷川 アーリアジャスール
MF 34 野澤 英之
MF 17 河野 広貴
MF 11 李 忠成
MF 49 ルーカス
FW 9 渡邉 千真
FC東京控え
GK 21 廣永 遼太郎
DF 6 太田 宏介
MF 19 大竹 洋平
MF 27 田邉 草民
MF 36 三田 啓貴
MF 38 東 慶悟
FW 13 平山 相太

【選手・監督コメント】

苦手アウェイ・鹿島戦で勝利をめざす


ナビスコカップ予選リーグ第2節は、アウェイで鹿島アントラーズと対戦。前節鳥栖戦は無得点に終わったが、守備ではほころびをみせず、勝ち点1を得た。今節は、いかにチャンスを得点に結びつけて勝ち切れるかが焦点になる一戦。東京は米本がケガのため、ダブルボランチにはルーキーの野澤と長谷川。左右MFにはルーカスと李が入り、トップ下に河野、トップに渡邉という布陣で臨むことに。

対する鹿島は、現在リーグ戦では1勝2分け。ナビスコカップは前節のゲームがなく、今節からのスタートとなる。昨季のナビスコカップ王者でもある鹿島は、今季からトニーニョ セレーゾ監督が復帰。またFWダヴィ、MF中村、DF植田らが新加入。MF野沢が復帰したほか、経験豊富な選手に加えて若手の台頭もあり、層の厚さを誇るチームだといえる。今節はリーグ戦とは大幅にメンバーを変更してきたものの、FWダヴィ、大迫には一発で試合を決める力があるだけに、十分な注意が必要。

ポポヴィッチ監督は「毎年タイトルを獲得し、リーグ屈指の経験をもち、ベテランと若手のバランスもよいすばらしいチーム」と敬意を表すものの、「それに対して、私たちもの力を証明する絶好の機会。相手がどこであろうと、まず自分たちのサッカーを最優先して考えたい」と続けた。過去のリーグ戦・アウェイでの苦手意識を払拭するような戦いで勝利をつかみ、勝ち点3を奪いたい。試合は県立カシマサッカースタジアムにて16時から鹿島のキックオフで開始された。

先制を許し苦しい展開が続いたが、渡邉のゴールで追いつく


前半開始から鹿島の勢いのある攻撃に押し込まれる展開に。特にFWダヴィ、大迫のキープ力からスムーズにボールが回り、サイド攻撃を仕掛けてくる。9分には鹿島・右MF遠藤のミドルは塩田がキャッチ。さらに10分には、鹿島DF昌子のロングパスから、左サイドを駆け上がったSB前野が勢いよくシュート。塩田がセーブでCKに逃れる。この左CKから、FWダヴィにヘディングを放たれたが、右に外れる。

それでも森重を中心に最終ラインでは集中して守り、徐々にリズムを掴み始める。21分には渡邉のポストから、丸山が攻撃参加。左エリア内に突進するが、ここでは打ちきれず。ファーにこぼれたボールをつなぎ、野澤がゴールを狙おうとするが、体勢が崩れこれもヒットできなかった。しかし28分、自陣で丸山がボールを奪われ、FWダヴィ→右前線のFW大迫が右エリア外側から放った早いシュートが、ファーのゴール上に突き刺さり失点を許す。

その後も鹿島の厳しいプレスの前に連係も噛み合わず、ボールを収めて前につなぐことができない。39分には、丸山→エリア内のルーカスが放ったシュートは、ポスト左下を直撃。跳ね返りに反応した李も押し込むことが出来ず。すると45分、左サイドのFKから長谷川が送ったボールは、森重と競り合った相手DFがクリア。このこぼれから右エリア外の徳永がシュートを放ち、これを中の渡邉が角度を変え、ボールは左サイドネットに。何とか同点に追いつき後半へ。

ルーカスの逆転弾を皮切りに、好機を着実に活かし4点を奪い勝利


後半から東京は河野に代えて東を右サイドに投入。李がトップ、渡邉がトップ下気味に。50分には渡邉のスルーパスから決定的な場面を作るも、李のシュートは相手GKがセーブ。そして57分、東が右から中央へ持ち上がり、左からエリアに回り込んだルーカスにパス。これをトラップでマークをはずし前に持ち出しシュート。これがネットに突き刺さり逆転に成功。ただその後は攻勢を強める鹿島がスピーディな攻撃を仕掛け、FWダヴィの個人技で決定機をつくるものの、塩田が好セーブを連発して守り切る。

流れを変えたい東京は、62分には野澤に代わって三田が。68分には丸山に代わって太田を投入する。すると77分、相手DFのパスミスを渡邉が奪い、李とのパス交換から左に展開。オーバーラップした太田がGKとDFの間に送ったアーリークロスに、李がヘッドで飛び込みゴール。遂に初ゴールを挙げる。しかし1分後には、鹿島・左寄りのMF野澤から中央のFWダヴィに。FWダヴィは東京DFを背負いながらも巧みに反転してシュート。これが決まり再び1点差に。

