GAME RESULT試合結果

第26節 2013/9/21(土)
観衆 13,329人 
天候 晴、弱 気温 25.1度 湿度 76% 
主審:中村 太 副審:相樂 亨/山内 宏志 四審:上田 益也

J1 第26節

瑞穂陸

HOME

名古屋グランパス

0-2

試合終了

前半0-1

後半0-1

AWAY

FC東京

名古屋グランパス FC東京
得点者 38' 長谷川 アーリアジャスール
88' ネマニャ ヴチチェヴィッチ
46' 藤本 淳吾 → 永井 謙佑
66' 中村 直志 → 矢野 貴章
80' 田口 泰士 → 磯村 亮太
選手交代 71' 石川 直宏 → 平山 相太
80' 渡邉 千真 → ネマニャ ヴチチェヴィッチ
90'+1 長谷川 アーリアジャスール → 三田 啓貴
10 シュート 12
3 CK 1
17 FK 19
23' 小川 佳純
警告 90'+2 権田 修一
退場
名古屋グランパス先発
GK 1 楢﨑 正剛
DF 32 田中 隼磨
DF 3 牟田 雄祐
DF 5 増川 隆洋
DF 6 阿部 翔平
MF 8 藤本 淳吾
MF 7 中村 直志
MF 28 田口 泰士
MF 10 小川 佳純
FW 11 玉田 圭司
FW 16 ケネディ
名古屋グランパス控え
GK 50 高木 義成
DF 4 田中 マルクス闘莉王
DF 22 ダニエル
MF 9 ヤキモフスキー
MF 13 磯村 亮太
FW 18 永井 謙佑
FW 19 矢野 貴章
FC東京先発
GK 20 権田 修一
DF 2 徳永 悠平
DF 3 森重 真人
DF 30 チャン ヒョンス
DF 6 太田 宏介
MF 4 高橋 秀人
MF 7 米本 拓司
MF 18 石川 直宏
MF 8 長谷川 アーリアジャスール
MF 49 ルーカス
FW 9 渡邉 千真
FC東京控え
GK 1 塩田 仁史
DF 5 加賀 健一
DF 14 中村 北斗
MF 32 ネマニャ ヴチチェヴィッチ
MF 36 三田 啓貴
MF 38 東 慶悟
FW 13 平山 相太

【選手・監督コメント】

上位争いにくい込むためにも、アウェイで勝ち点を奪いたい一戦


リーグ第26節は、アウェイで名古屋グランパスと対戦。前節は終了間際に平山が公式戦2試合連続得点を決め、対浦和戦では9年ぶりの勝利を収めて公式戦3連勝を果たした。この結果、4位鹿島から13位清水までが勝ち点6差のあいだにひしめく混戦。終盤に向けて1勝の重みは増すことになる。選手たちは「上位にいくためには連勝が必要。そのためにも、まず目の前の一戦に勝つことだけを考え、それを積み重ねていく」と話し、一戦ごとに全力を尽くして勝利をめざす。

対する名古屋は、現在勝ち点36で10位に。前節こそ、終了間際に清水に競り負けたものの、ここ10試合では6勝3分け1敗で、上り調子だといえるだろう。4月のホーム戦では不在であったFWケネディが完全に復調。攻撃の軸となり、FW玉田、両サイドのMF小川、藤本らとの連係からゴールを生みだしている。MFダニルソンがケガのためメンバーから外れたものの、控えにDF闘莉王が復帰。特にセットプレーでの高さはこれまで同様に注意が必要となる。

東京は、前節からメンバーを変更。万全でない東に代えて石川が先発に。権田は「個人の強さを最大限に活かそうとするのが名古屋。僕たちはそれに合わせることなく自分たちのやり方で戦う。その分、精度がポイントになってくるはず」と話し、いつもどおりの自分たちのスタイルで真っ向勝負を挑む一戦。ここまで積み上げてきたチーム力、その真価が問われるゲームになるはずだ。試合は名古屋市瑞穂陸上競技場にて19時04分に東京のキックオフで開始された。

長谷川のビューティフルゴールで先制し折り返す


試合開始から互いに仕掛け、リズムを掴み合おうとする展開。9分、中央で長谷川→渡邉が落とし、エリア手前のルーカスがシュート体勢に。これはブロックされるが、こぼれに長谷川が合わせてミドルを放つも、右に切れる。10分には渡邉の落としから石川が抜け出し、中央をスピーディなドリブルで持ち上がり果敢にゴールを狙ったが、グラウンダーのシュートは勢いがなくGKに。12分は相手陣内に入ったところで長谷川とのダイレクトプレーから高橋がミドルを狙ったが、枠外に。

名古屋も18分、中盤でボールを奪い、FWケネディが攻め上がりながら、前線のFW玉田にパス。ここで森重が抑きれず、ドリブルでかわされてエリア中央から決定的なシュートを打たれたが、権田がセーブ。ここから名古屋の中盤での巧みなつなぎにボールを支配されるも、前線からプレッシャーをかけて、奪ってからカウンターで応戦。30分には名古屋陣内で米本がインターセプト。自ら持ち上がりループで狙ったがシュートはわずかに枠外。

すると38分、名古屋のクリアを高橋がヘッドでつなぎルーカスに。これを相手DFを抜きながら前進し、右寄り・エリア手前の長谷川に渡ると、狙い澄ましたシュートを決めて先制点を奪う。東京はこの1点で落ち着きはじめ、無理に攻めることなくDFラインと中盤でボールをキープして、名古屋に反撃を許さない。その後もうまく時間を使い、結局そのまま1点をリードして後半へと折り返すことに。

粘り強い戦いで名古屋の反撃を無失点に抑えて勝利!


