GAME RESULT試合結果
第13節 2013/5/25(土)
観衆 17,969人
天候 晴、弱 気温 16.4度 湿度 71%
主審:飯田 淳平 副審:五十嵐 泰之/中野 卓 四審:竹田 和雄
J1 第13節
カシマ
3-2
試合終了
前半0-2
後半3-0
鹿島アントラーズ | FC東京 | |
---|---|---|
47' 大迫 勇也 56' オウンゴール 65' 大迫 勇也 |
得点者 |
07' 李 忠成 44' 渡邉 千真 |
71' 小笠原 満男 → 本田 拓也 76' 遠藤 康 → 本山 雅志 90'+3 野沢 拓也 → 山村 和也 |
選手交代 |
65' 李 忠成 → 田邉 草民 88' 田邉 草民 → 林 容平 88' ルーカス → 平山 相太 |
10 | シュート | 13 |
3 | CK | 3 |
17 | FK | 15 |
33' 遠藤 康 |
警告 |
55' 森重 真人 62' チャン ヒョンス |
退場 |
GK | 21 | 曽ヶ端 準 |
DF | 5 | 青木 剛 |
DF | 3 | 岩政 大樹 |
DF | 15 | 昌子 源 |
DF | 6 | 中田 浩二 |
MF | 20 | 柴崎 岳 |
MF | 40 | 小笠原 満男 |
MF | 25 | 遠藤 康 |
MF | 35 | 野沢 拓也 |
FW | 9 | 大迫 勇也 |
FW | 11 | ダヴィ |
GK | 1 | 佐藤 昭大 |
DF | 4 | 山村 和也 |
DF | 17 | 前野 貴徳 |
MF | 10 | 本山 雅志 |
MF | 13 | 中村 充孝 |
MF | 16 | 本田 拓也 |
MF | 27 | 梅鉢 貴秀 |
GK | 20 | 権田 修一 |
DF | 2 | 徳永 悠平 |
DF | 3 | 森重 真人 |
DF | 30 | チャン ヒョンス |
DF | 6 | 太田 宏介 |
MF | 4 | 高橋 秀人 |
MF | 7 | 米本 拓司 |
MF | 49 | ルーカス |
MF | 11 | 李 忠成 |
MF | 38 | 東 慶悟 |
FW | 9 | 渡邉 千真 |
GK | 1 | 塩田 仁史 |
DF | 16 | 丸山 祐市 |
MF | 17 | 河野 広貴 |
MF | 27 | 田邉 草民 |
MF | 36 | 三田 啓貴 |
FW | 13 | 平山 相太 |
FW | 23 | 林 容平 |
【選手・監督コメント】
上位にくらいついていくためにも負けられない一戦
リーグ第13節は、約1カ月の中断期間前の最後の試合となり、アウェイで鹿島アントラーズと対戦。前節清水戦は2得点を挙げると同時に、4/27川崎戦以来となる無失点で勝利。ナビスコ新潟戦に続き、公式戦2連勝を果たした。加賀、長谷川や石川などメンバーがそろわない状況となっているが、上位にくらいついていくためにも、勝利をめざしチーム一丸となって戦いたい。
対する鹿島は、現在6勝4分2敗に。今季よりトニーニョ セレーゾ監督が復帰。FWダヴィの加入もあり、昨季の“不調”から脱却。ナビスコも決勝トーナメント進出を決めている。東京とは勝利数は変わらないものの、勝負強さを発揮し粘り強く“負けない”試合を重ねることで、勝ち点を積み上げている。特にFWダヴィとFW大迫の2トップは脅威であるため、どれだけ前線で起点を作らせないかがポイントとなる。
東京は、前節から先発メンバーの変更はなし。リーグ戦では鹿島に対して、2009年より6試合連続で勝利を果たせていないが、怖れず、アウェイの雰囲気に飲まれないことが何より重要になる。ポポヴィッチ監督も「昨季のアウェイでは大敗したが、その敗戦をモチベーションとして、そこからの成長をみせるよい機会。選手たちには、強い気持ち、戦う姿勢を求めたい」と話し、相手を怖れることなく挑み、勝利をつかみ取る。試合は県立カシマサッカースタジアムにて17時05分に鹿島のキックオフで開始された。
決定機を確実に活かし、2点リードして前半終了
