GAME RESULT試合結果

第23節 2013/8/28(水)
観衆 19,666人 
天候 晴、弱 気温 27.9度 湿度 50% 
主審:松尾 一 副審:名木 利幸/田中 利幸 四審:榎本 一慶

J1 第23節

国立

HOME

FC東京

2-3

試合終了

前半0-2

後半2-1

AWAY

サガン鳥栖

FC東京 サガン鳥栖
81' 平山 相太
84' 渡邉 千真
得点者 40' 豊田 陽平
41' 池田 圭
85' 豊田 陽平
43' 加賀 健一 → チャン ヒョンス
62' 石川 直宏 → 平山 相太
62' 三田 啓貴 → ルーカス
選手交代 45'+2 早坂 良太 → 播戸 竜二
86' 水沼 宏太 → 小林 久晃
86' 藤田 直之 → ニルソン
15 シュート 11
0 CK 2
19 FK 14
66' 徳永 悠平
89' 平山 相太
警告 61' 池田 圭
73' 林 彰洋
退場
FC東京先発
GK 20 権田 修一
DF 2 徳永 悠平
DF 3 森重 真人
DF 5 加賀 健一
DF 6 太田 宏介
MF 4 高橋 秀人
MF 8 長谷川 アーリアジャスール
MF 18 石川 直宏
MF 38 東 慶悟
MF 36 三田 啓貴
FW 9 渡邉 千真
FC東京控え
GK 1 塩田 仁史
DF 16 丸山 祐市
DF 30 チャン ヒョンス
MF 32 ネマニャ ヴチチェヴィッチ
MF 49 ルーカス
FW 13 平山 相太
FW 23 林 容平
サガン鳥栖先発
GK 33 林 彰洋
DF 15 丹羽 竜平
DF 20 呂 成海
DF 36 菊地 直哉
DF 10 金 民友
MF 8 水沼 宏太
MF 14 藤田 直之
MF 28 高橋 義希
MF 25 早坂 良太
FW 22 池田 圭
FW 11 豊田 陽平
サガン鳥栖控え
GK 31 藤嶋 栄介
DF 4 小林 久晃
DF 24 金井 貢史
DF 29 岸田 翔平
MF 16 ニルソン
FW 9 播戸 竜二
FW 19 岡田 翔平

【選手・監督コメント】

3連戦の中日、原点に立ち返ってゴールと勝利を


平日開催のリーグ第23節、ホームを国立に移し、サガン鳥栖と対戦する。前節はスコアレスドローに終わり、ここ3戦は2分1敗で勝利を果たせず。同時に2試合連続無得点に。3連戦の中日として臨む今節だが、少しでも修正をして得点奪い、勝利をもぎ取りたい。

ただし米本が警告累積のため、出場停止に。そのため、ボランチは高橋と長谷川が組む形。また前節に続き、石川が右MFでスタメンに。左サイドには第16節(7月13日新潟戦)以来の先発となる三田を起用。センターバックは森重と加賀の布陣で臨むことに。

対する鳥栖は、現在勝ち点23で14位。これまでは失点を食い止めることができず、競り負ける形での敗戦が多かったが、シーズン途中にDF菊地、そしてGK林を補強。積み重ねてきた鳥栖のサッカーに、欠けていたものを的確に補強し、現在2連勝。調子を取り戻し、勢いを掴みつつあるといえるだろう。

もちろん攻撃の中心になるのはFW豊田。彼のヘディングの強さと、全員の運動量を活かした迫力のある攻撃は、間違いなく鳥栖の武器だ。それに対して出足の早さで負けると、相手にリズムを掴まれることになる。FW池田やMF水沼らの勢いのある飛び出しを抑えるためにも、運動量を落とさず、受け身に回ることなく積極的に戦いたい。

東京の長所を活かすためにも、ハードワークに支えられた連動性や素早い判断力を発揮し、勝利をめざす一戦だ。厳しい残暑のもと、ようやく少し風の吹き出した国立競技場、試合は19時4分に東京のキックオフでスタートした。

鳥栖のワンチャンスから先制を許し、さらに続けざまに失点を喫して


立ち上がりは鳥栖が勢いよく前に出てきた。それに対して東京は慌てずに対応。徐々にボールを支配し、ペースを掴んだ。7分には左サイドを起点に、太田が中に攻め込む。クロスは相手にクリアされるが、こぼれを拾った石川が左エリア手前からダイレクトでシュート。12分には、長谷川のサイドチェンジから、受けた三田が果敢にドリブルで仕掛け、低い弾道のシュートを狙う。

26分高橋が左前線にサイドチェンジ。受けた東は中に持ち込み、さらに中央を上がった三田との連係からワンツーをかわし、リターンを受けてシュートを放つ。35分にも中盤にこぼれたボールに高橋が走り込み、粘って前線につなぐ。東がワンタッチで中央に送ったパスに合わせて、エリア手前の石川が反転してシュートを放つが、体勢を崩してヒット仕切れず。

