GAME RESULT試合結果

第29節 2013/10/19(土)
観衆 21,743人 
天候 曇、無 気温 15.4度 湿度 73% 
主審:木村 博之 副審:作本 貴典/竹田 明弘 四審:山内 宏志

J1 第29節

味スタ

HOME

FC東京

2-0

試合終了

前半0-0

後半2-0

AWAY

アルビレックス新潟

FC東京 アルビレックス新潟
53' 太田 宏介
79' ルーカス
得点者
81' 渡邉 千真 → 平山 相太
85' 長谷川 アーリアジャスール → 三田 啓貴
89' ルーカス → ネマニャ ヴチチェヴィッチ
選手交代 57' 酒井 宣福 → 田中 達也
77' 本間 勲 → 鈴木 武蔵
89' 金 珍洙 → 三門 雄大
9 シュート 11
4 CK 4
17 FK 21
78' 渡邉 千真
警告 51' 舞行龍ジェームズ
退場
FC東京先発
GK 20 権田 修一
DF 2 徳永 悠平
DF 3 森重 真人
DF 5 加賀 健一
DF 6 太田 宏介
MF 4 高橋 秀人
MF 7 米本 拓司
MF 8 長谷川 アーリアジャスール
MF 38 東 慶悟
MF 49 ルーカス
FW 9 渡邉 千真
FC東京控え
GK 1 塩田 仁史
DF 14 中村 北斗
DF 30 チャン ヒョンス
MF 17 河野 広貴
MF 32 ネマニャ ヴチチェヴィッチ
MF 36 三田 啓貴
FW 13 平山 相太
アルビレックス新潟先発
GK 21 東口 順昭
DF 24 川口 尚紀
DF 29 舞行龍ジェームズ
DF 3 大井 健太郎
DF 19 金 珍洙
MF 18 成岡 翔
MF 15 本間 勲
MF 13 酒井 宣福
MF 23 田中 亜土夢
FW 16 岡本 英也
FW 20 川又 堅碁
アルビレックス新潟控え
GK 1 黒河 貴矢
DF 5 濱田 水輝
DF 39 坪内 秀介
MF 6 三門 雄大
MF 11 ホージェル ガウーショ
FW 9 田中 達也
FW 28 鈴木 武蔵

【選手・監督コメント】

2か月ぶりの味スタ、リーグ戦再開を勝利で!


リーグ戦が再開。第29節は、8月17日以来となる味スタにて、アルビレックス新潟を迎え撃つ。10/13天皇杯では苦しみながらもPK戦を制して、4回戦進出を決めた。長谷川が「チームの一体感が高まった。練習の雰囲気も競争意識と緊張感に包まれ、よい準備ができた」と振り返るように、チームとしての積み重ねを大事にいよいよリーグ終盤に向かうことになる。

日本代表のヨーロッパ遠征のため天皇杯を欠場した森重、権田は、帰国後中2日ながらしっかりと切り替え、スタメンに。長谷川がトップ下、東が左MFの布陣で臨む。またチャン ヒョンスもケガから復帰し、ベンチ入りを果たした。

対する新潟は、現在勝ち点40で9位。東京との勝ち点差は4で、まだ十分に上位を狙える位置に付ける。持ち前のハードワークと組織力に加え、前線の動き出しやスピードを活かした攻撃が機能し、シーズンをとおして尻上がりにチーム力を高め、勝ち点を積み上げている。今節はMFレオ シルバが出場停止のため、ボランチにはMF本間と成岡、サイドにMF酒井を起用してきたが、好調のFW川又を中心にした攻撃陣に対して、粘り強く戦い、耐えきることも必要になるはず。

ポポヴィッチ監督は、「新潟には良い選手が揃い、シーズンをとおして成長している良いチーム。それに対して、私たちも持っているすべてを出し切らないとよい結果は得られない」と、あらためて全力を出し切る必要性を強調。全員の共通意識と集中力を保ち続け、味スタで勝利をつかみたい。今にも降りだしそうな曇り空、冷え込む気候のもと、試合は17時4分に新潟のキックオフでスタート。なお、選手は、先ごろの伊豆大島で台風被害でお亡くなりになられた方々への哀悼の意を表し、喪章をつけてプレーをする。

粘り強さを発揮、スコアレスで後半に折り返す


立ち上がりから積極的に前に出てリズムを掴もうとした。4分、左サイドで渡邉が起点を作り、長谷川が右に展開。エリア手前のルーカス→中央の高橋がミドルを狙おうとした。12分には高橋が中央を攻め上がりながら、ハーフラインを越えたあたりで前線へパス。これに絶妙のタイミングで抜け出したルーカスがエリアに突進。ビッグチャンスを迎えるが、新潟MF田中亜の必死の守備の前にシュートを打ち切れなかった。

一方の新潟も厳しくプレッシャーをかけ、切り替えの早い攻撃に転じたが、その後の精度を欠いて、東京が助けられる場面も。その後はこう着した状況が続き、22分に東京のCKの場面から新潟が逆襲。東京DFとのボールの奪い合いが続くなかで、新潟FW岡本が放ったミドルが両チーム合わせて最初のシュートとなった。

それでも焦ることなくゴールに向かい、30分には相手GKのスローを左サイドの米本がカット。セットプレーの流れで前線に上がっていた森重がヒールでつなぎ、内側から太田が仕掛け、左エリアからマイナスのクロス。これに中央のルーカスがヘディングで合わせたがGK正面に。43分には太田のアーリークロスを、ゴール前の渡邉が胸でコントロールして落とし、左エリアに進入した高橋がダイレクトシュート。しかし新潟GKの手をかすめてアウトし、左CKを得るにとどまり、無得点に。一方で新潟のカウンターも抑え切り、スコアレスで前半を終えることになった。