前半開始から試合が動いた。直後から攻撃を仕掛ける鹿島に対して、落ち着いてDF陣が対応。すると7分、左サイドの東→中央のルーカスがドリブルで仕掛け、鹿島MF小笠原をかわして前進。エリアの李とワンツーを交わそうとするが、一度は李の浮き球が相手DFにカット。しかし混戦からこぼれたボールに李がすぐさま反応。ラインの裏に抜け出し、鹿島GKの動きを見て、巧みにネットに流し込みゴール。
先制し東京ペースで試合を進めたいところであったが、流れは鹿島のまま。相手の激しいプレスの前にボールを失うことが多く、押し込まれることに。だが決して慌てず、最終ラインで粘り強く守り、徐々に素早い切り替えから攻め込むシーンを作る。35分にはカウンターを仕掛け、中央を李がドリブルで持ち上がり、フリーで右を上がった米本に。エリア直前でシュートを放つが、鹿島DFのブロックに阻まれる。
44分には左サイドで李と東がパス交換。東が一瞬キープし、李が相手のマークをはがして再びパスを受け、内側でフリーになった渡邉にパスを送ると、抑えを利かせてコースを突く、強烈なシュートを左下に決めて追加点を奪う。前半を通して、鹿島に押し込まれる時間帯が続いたが、決定機を確実に活かし、2点のリードを奪う理想的な試合展開で終了した。
鹿島の勢いを止められず、悔しい逆転負け
後半も試合開始から試合が動く。47分、鹿島FWダヴィのスルーパスから、右前線・オフサイドラインをかいくぐってFW大迫に飛び出され、権田との1対1のシーンを作られ、失点。さらに56分、鹿島のスローインからパスをつながれ、右エリアに飛び出したMF遠藤に。これに権田も前に出て対応しようとしたが、かわされ、右クロスが、チャン ヒョンスをかすめてネットにイン。オウンゴールで2点目を失い同点に追いつかれてしまう。
攻撃に転じたい東京は65分に李に代えて田邉を投入。東がトップ下に入ることに。しかし鹿島の勢いは止まらず。交代直後に田邉がエリア手前でボールを持ちだそうとし、それを鹿島FW大迫に奪われ、すぐさまゴール前に抜け出され3失点目。ミスから逆転を許してしまう。追いつきたい東京は78分分、前線へのパスが右エリアにこぼれ、ここに東が飛び出し、DFに競られながらも早いタイミングでシュートを放つも、打ちきれずGK正面に。
79分には大田の左クロスが、ニアを抜けて、ファーの渡邉のもとにこぼれるが、打ち切れずボールはGKに。43分にはルーカスと田邉に代わり平山と林を投入。ロスタイムには左サイドから崩し、エリア手前に走り込んだ林が狙い澄ましたシュート。しかし相手GKのセーブにあいCKに逃れられた。試合はこのままタイムアップ。前半に挙げた2点のリードを活かしきれず。悔しい逆転負けとなった。
【選手コメント】
《森重》
「前半は今季取り組んできたことがしっかりと出せた。後半は今季の僕たちの悪いところが全部出た。前半と後半とで、まるで違うチームになったかのようなゲームをしてしまった。また後半の前に、どういうプランで試合を進めるかが、あいまいになっていたかもしれない。もちろん3点目、4点目は欲しかったが、相手が前に出てくる中で、それを利用してという戦い方もあったはず。自分たちがボールを支配して、少しは余裕をもってプレーすることが必要だったかもしれない。
(鹿島FWダヴィ選手とのマッチアップは見応えがあったし、結果的に点を取らせなかったが?)ずっと口では“ダヴィ”“ダヴィ”と言ってきたが、FW大迫選手を含めて、鹿島の2トップを抑えたいと思っていた。警戒をしていた選手にやられてしまったので、DFとしてものすごくふがいない」
《東》
「先制点を奪ってよい試合に入り方をして、前半のうちに2点をリードした。後半もそのままいければよかったが、今季何度も繰り返してきた形で逆転され、非常にもったいない試合になった。後半はラインが下がりすぎて、鹿島のFW2人にプレスにいけなくなった。全部、後追いになってしまった。(後半途中からトップ下になったが?)どんどん仕掛けてゴールを狙おうと考えていた。自分のチャンスもあったが、結果的には取れなかったので、それは自分の課題。
