GAME RESULT試合結果
第21節 2013/8/17(土)
観衆 30,698人
天候 晴、弱 気温 28.6度 湿度 70%
主審:飯田 淳平 副審:岡野 宇広/竹田 明弘 四審:数原 武志
J1 第21節
味スタ
0-2
試合終了
前半0-1
後半0-1
FC東京 | 横浜F・マリノス | |
---|---|---|
得点者 |
31' 兵藤 慎剛 89' 中村 俊輔 |
|
46' 高橋 秀人 → 三田 啓貴 76' 東 慶悟 → 石川 直宏 86' 米本 拓司 → 林 容平 |
選手交代 |
69' 端戸 仁 → 奈良輪 雄太 86' 兵藤 慎剛 → 小椋 祥平 90'+4 富澤 清太郎 → 天野 貴史 |
9 | シュート | 7 |
4 | CK | 2 |
12 | FK | 14 |
警告 |
53' マルキーニョス 59' 富澤 清太郎 |
|
退場 |
GK | 20 | 権田 修一 |
DF | 2 | 徳永 悠平 |
DF | 3 | 森重 真人 |
DF | 5 | 加賀 健一 |
DF | 6 | 太田 宏介 |
MF | 4 | 高橋 秀人 |
MF | 7 | 米本 拓司 |
MF | 49 | ルーカス |
MF | 38 | 東 慶悟 |
MF | 8 | 長谷川 アーリアジャスール |
FW | 9 | 渡邉 千真 |
GK | 1 | 塩田 仁史 |
DF | 30 | チャン ヒョンス |
MF | 18 | 石川 直宏 |
MF | 32 | ネマニャ ヴチチェヴィッチ |
MF | 36 | 三田 啓貴 |
FW | 13 | 平山 相太 |
FW | 23 | 林 容平 |
GK | 1 | 榎本 哲也 |
DF | 13 | 小林 祐三 |
DF | 4 | 栗原 勇蔵 |
DF | 22 | 中澤 佑二 |
DF | 5 | ドゥトラ |
MF | 8 | 中町 公祐 |
MF | 27 | 富澤 清太郎 |
MF | 17 | 端戸 仁 |
MF | 25 | 中村 俊輔 |
MF | 7 | 兵藤 慎剛 |
FW | 18 | マルキーニョス |
GK | 30 | 六反 勇治 |
DF | 15 | ファビオ |
DF | 2 | 天野 貴史 |
DF | 24 | 奈良輪 雄太 |
MF | 6 | 小椋 祥平 |
MF | 11 | 齋藤 学 |
FW | 19 | 藤田 祥史 |
【選手・監督コメント】
チームの成長が問われる上位との対戦
リーグ第21節が開催。ホームにて横浜F・マリノスを迎え撃つ。前節2度先行されながらも、粘り強い戦いを仕掛け、ドローに持ち込んだ。同時にここ6試合を負けなしとし、徐々にではあるが簡単には崩れないたくましさを身に付けているといえるだろう。その『積み重ね』をもって、今節はホームで勝ち点3の奪取をめざす。
だがリーグ前半戦では、結果として東京より上位につけるチームからは勝ち点3を奪うことができなかった。特に横浜FMとのアウェイ戦では、苦い逆転負けを喫している。選手たちは揃って「同じ一試合に変わりはないが、今節は本当に大事な試合」と話し、現時点でのチーム力と真価が問われる一戦でもある。
対する横浜FMは、現在2位。ここ5試合を4勝1分で乗りきるとともに、シーズンをとおして好調を維持。経験豊富な選手が揃い、試合運びの巧さ、勝負強さも、横浜FMの特徴だといえるだろう。それに対して、いかに隙をみせず、反対に相手の隙を突けるかがカギ。試合巧者の横浜FMに対して、緊迫した攻防が続くことが予想されるが、何よりホームでの戦いだ。東京がこれまでに積み重ねてきたサッカーで堂々と勝負を挑み、勝ち点3を呼び込みたい。
東京は、センターバックとして加賀が7月17日甲府戦以来の先発に。出場停止の明けた東もスタメンに復帰。また林も、中断前5月25日鹿島戦以来のベンチ入りを果たした。日中の陽射しは厳しかったが、風もあり、残暑をうかがわせる気候の味スタ。試合は18時34分に東京のキックオフでスタートした。