太田のFKで先制! ルーカスが新潟を突き放す


後半序盤も攻守が素早く入れ替わる展開が続いた。50分には中盤でのルーズボールの奪い合いから、新潟が左クロス。エリア中央のFW岡本をフリーにしてしまい、ヘディングシュートを打たれたが、枠を外れてピンチを免れた。その直後の51分、長谷川がドリブルで中央突破を狙う。これに対して新潟DFがファールで抑え、ペナルティアーク内からのFKを得る。迎えた53分、東がおとりになって斜め前に走り、太田がシュート! ボールは右上に吸い込まれてイン。太田の左足のシュートで先制点をもぎ取った。

ここから試合は激しく動くことになる。反撃に出ようとする新潟にボールを持たれる場面もあるが、東京も粘り強い守備を続け、カウンターから追加点を狙いにいった。65分過ぎには、ルーカスや東の前線でのインターセプトから、逆襲を仕掛けたが、ここでは実らず。反対に71分には新潟・右サイドバックの川口が中へ攻め上がり、東京DFをかわして左足のミドル。球足が伸びてヒヤリとさせられたが、シュートはクロスバーに阻まれた。続いて、新潟FW川又が左サイドからドリブルで持ち上がり、東京DFを切り替えして強烈なシュートを放たれる。

78分にはルーカスが得たFKを、今度は東が狙ったが左ポストをヒットし、チャンスを活かすことができなかった。しかし79分、右サイドのルーカスがドリブルで中央へ。前の長谷川とワンツーをかわして、エリアに回り込み、相手DFの間を巧みにすり抜けて中央から流し込むように決めてゴール!

新潟に反撃のリズムを掴まれそうになったが、それを突き放すように追加点をゲット。リードを広げたあとも、途中出場の平山、三田、ヴチチェヴィッチがさらに勢いを出して攻めに出た。3点目は奪うことはできなかったが、守備では落ち着いて新潟の攻撃を無失点に抑え、2対0で勝利を掴んだ。


【選手コメント】
《太田》
「(FKの場面では)先に東選手がアクションを起こしてくれたことで、相手の壁が少し崩れ、GK東口選手が動くのも見えた。狙いどおり。これまでは自分が決めてもチームが勝てなかったが、今日初めて勝ってそれが一番うれしい。選手は誰も優勝をあきらめていないし、サポーターの声援を聞いても、みんなもそうだと思う。これからも勝ち続けられるように頑張りたい」

《長谷川》
「新潟は前に強かった。東京の縦パスを狙われて、それに手こずったところもあったが、厳しい中でもチャンスを作っていたし、シュートまで持っていく形もできていたと思う。そこで決められればよかったが、決められない中でも0対0で折り返せたことがよかった。

(先制につながったFKについて)ルーカスとよい形でパス交換をして、ドリブルで上がっていった。右前に千真選手が見えていたので、そこに出すか、自分でいこうかと考えているときに相手の足がかかった。(ルーカスの得点は)あの形は練習でも何度もやっているし、ルーカスがやりたいことはわかっていた。結果的に点を取ってくれて、そうすれば自分もクローズアップされ、評価にもつながる。そこに感謝している」


【ポポヴィッチ監督の会見要旨】
「他にも面白いカードがあった中で、この試合に来ていただいたみなさんを失望させないようにと全ての力を出し切った。試合前からタフなゲームになると予想をして、選手には判断とフィジカル面でも相手よりも一歩先に、早くということを求めた。新潟のようなプレースタイルはJリーグでも数少ない。フィジカルが強いし、アグレッシブで足元もしっかりしていて繋いでくるチーム。そういった相手に対して安定した試合運びができたのではないか。継続してこのような戦いをすることでタイトルも近づいてくる。毎試合、このような試合ができれば、必ず結果は得られると思う。我慢強く粘り強く戦いながら、チャンスをうかがい、やってきたチャンスを決めきる。味スタでの試合は久しぶりだったが、このような結果を出すことができ非常によかった。

鹿島戦で大敗して、今日は真価を問われたはず。そこでしっかりと自分たちの力を見せられたことはよかった。また先日、FC東京ファミリーの一員が亡くなったが、今日は一緒に戦い、良い試合と結果をプレゼントすることができた。(継続的に力を出すことが一番の課題だと思われる?)精神面の安定が結果にも繋がってくる。逆に言うとそれは一番時間がかかるところ。今までの東京は重要な試合で勝てないという歴史が実際にあるが、それを自分たちで変えていかなければならない。私たちはまさにそこに挑戦しているし、歴史を変えようとしている」


【新潟・柳下監督の会見要旨】
「どちらに転ぶか分からない試合だったと思う。ハーフタイムに選手にも伝えたが、東京も前半はそれほど良くなかった。チャンスは何度かあるので、そこを決めたほうが勝ち点3を獲れると。しかし一番奪われてはいけない場所で奪われて、フリーキックを与えてしまった。ただし、東京の選手たちと我々を比べると、イージーミスの数がずいぶん違う。東京の選手はこのような天候であってもしっかりとパスを繋げられる。新潟の選手はチャンスになりかけたところでミスをすることが多い。そこは最近原因を見つけることができた。すぐには改善できないが、修正をし続けて、ボールを奪ってシュートで終わるプレーを目指している」