(ここまでの戦いを振り返って)優勝するために加入して、それをまだまだ諦めてはいないが、やっぱり勝たないと。今日は絶対に勝ちたかった。すごく悔しい。(すぐ日本代表に合流することになるが)これで終わりではないし、ここから続けて選出されるためにも、練習からアピールしていきたい。まず周りに自分のプレーを理解してもらえるように、自分の良さを出せるように頑張りたい」
【監督会見要旨】
《ポポヴィッチ監督》
「前半と後半では違った姿を見せてしまったと思っています。前半は私たちがしっかりとコントロールして、相手に決定機も作らせず求めていたこと、やろうとしていたことができた。ハーフタイムには次の1点を獲りにいくと話をしましたが、後半の入り方は中断期間に入っているような雰囲気を作ってしまった。鹿島もアグレッシブに仕掛けてきたので、そこで受け身になってしまった。私たちのミスもありましたが、そこから立て続けに点をとられたことに関していうと、鹿島はふさわしいプレーをしたと思っています。
このような試合で、自分たちがやってきたことを見せ続けなければ意味がないし、これまでも何回か繰り返してきましたが、このような試合を勝つためには自分たちを信じてやり続けなければならない。後半は選手同士の距離感が遠くなってしまい、全員で戦えなかったことは反省点ですし、後半開始15~20分で試合をひっくり返せる力を持っている鹿島には、おめでとうと言いたいと思います。
(李を代えた理由は?)前半は相手の最終ラインやボランチに良いプレッシャーをかけることができていましたが、後半は全くそれが無かった。前線がボールホルダーに対してプレッシャーにいかなかれば、最終ラインも間延びしてしまいバイタルエリアが空いてしまう原因にもなり、そこを突かれてしまっていた。前半は非常に良い守備を見せてくれていたのですが。後半は疲労も当然あったと思いますが、そこの守備が緩んできましたので代えました。そこから改善された部分はあったと思います。林も慶悟も決定的なチャンスがありましたが、活かしきれなかった。それがこのような結果になったと思います」
《鹿島・トニーニョ セレーゾ監督》
「相手は週の半ばに試合がないという条件なので、当然ながら運動量を上げてプレッシャーをかけてくることは分かっていましたが、自分たちのミスもあって2得点を奪われた。特に2失点目の後に、相手は陣形を整えていたので、私たちの技術の高さやボールポゼッションを発揮できなくなったし、スペースを素早く消されたので、なかなかうまく使えなかった。そこからはみなさんも感じたと思いますが、ロングボールが多くなり、それもタイミングが合わず間延びしてセカンドボールも拾われる悪循環になってしまっていた。
最低限ハーフタイムまではそのスコアを保ってくれればという思いで戦況を観ていました。普通に考えれば、ハーフタイムに怒鳴りつければいいと考えがちですが、逆に私は選手たちを信じていますし、ポテンシャルを考えれば逆転ができると。45分間という時間は短いと思われるかもしれませんが、十分逆転できると。2失点目をしてから少し落ちていた選手たちの気持ちを高める作業もしました。後半は勝つためのプレー・勝つためのサッカーをしようと。選手たちは実行してくれたと思います。
立ち上がりの2分くらいに1点目をとった時点で、これは逆転できると確信に変わりましたし、選手たちの頑張りが勝利に繋がったと思います。連戦の中でも、ホームでの後押しがあれば1mも2mも走れることもありますし、それが勝利になったと思います。全選手がゴールに向かっていくし、色々な動きだしやフリーランも多くてハイペースな試合をする東京に対して、週の半ばに試合をやっている我々は、技術だけでなく運動量も持続できて勝ったことは非常に良かった。
東京の攻撃を守ることは、体力も消耗するし頭も使う中で、選手たちは後半もパワーダウンすることなく、逆に上げてこれだけのサッカーができたのは満足しています。これを継続して、さらに上積みができればと思います」