GAME RESULT試合結果

第6節 2013/5/15(水)
観衆 12,724人 
天候 晴、中 気温 20.5度 湿度 59% 
主審:家本 政明 副審:田中 利幸/数原 武志 四審:榎本 一慶

YNC 予選Bグループ 第6節

国立

HOME

FC東京

2-1

試合終了

前半0-0

後半2-1

AWAY

アルビレックス新潟

FC東京 アルビレックス新潟
51' 石川 直宏
82' 三田 啓貴
得点者 65' 岡本 英也
27' 長谷川 アーリアジャスール → 河野 広貴
76' 東 慶悟 → 三田 啓貴
82' 石川 直宏 → 林 容平
選手交代 46' 田中 達也 → 岡本 英也
56' 川又 堅碁 → 鈴木 武蔵
72' 三門 雄大 → 村上 佑介
13 シュート 8
7 CK 2
18 FK 10
警告 55' 濱田 水輝
86' 本間 勲
90'+1 田中 亜土夢
退場
FC東京先発
GK 20 権田 修一
DF 2 徳永 悠平
DF 5 加賀 健一
DF 30 チャン ヒョンス
DF 6 太田 宏介
MF 4 高橋 秀人
MF 8 長谷川 アーリアジャスール
MF 18 石川 直宏
MF 38 東 慶悟
MF 27 田邉 草民
FW 11 李 忠成
FC東京控え
GK 1 塩田 仁史
DF 3 森重 真人
MF 7 米本 拓司
MF 17 河野 広貴
MF 36 三田 啓貴
FW 9 渡邉 千真
FW 23 林 容平
アルビレックス新潟先発
GK 1 黒河 貴矢
DF 24 川口 尚紀
DF 5 濱田 水輝
DF 3 大井 健太郎
DF 36 菊地 直哉
MF 15 本間 勲
MF 13 酒井 宣福
MF 6 三門 雄大
MF 23 田中 亜土夢
FW 9 田中 達也
FW 20 川又 堅碁
アルビレックス新潟控え
GK 31 竹重 安希彦
DF 4 金 根煥
DF 25 村上 佑介
MF 26 小谷野 顕治
FW 16 岡本 英也
FW 28 鈴木 武蔵

【選手・監督コメント】

Jリーグ20周年記念日、国立で迎えるナビスコ予選リーグ最終戦


リーグ前節から中3日で迎えるナビスコカップ。予選リーグ第6節を迎え、アルビレックス新潟と対戦する。東京にとって予選リーグ最終となる今節。現在Bグループ3位につけるが、決勝トーナメント進出のためには、この試合に勝利し、他カードの結果を待つことになる。可能性を少しでも高めるために、勝利はもちろん、できれば複数得点を挙げて得失点差を広げることもめざして臨む。

今節は平山が出場停止に。また連戦を考慮してルーカスが欠場。森重も今季初のサブスタートに。一方で、田邉が4月3日ナビスコ名古屋戦以来の先発で、石川とともに両サイドを務める。また三田、そして林が今季初のベンチ入りを果たした。

対する新潟は、現在勝ち点4でグループ6位に。予選は2試合を残すが、彼らも決勝トーナメント進出のためには今節勝利することが前提となる。今節はMFレオ シルバとDF坪内の出場停止もあり、メンバーを入れ替えてきたが、3試合連続得点のFW川又、FW田中達、MF田中亜、MF三門と、好調の攻撃陣は揃って先発に。リーグ戦ではここ3試合負けなしで好調の新潟に対して、受身になることなく、一丸となった戦いと強い気持ちで勝利に向かう。

初夏の気候、風の吹く国立。奇しくも今日は、20年前にJリーグが開幕した日。そして同じ場所での記念すべき試合は、19時4分に新潟のキックオフでスタートした。

ハイペースで切り替えの早い攻防が続く中、長谷川が負傷


集中して試合に入り、立ち上がりからアクションを起こした。3分には東が右サイドをドリブルで上がり、中央へのラストパスに合わせて李が飛び込む。7分には中盤での競り合いから高橋が抜け出し、左サイドを上がってクロス。エリアの李がヘディングを放つ。サイドを起点に仕掛け、10分には左からのアーリークロスを、右エリアで受けた田邉が相手DFを中に切り返して角度を作り、ニアの下にシュートを放った。

しかし新潟もテンポよくパスをつないで前に運び、スピーディな攻防が続くことに。19分には新潟・攻め上がりながらのミドルがバーを直撃…。真下に跳ね返り、あわやという場面を迎えたが、権田がすぐさま反応。こぼれに対して東京DFもきっちりとカバーに入り、ゴールは割らせなかった。

だが22分、早いパスワークから李がエリア中央へ浮き球のパスを送り、ここに長長谷川が飛び込んだが、DFと競り合い着地したところで足を傷める。このアクシデントで交代を余儀なくされ、27分に河野がサイドにイン。田邉がボランチにまわる形で臨むことになった。

31分には新潟のFKを高橋がクリアし、石川がカウンターを仕掛ける。見せ場を作ったが、体勢を崩しながら上げたクロスは、李に渡る前にカットされた。その後、徐々にボールを持つ時間が長くなった東京だが、新潟も素早く切り替え、ハイペースでゲームが進むなか、無得点で前半を終了した。

ナオの豪快なゴール! 三田のプロ初ゴールで勝利を掴んだが……


後半立ち上がりにビッグチャンスを作った。48分、徳永→右前線に抜け出した石川が、ゴール前のスペースにラストパス。そこに東が詰めたが、シュートはGKのセーブに阻まれ…。だが51分、太田の左スローインを受けた東が、サイドのライン際で相手を抜き去り、前線へ。マイナスのパスを送ると、抜群のタイミングで走り込んだ石川が抑えたミドルを狙い澄まして放つ! これが豪快にゴール左下に突き刺ささり、先制を果たした!