先制を許し、主導権を握られる……
立ち上がりから、互いに激しくプレスをかけボールを奪い合う展開に。そのなかでも6分、加賀が粘り強く前でマイボールにして、エリア中央の長谷川に当てる。これを周り込むように下がってエリア内にスルーパスを送り、東が横浜DFドゥトラと競り合いながら抜け出そうとしたが、シュートには持ち込めなかった。横浜FMもリスタートから東京ゴールに迫るが、それに対しては集中を切らさずに守り、互いにチャンスを伺うような展開に。
16分、横浜・FWマルキーニョスが右サイドからミドルを放つが、枠外に。両チーム合わせてこれが初のシュートだった。東京も18分には左からサイドチェンジ→ルーカスが右に展開し、徳永がフリーで右エリア深くに進入する。しかし中央に詰める人数が足りず。徳永はマイナスのパスを中央に送り、走り込んだ高橋がミドルを放つが、枠外に。
厳しい守備を続ける一方、攻撃ではミスが出てチャンスらしいチャンスは作れずに時間は経過。その中で迎えた31分、東京の右サイドで徳永がクリアしたボールを奪われ、横浜が左サイドでパス交換。FWマルキーニョス→左エリア手前のMF中村→左エリア角のMF兵藤に。MF兵藤は、エリア中央のMF端戸に当てて、ゴール前へ進入。ここに東京DFは付き切れず。MF端戸にヒールで落とされ、ワンツーからMF兵藤に右に決められて……先制点を失った。
これにより攻めに出ざるを得なくなった東京。32分には東の縦パスを中央の渡邉がヒールで落とし、走り込んだ米本がスピードに乗ってペナルティアーク外からシュート。良い形を作ったが、ボールは右に切れた。その後は反対に、ワンチャンスを確実にモノにした横浜FMにボールを支配され、主導権を握られることになる。40分には横浜FM・左サイドのMF中村→内側のMF中町が東京DFの裏を狙ってスルーパス。MF端戸が中に送ったクロスに合わせて、FWマルキーニョスがファーから走り込みダイレクトシュートを放たれる。決定的な形を作られたが、枠を外れ、ピンチを免れて前半を終了。後半の立て直しに期待がかかった。
流れを変えたが、カウンターから追加点を奪われて
後半の東京は、高橋に代えて三田を右MFに投入。左にルーカス、長谷川がボランチにまわる布陣で反撃に臨んだ。これにより前への推進力とリズムが出て、横浜FM陣内で試合を進めることに。50分には中盤で横浜MF中村のボールを米本が粘り強くインターセプト。一気に前線に送ったボールに対して、三田がライン際で追いつき、横浜FM・DF中澤をかわして右CKを得る。しかし東の蹴ったCKからフィニッシュには持ち込めなかった。
57分にも右サイドのライン際を上がった加賀→中寄りの三田がドリブルで相手DFを抜いて右エリアへ。しかし、ここから送ったクロスはGKにキャッチされる。61分には相手陣内で、加賀の左スローイン→太田がアーリー気味にクロス。右エリアにフリーで抜け出した三田がヘディングシュートを放つが、浮いてしまう。66分には左サイドのルーカスのシュート性のパスを、ゴール前の渡邉がトラップで落とし、フォローした東が中央からシュートしたが、GKにキャッチされる。
76分には東に代えて石川を左MFに投入。ルーカスがトップ下の布陣で、まず同点を狙ったが、ラストプレーの精度が足りず、横浜FMのカウンターをくらうという展開に。84分にも、中央でルーカスの縦パスを、エリアの三田が落とし、後ろの石川が一歩前に持ち出し、よく抑えた強烈なシュートを放ったが、わずかに左に切れる。85分にはルーカスが右前線のスペースに送ったパスに徳永がスライディングで折り返したパスは中で合わせられず。
