GAME RESULT試合結果

第12節 2013/5/18(土)
観衆 24,003人 
天候 晴、弱 気温 16.6度 湿度 56% 
主審:村上 伸次 副審:前之園 晴廣/馬場 規 四審:塚田 健太

J1 第12節

味スタ

HOME

FC東京

2-0

試合終了

前半0-0

後半2-0

AWAY

清水エスパルス

FC東京 清水エスパルス
53' 高橋 秀人
61' ルーカス
得点者
75' 李 忠成 → 田邉 草民
85' 東 慶悟 → 三田 啓貴
89' 渡邉 千真 → 林 容平
選手交代 62' 石毛 秀樹 → 村田 和哉
74' 伊藤 翔 → 瀬沼 優司
85' 河井 陽介 → 白崎 凌兵
7 シュート 4
3 CK 2
11 FK 13
警告 77' バレー
90'+3 イ キジェ
退場
FC東京先発
GK 20 権田 修一
DF 2 徳永 悠平
DF 3 森重 真人
DF 30 チャン ヒョンス
DF 6 太田 宏介
MF 4 高橋 秀人
MF 7 米本 拓司
MF 49 ルーカス
MF 11 李 忠成
MF 38 東 慶悟
FW 9 渡邉 千真
FC東京控え
GK 1 塩田 仁史
DF 5 加賀 健一
MF 17 河野 広貴
MF 27 田邉 草民
MF 36 三田 啓貴
FW 13 平山 相太
FW 23 林 容平
清水エスパルス先発
GK 1 林 彰洋
DF 28 吉田 豊
DF 3 平岡 康裕
DF 5 村松 大輔
DF 2 イ キジェ
MF 6 杉山 浩太
MF 20 竹内 涼
MF 10 河井 陽介
FW 8 石毛 秀樹
FW 9 バレー
FW 14 伊藤 翔
清水エスパルス控え
GK 21 櫛引 政敏
DF 27 廣井 友信
DF 29 三浦 弦太
MF 17 藤田 息吹
FW 35 村田 和哉
FW 11 瀬沼 優司
FW 23 白崎 凌兵

【選手・監督コメント】

リーグ戦3試合ぶりの勝利をめざして


ナビスコカップから中2日で迎えるリーグ第12節。ホームで清水エスパルスを迎え撃つ。ナビスコ新潟戦では鮮やかな勝利を収めたが、予選リーグ突破はかなわず。選手たちの表情には、悔しさも見え隠れすることになった。だが、この戦いで掴んだ手応えをリーグ戦に活かしたい。特にリーグ戦はここ2試合勝利がなく、前節湘南戦は自分たちのミスから敗れているだけに、今節はホームで必ずや勝ち点3の奪取が求められることになる。

しかし、長谷川が新潟戦で足を傷めるとともに、石川も足首に痛みが出て今節は欠場。一方、ナビスコ前節に出場機会のなかったルーカス、渡邉、米本、森重がスタメンに復帰。そのため、渡邉と李を前線に、サイドはルーカスと東が務める布陣で臨む。

対する清水は、現在勝ち点15で10位につける。シーズン序盤は守備にほころびが出て大敗した試合もあったが、立て直しを図り、接戦をモノにすることで着実に勝ち点を積み上げているといえるだろう。またFWバレーを中心にした攻撃で、リーグ戦は7試合連続で得点を挙げている。同時に、DF陣やセットプレーの流れからの得点も多く、要所での勝負強さをみせている。

それに対して東京は、ボール支配率を高めるだけでなく、チャンスを確実に決めることが勝負のカギ。アグレッシブさと粘り強さを失うことなく、攻守にわたって先手をとる戦いで勝利をつかみたい。中断前最後のホームゲームは五月晴れの味スタにて、19時4分に清水のキックオフでスタートした。

清水の組織的な守備を崩しきることができず、慎重な展開に


序盤から東京がボールを支配。清水の厳しいプレスをかいくぐりながら、主に相手DFの裏を突いていこうとした。4分には、自陣で高橋がインターセプト。ドリブルで持ち上がりながら、相手DFの裏を突いてロングパス。これに合わせて渡邉が左前線に抜け出したが、クロスは中央で合わなかった。20分には前線でのルーズになったボールを李が奪い、右のルーカスに展開。ルーカスはグラウンダーのクロスをゴール前に送ったが、渡邉が触る前にGKキャッチ。

28分にはチャン ヒョンスが右エリアへ浮き球のパス。左サイドから斜めに深い位置に走った東が落とし、渡邉が右エリアからシュート。33分、中央で受けた李がゴールに向き直り、右エリアにスルーパス。だが、ルーカスの反応が一歩遅れ、合わなかった。

押し気味に試合を進めるものの、前線の連係が噛み合わない時間が続いた。42分には自陣でルーカスがインターセプトし、カウンターに持ち込む。しかし渡邉→徳永がサイドからエリアに送ったグラウンダーは清水DFがクリア。こぼれに高橋が詰めてミドルを狙ったが、清水DFにブロックされる。

反対に43分、清水の右スローインをFWバレーがポストで落とし、右クロスを上げられる。これが左エリアの清水FW伊藤に渡り、決定的なシュートを打たれたが……権田がセーブ! ピンチを免れると、45分には李が左エリアに送ったパスから米本が相手を強引にかわし、フォローした渡邉が左エリア角で相手を切り返してシュートを放つ。だがわずかに枠を外れ…。清水の組織的な守備を崩すことはできず、スコアレスで前半を終了した。