勢いに乗る鹿島は、立て続けにミドルシュートを放つも塩田がキャッチ。押し込まれる時間帯が続いたが、81分には鹿島陣内で中央の東→右エリアの李がDFを引き付けつつもダイレクトで中央へ折り返す。これに走り込んだ東が落ち着いて左足であわせて追加点を挙げる。90分間を通して東京が主導権を握りきることはできなかったが、最後まで集中した守備と要所で勝負強さを発揮。ナビスコカップでは2004年以来となるカシマサッカースタジアムでの勝利を掴む。

【選手コメント】
《ルーカス》「慶悟は今季加入したばかりだが、私個人にもチームにも良いコンピプレーをもたらしてくれている。C大阪戦も幻に終わったが、彼との連係でネットを揺らした。そして今日のあの場面では、パスを受ける段階で渡邉が走ってくれて、私のドリブルと彼へのパスという2つのオプションを作ってくれた。それがゴールにつながったと思う。

クオリティの高い選手が揃い、多少ポジショニングがずれてもそれがチームとしての流動性につながっている。鹿島というビッグチームに、4得点できたことは自信にもなるし、こういう結果を続けていきたい。自分も得点することでチームの勝利の確率が高まると思うので、もっとゴールがとれるようにガンバリマス。まだシーズンが始まって間がないが、我々がタイトルを狙い、ずっと上位争いをするためには次のマリノスに勝つことが本当に大事だと思っている。絶対に勝利したい」

《李》「初ゴールは自分にとってもでかいです(笑)。ゴール前に飛び込んでいくのが自分の特徴だし、それをなくせば自分じゃなくなる。とれないときでも自分を信じて、仲間を信じてやり続けることが大事だと考えていた。ここまで思っていた以上に時間が長かったが、1試合1得点をめざして、大事なのは『次』。次の試合も得点してやっと波に乗れると思う。その波を自分でつかまなければいけない。

(背番号をアピールしていたが?)東京にとって11番で思い浮かぶのはやはりアマラオ。エースナンバーで、その偉大さが霞むようなことはしたくなかったので。(ゴール裏に走って、すごく喜んでいた?)ゴールをとって、そして勝ってうれしくないはずがない。うれしいときはうれしいと喜んでいいと思うし、そういう感情を表現できるのがサッカーの楽しさでもあるから。でも本当に次のマリノス戦が大事だと思う。強い相手に対して勝って、上位に居続けたいし、みんなリーグ戦によいモチベーションで向かえると思う。必ず勝ちたい」

【監督会見要旨】
《ポポヴィッチ監督》「面白い試合だったと思います。全体を通じてお互いに持ち味を出した試合でした。ただ前半に関しては相手より劣っていた。まるで2人少ない状況で戦っているような前半でした。常勝チームで毎年タイトルを獲っているような鹿島を相手に、2人少ない状況で戦うことは厳しいし自分たちの良さが出なかった。後半は大部分で目指していること、やってきたことを見せられたと思う。ただ前半の出来に関しては全員で振り返りたい。このようなプレーをしてはいけないと。

その中でも徳永のシュートから1点を返したのですが、あれがなければ違った展開になっていたかもしれません。今日は野澤という新しい選手がデビューしたのですが、私の期待通りのプレーをしてくれたと思いますし、これから東京の未来を背負って立つ選手に成長してくれると思います。このような場で一人の選手の名前を挙げて褒めることは好きではないですが、彼は初の公式戦でしっかりとしたものを見せてくれたと思います」

《鹿島・トニーニョ セレーゾ監督》「(若い選手を起用したが収穫は?)今一緒に戦えるのは18人しかいない。その中でも今回このような機会があったのでGK・センターバック・左サイドバック・両ボランチに出場機会を与えることができました。やはり選手の能力は公式戦でしか分からないもの。練習はあくまでも目安。本当の戦いの中で現在の力を見極めることができる。それを見たかった。そこから修正してしっかりと育成できればと考えています。しかしその中でも前半は素晴らしい内容で得点をすることもできました。ただ悪い部分として、前半の最後にしっかりと試合を締めることができなかった。今後終了間際や立ち上がりについて、チームの意識を改善しなければならないと考えています。

後半なのですが残念ながらFW大迫が負傷してしまった。FWダヴィがいますがどちらかと言うと点をとるストライカーの役割。ボールを収めることができなくなった。そのため段々全体的に引くようになってきてしまった。特に相手のペースになり始めたとき、やはり後ろの選手は若いので、驚いたのか怯えたのか分かりませんが、ズルズル下がってしまった。そこで相手が攻めるスペースを与えてしまったことが残念。ただそれは若さゆえの事であって試合を重ねていけば、こういうことをやってはいけない、恐れてはいけない、勇敢に戦い続けなければいけないということがわかってくる。今日の試合は若い選手たちにとって良い経験になったと思っています」