チャンスを活かしきることができない中で迎えた39分、鳥栖の左サイドバックDF金が持ち上がってクロス。一度は東京DFに当たるが、こぼれを拾われて再びクロスを上げられる。これに鳥栖FW豊田に巧みな動きで東京DFの前に入り込まれ、ヘディングを決められる。先制を許した直後の41分には、中盤でボールを失うと、鳥栖FW池田がスピーディなドリブルでフリーで左エリアに進入。加賀がスライディングでカットしようとするが、内側に切り返され、逆サイドのネットに突き刺され、2点のリードを許して後半に折り返すことになった。

平山が2010年11月以来のゴール、渡邉が畳み掛け、猛追撃をはかったが…


反撃に臨みたい後半だったが、最初にリズムを掴んだのは鳥栖。セカンドボールを拾われる形でボール支配を許してしまった。それでも、まず1点を返したい東京、61分には高橋が右の渡邉にサイドを変え、オーバーラップした徳永がフォロー。ここから中央での長谷川、渡邉の細かいパス交換から、最後は右エリア手前の徳永がシュートを放つ。しかし大きくバーを越えると、62分に平山とルーカスを投入。これで反撃のリズムを掴むことに成功。

ただしクロスを中心に攻め込むものの、鳥栖の出足の早い守備、最終ラインでの厳しい守備の前になかなか決定的なシュートを打つことはできなかった。しかし粘り強く繰り返し、迎えた81分、森重→太田の左クロスに合わせ、平山がファーから飛び込み、豪快なヘッド! これが相手GKの手をかすめて左ポストに当たって中に跳ね返ってイン!! 狙いどおりの形から平山の2010年11月以来の得点を決め、1点差に追い上げた。

これで反撃の狼煙をあげ、鳥栖を押し込むと、続く84分には右サイドの東からのパスを、ペナルティアークで受けた渡邉が反転してゴールに向き直り、鋭いシュートを右下ぎりぎりに突き刺す。見事なゴールで畳み掛けるように同点とすると、勝ち越しのムードが高まった。

だが直後の85分、右エリアで粘り、中央につながれたボールからフリーの渡邉が決定的なシュートを放つが鳥栖GKの好セーブに阻まれると、逆に隙を突かれるように鳥栖の反撃をくらう。鳥栖・右サイドバックDF丹羽→右MF水沼のグラウンダーのクロスに対して、ファーからFW豊田に滑り込まれ、一度は権田が前に出てセーブするが、交錯するように身体で押し込まれて勝ち越しを許した。

その後、6分のアディショナルタイムを含め、最後まで諦めず攻めに出た東京だが、実らず。2対3で敗戦を喫し、4戦連続で未勝利という結果に終わった。


【選手コメント】
《平山》
「出場にあたっては、ゴール前でのプレーを指示され、あまりサイドに流れることなく、中央で仕事をしたいと考えていた。僕たちの両サイドは突破力があるので、得点の以前にもクロスが何本か上がってきていた。あとは自分の動き方と精度の問題だと感じていた。ゴールは、太田選手からピンポイントの良いボールがきたので、そのお陰でGKに触られても決められたのだと思う。ただ、勝利のための得点やアシストをしたい。次は勝てるように、そのために頑張りたい」

《三田》
「久しぶりの先発で、やってやろうという気持ちはあった。試合の入りは悪くなかったと思う。ただ、ボールを失って、それが2失点目の始まりになった。そういうところを直していけるようにしたい」


【ポポヴィッチ監督の会見要旨】
「観ているみなさんにとっては面白い試合になったのではないか。得点の推移もゲーム展開も楽しめる内容になったのではないかと。ただ我々にとっては勝ち点3を獲れなかったので満足できない。前半、主導権を握っていたのは我々だったが、相手の2本のシュートで2点を決められてしまった。最初の失点は鳥栖のファーストシュートだったはず。3本目のシュートで2得点目を決められた。我々のミスも絡んでいるが、3本中2本を決められ、要所を締めるという意味でもっと効果的なプレーをしなければならなかった。

後半は、立ち上がりで主導権を握られたが、交代策で試合をコントロールし、チャンスも多く作った。2得点を奪い返して逆転できるチャンスもあった。決めきることはできなかったが、選手たちの戦う姿勢にはよくやったと言いたい。ファン・サポーターのみなさんも最後まで私たちの力になっていただき、感謝したい。鳥栖には勝利をおめでとうと言いたい」


【鳥栖・尹監督の会見要旨】
「平日にも関わらず、たくさんの方に応援して頂き、本当に感謝している。スパンが短い中でゲームを迎え、難しい状況だったが、選手は非常によい入り方、よい戦いをしてくれた。後半になって少し乱れが出た中で2点を許し、厳しい状況になった。昨季の悪夢が頭をよぎったが、最後まで諦めることなく戦い抜いてくれた。それが勝利に繋がったのではないかと思う。ただ、警告累積がたまった選手やケガ人も出て、中2日での試合に向けてこの状況に浸ってはいられない。次に向けて準備をしていきたい」