これを機に勢いを掴みきり、次々と新潟ゴールを襲った。しかし連動した迫力のある攻めを仕掛けながらも、相手GKの好セーブもあり、チャンスに決めきれないまま時間が経過。迎えた65分、新潟・左MF田中亜に、スピードに乗ってピンポイントクロスを上げられ、中央のFW岡本にヘディングを決められる。新潟にワンチャンスをモノにされ、同点に追いつかれてしまった。

それでも焦らずに勝ち越しを狙い、71分には高橋の浮き球のパスを、エリア手前でゴールを背に受けた李。胸トラップから反転してゴール前に突進、左エリアから強烈なシュートを放ったが、GKにセーブされ…。

76分には三田を、続いて林を投入。攻撃的な選手交代を使い、さらに猛攻を仕掛けた。それが実ったのは82分、権田のキックから、田邉の縦パスを李が落として三田が右に展開。攻め上がっていた徳永が中央へ送ったパスに、再び三田が走り込み、左足でゴール。スピード感と迫力のある攻撃から、三田がプロ初ゴールをマークして勝ち越しに成功した!

見応えのある内容、好ゲームで予選リーグ最終戦を勝利で飾ったが、他カードの結果により、勝ち点が及ばず。今季のナビスコカップ決勝トーナメント進出はかなわず。なお、2006年以来となる予選リーグ敗退となった。


【選手コメント】
《石川》
「(20周年の記念試合だったが?)最高だった。試合開始前からポジティブに良いイメージをもっていたし、Jリーグ開幕戦の記憶を探りながら、モチベーションにもしていた。自分が衝撃を受けたように、今日観に来てくれた子どもたちに何かを感じ取ってもらえるようなプレーをしたかった。記憶に残るような、苦しいときにも思い出してもらえるようなチャレンジをしようと考えていた。

得点は、リーグ磐田戦のときもそうだったが、東選手がサイドで起点を作ってくれたときに自分のところに『来い!』と念じていた。実際に良いボールが来て、強い思いがゴールにつながった。ただナビスコに勝ちたい、チームの勝利のために取りたかった得点だが、自分らしいゴールだったと思う」


《三田》
「試合が始まる前から、『途中出場でも今日は絶対に結果を残す』と考えていた。同点の状況で出場のチャンスが来て、『ヒーローになってやる』と思ってピッチに立った。ここのところ練習で、前を向くようなプレーが少なくなっていたので、多少ムリな場面でもゴールに向かう機会を増やそうと考えていた。それが得点にもつながったと思う。初ゴールはうれしい。うれしいけれど、でもここから。今日を機にリーグ戦のメンバーにも絡めるように一日一日を頑張っていきたい」


【監督会見要旨】
《ポポヴィッチ監督》
「今日はJリーグ20周年という特別な日。20年という浅い歴史にも関わらず、Jリーグのオーガナイズの高さは、ブンデス、プレミアに次ぐものだと思う。試合前、選手たちには『このような素晴らしい環境でサッカーができることに対し、20年前に携わった方々に感謝をしなければならない』と伝えた。私たちができる感謝の表し方は、最高のサッカーをして日本サッカー界が成長していることを見せること。

ここまでJリーグのために力を貸して貢献された方々に感謝をしつつ、次の20年も成長をし続け、良い環境を作るために私たちがやらなければならないことはたくさんある。我々は東京のスタイルを確立して、東京のサッカーを作っていかなければいけないし、常に上位を争うクラブでありたい。今日のサッカーを観てみなさんが感じたことは色々だと思うが、私は非常に楽しめたし、ファン・サポーターのみなさんにも楽しんでもらえたと思う。

私自身は、前半からアトラクティブなサッカーができたと思っている。三田に関して、今日の活躍は素晴らしかったし、ゴールを決めたことも良かった。ただ、まだキャリアのスタートで、これからだと思う。そしてチーム全体が良い出来だったからこそ、彼の力がより活きた。それは石川にしても李にしても同様。それがチーム力だし、コレクティブに戦うということ。このような雰囲気で一丸となってプレーをすることにより、若手の成長も早く進むと思っている」


《新潟・柳下監督》
「今日のメンバーを見ると、少し力の差があったのかなと思う。ただ、注意をしていたプレーでやられたことが非常に悔しい。たとえば東京が左から攻撃した時に、石川選手のポジション取りは注意をしていた。サイドバックが見るのか、ボランチが見るのか、逆サイドの中盤の選手が見るのか、と。それでもフリーで見事なシュートを決められた。あそこで誰かが対応していたにも関わらず、決められたのであればそれは仕方がないのだが。我々にとっては、相手のストロングポイントを注意し、そこを消していくのは重要なこと。それを今後のゲームに活かせるように取り組んでいきたい」