高橋が今季初ゴール! ルーカスが2点目を決め、反撃をシャットアウト


後半も東京がボールをまわしてチャンスを伺う展開に。迎えた53分、右サイドでルーカス、高橋がテンポよくつなぎ、東の縦パスに合わせて右前線に抜け出したルーカスが、エリアにマイナスのパス。パス&ゴーでエリアに進入した東がこれをスルーし、後ろから走り込んだ高橋がシュート! ボールは勢いこそなかったものの、相手DFとGKの股下を抜けてネットにイン!! 高橋の今季初ゴールで、ようやく先制点をもぎ取ることに成功した。

しかし清水も反撃。56分には右サイドからのFKから、FWバレーのバックヘッドが枠を捉えるが、権田のセーブでCKに逃れる。粘り強い守備から攻撃につなげる東京は61分、ルーカス→李のポストから再びルーカスが左に展開。左前線に流れていた渡邉が相手DFとGKの間に鋭いクロスを送る。清水GKが飛び出してパンチングしたが、これが正面のルーカスの胸に当たってネットに吸い込まれ……。追加点を奪うことに成功した。

2点をリードした後もラインを高く保ち、64分には清水・前線に抜け出したFWバレーのシュートがバーをヒットし、ヒヤリとさせられたが、その前の段階でオフサイドに。その後、反撃に臨む清水にボールを持たれる場面もあったが、東京は落ち着いて守り、さらに3点目を狙おうとした。

75分、田邉をサイドに投入。東が中央に。そしてボールを奪いにくる清水に対して、パスをまわして自分たちの時間を作り、反撃を抑えにかかる。終盤には三田、林を投入。90分には中盤の三田が相手DFの裏に送ったロングパスに合わせ、林が抜け出したが、一歩先にGKがキャッチ。ロスタイムには太田の左クロスに対して、林がエリアに飛び出し、ダイレクトで合わせようとしたが……打ちきれず枠外に。

3点目こそ奪えなかったが、フレッシュな選手が持ち味を活かす形で試合を締め、タイムアップ。守備では無失点に抑え、公式戦は2連勝。リーグ戦では3試合ぶりの勝ち点3を手にした。


【選手コメント】
《高橋》
「最近は失点が多かったのでバランスを考え、攻め上がりを自重していた部分もあった。ただ、得点やアシストという誰にもわかりやすい形で、貢献したいという気持ちもあった。シュートはボテボテだったが、あのエリアに入っていくことが必要だと改めて感じている。守備を固めるチームに対して、ボランチや、さらに言えばGK以外の10人が流動的にコレクティブにプレーすることで、相手の守備を上回れるとも思っている。ヒーローが入れ替わり立ち替わり、出てくるチームになりたい」

《ルーカス》
「今日は試合前から『タイトな難しい試合になる』と話していて、実際にそのとおりになった。特に前半はがっちりとはまる感じになって、お互いにチャンスがなかったと思う。ただ『いつもの自分たちのプレーを続けていれば、後半はチャンスが来るし、そのときに決めきることが大事』とみんなで話していた。それができてよかったと思う。ゴールは瞬間的に反応した」

【監督会見要旨】
《ポポヴィッチ監督》
「完成度の高い試合を見せられた。90分間を通してしっかりと主導権を握り、試合をコントロールできた。清水もラインをコンパクトに保ち、我々のミスを誘って攻撃を仕掛けるような嫌なサッカーをしてきた。しかしそのコンパクトでアグレッシブなプレスに対して、パスを繋いで相手を交わしながらチャンスを作り、決定機を活かした。目指してきたことを表せた。

ボールの動かし方もスムーズで、サイドチェンジも効果的に使い、取り組んできたことを示せた。また、中2日の試合だが運動量は申し分なかった。もちろん修正点はある。これまで細かい部分で失点に繋がった場面があったので、そこへのこだわりをもちたい。それでも今日は、クオリティが高くアトラクティブなサッカーをしてくれた選手たちによくやったと言いたい。

今日も多くのファン・サポーターのみなさんに足を運んでいただいたが、私の頭の中には、昨季のナビスコカップ準決勝で清水に負けた後のみなさんの悲しそうな顔が残っていた。それを必ず笑顔に変えたい、あの時の借りを返したいと考えてきた。今日は良い結果を得ることができ、喜んでいただけたと思う」

《清水・ゴトビ監督》
「良いサッカーができたが失点の仕方が悪かった。二人の股を抜けて入ってしまったが、そのゴールを奪われるまでは試合をコントロールできていたと思う。特に前半はしっかりと組織を作り、そこから相手をこじ開けていくことができた。MF竹内に関しては攻撃をうまく作りながら、ボールを受けたり出したりすることができていた。しかしアウェイで戦うときには、前半にあったチャンスをしっかりと決めなければいけない。

1失点目の後の選手たちは、自信を少し失っていたかもしれない。追い付ける時間はまだ十分にあったが、パンチングで弾いたボールがルーカスに当たり、そのまま押し込まれるという変わった形で失点をした。2対0になった後は、タスクは難しくなった。それはここまで過密日程が続いているからでもある。ハードワークをしてゲームをコントロールしながらも、あのような失点を喫すると乗り越えるのは厳しい」