名古屋は後半からMF藤本に代えてFW永井を投入。前線のFWケネディへボールを集め反撃に出る。しかし東京もタイトな守備でボールを奪い、追加点を狙いに行く。52分、名古屋の縦パスをDFラインでカット。すぐさま米本が逆襲を仕掛ける。右サイドに展開し、石川がマイナス気味に中央に送ったパスに、長谷川がダイレクトで合わせ、シュートを放ったがGK正面に。57分には渡邉がエリア角外からゴールを狙ったが、これもGK正面。

名古屋も58分には、MF小川の左CKから右エリアのFWケネディが合わせ、バックヘッド気味にコースを変えられたが枠外。さらに71分、右SB田中隼がスピードに乗って右前線に突破。右エリアに進入し、太田と1対1になりながらも至近距離から中にクロス。これが太田に当たるが、権田が反応。そのこぼれが再びチャン ヒョンスをかすめてラインを割る。ゴール前でボールが跳ね返る展開にヒヤリとさせられたが、CKに逃れた。

流れを変えたい東京は、71分に石川に代えて平山を投入。しかし72分には名古屋・右→左前線のFW玉田が鋭い左クロス。ニアにFWケネディに飛び込まれ決定的なダイビングヘッドを放たれたがわずかに右に切れ、ピンチを免れた。その後は前掛りとなった名古屋に対して、カウンターから何度もチャンスを作る。86分には左エリアのルーカスがフリーで決定的なシュートを放つが、ゴール前のDFにブロックされてしまった。

すると88分、右サイドで長谷川が相手ボールにプレッシャーをかけて、こぼれたボールを途中出場のヴチチェヴィッチが拾い、自らドリブルで右エリアに進入。相手DFをフェイントでかわしてシュートを放つと、ボールは逆サイドのネットにきっちり決まり追加点。このダメ押しゴールで勝負あり。最後まで粘り強く戦い無失点で3連勝を飾った。


【選手コメント】
《長谷川》
「今日はトップ下でのプレーだったので、千真選手との距離感を考えて近くでプレーをすること、あるいは相手のセンターバックとボランチの間を狙って、そこで前を向くことを意識していた。ゴールはルーコンとのよいワンツーから前向きでプレーができた。シュートコースも見えていたので、あとはコースを突くことだけ考えていた。あの形は練習でもよくやっている形。名古屋にボールを持たれる時間も長かったが、そこではみんな声を出してしのぎ、守備をする時間帯、自分たちが保持する時間帯…と共通意識をもって戦えた。試合運びとしては自分たちの狙いどおりにできたのではないか」

《ネマニャ ヴチチェヴィッチ》
「すばらしい試合だったと思う。連勝して勢いに乗っているし、これを続けてさらに勝ち続けていきたい。これまでよい試合をしても、それが必ずしも結果には結びつかなかった。現在は、内容に結果が付いてきていると思う。得点は狙いどおりに1対1の形に持ち込めて、自分の特徴も出せたと思う。起用してくれた監督にも、私のところまでボールを運んでくれたチームメイトにも感謝したい。アーリアだけでなく、チーム全体で必死に守備をして、前につないでくれた。全員の勝ちたいという強い気持ちが得点と結果につながったと思う。サポーターの声援も勇気と力につながった。感謝しているし、一緒に喜び合えたことがうれしい」


【ポポヴィッチ監督の会見要旨】
「こういった試合の後には言葉が見つからないのですが。私たちが長い間、理想としてやろうとしていたモノが、ピッチの上で見せられたと思っています。名古屋も前半にチャンスはありましたが、権田がしっかりと防いでくれた。そして私たちがチャンスをモノにして先制した。前半に関しては一進一退の攻防だった思います。ただ先制点を奪った後も守りに入ることなく、攻めの姿勢を崩さなかった。そして攻めながらも慎重にゲームを運んでいくことができた。成長を見せることができたと思います。

名古屋という強い相手に今日のような試合ができたことに関しては、『よくやった』の一言しかありません。今日のような試合をしっかりと継続する、東京のサッカーはこれだと、見せ続けることが非常に大事。それにはもちろん時間はかかりますが、継続して見せ続けることが重要だと思います。遠い名古屋までたくさんのファン・サポーターのみなさんが足を運んでいただき、最後まで支え続けていただけたことに感謝したいと思います」


【名古屋・ストイコビッチ監督の会見要旨】
「ホームでは長い間負けていませんでしたが、今日は敗戦という形になってしまいました。結果にはがっかりしています。90分間通して、我々は勝ちに値するプレーは無かったと思います。東京はうまくプレーしていた。いいチームでいい選手が揃っていると思います。楽しんでサッカーをしていると思います。我々はそうでなかった。DF闘莉王やMFダニルソンの2選手が出れなかったことも影響しています。前半にあったFW玉田のチャンスは、ミスなのか決めることができなかった。

後半にあったFWケネディのチャンス。2mくらいですか。あれも決めきることができなかった。90分間では足りなかったのかなと。本当に我々のプレーはお粗末なものでした」