リズムのよい時間帯に決めきることができず、反対に89分には森重が前に送ったパスを相手陣内で横浜FM・MF中町にカットされ、右のMF小椋→FWマルキーニョスがドリブルで上がり、中央のMF中村へ。ペナルティアーク手前のMF中村のキープするようなドリブルを、東京DFは奪えず、左右に切り返されて逆を突かれ、見事なシュートを左上に決められ……万事休す。後半は攻め込みながらも、ゴール前の精度が足りずに無得点に終わり、横浜FMの狙いどおりの展開に持ち込まれる形で敗戦を喫した。
【選手コメント】
《ルーカス》
「今日に関しては、相手のほうが上回っていたと感じる。横浜FMのDF陣の能力は非常に高く、ブロックを作られてスペースがなくなった。そこでパスを回して崩そうとしたが。先に失点をしたことで、私たちは前に出ていかなければならず、それが相手にスペースを与えることになったと思う。ただ、勝つことがあれば負けることもある。この敗戦を引きずらず、やり直していかなければいけない」
《長谷川》
「相手の嫌がるところでパスを受けようと考えていたが、前半はそこにボールが入ることが少なく、怖さを出せなかった。ボランチに入ってからは、どんどん前に出ていくこと、相手を引きつけてパスを出すことを考えていた。チーム全体が前に出ていったが、やはり決めきるところで決めきれない、やりきるべきところでやりきれず、反対にカウンターを受けることになった。それでも負けたことを次につながる糧にしたい」
【ポポヴィッチ監督の会見要旨】
「痛い敗戦。決めるべきところでしっかりと決めた横浜FMと、後半は主導権を握ってチャンスは作ったが、決めるべきところで決めきれなかった自分たち。そこで結果が分かれた。試合前から横浜FMの能力の高さは理解していた。選手たちにはタイトにプレーをして相手に前を向かせないことや、スペースを与えないことで考える時間を与えないように意識させていた。
ただ、集中力が切れた場面もあった。横浜FMには力のある選手が多く、隙を与えて自由にさせると決められてしまう。後半は主導権を握り、良い形で試合をひっくり返せるチャンスもあったが、決めることができなかった。それができれば結果は違っていたと思う。狙い通りに、相手のサイドで数的有利を作り、流動的に背後を突いていくことができた。しっかりと崩して大きな決定機も作ったが、最後の場面で勇気と決断力が足りない場面もあった。
ラストパスやシュートの精度を欠いた部分もある。いつもならサイドをきれいに崩してフリーの状態に、というゴールの確率が高いシチュエーションになるのだが、今日は何本も合わなかったり、決めきれなかった。それは勇気と決断力が足りなかったからだと思う。横浜FMは、リーグの中でもトップクラスの経験があるチームなので、リードをしているときは、したたかに時間を使うことができるチーム。自分たちが見習わなければいけない部分もあった。経験のある選手は、レフリーも含めて誰からもリスペクトされると思う」
【横浜FM・樋口監督の会見要旨】
「アウェイにもかかわらず、5千人を越えるサポーターが来てくれ、勝ち点3と3連勝という結果を届けられた。それを一緒に喜びたい。今日のミーティングでは、ゲームをコントロールする上で、まず失点ゼロにこだわろうと、強く話した。そして2点目を取ってゲームを決められるチームになろうと。その通りに選手たちはピッチで表現した。躍動感や一体感を持って、90分間を戦った選手を称えたい。
内容的にも、東京のコンビネーションをどれだけ切ることができるか。それが守備のテーマでしたが、90分間通して隙を見せることなくボールホルダーにアプローチをし、すぐに閉じるという作業を繰り返して、ボールを奪うということが非常に機能した。攻撃面でも、1点目は東京のお株を奪うような3人目4人目のコンビネーションで連動性のある形で取ることができた。あのような形をやろうと、今週のトレーニングの中でかなり意識付けをしてきたが、その意味でも非常に喜ばしい得点だった。
内容と結果が伴ったゲームができたことを喜びたいが、連戦が続くのでしっかりとリカバリーをして、この暑い夏でも調子を維持して乗り切りたい」