GAME RESULT試合結果

第31節 2013/11/10(日)
観衆 40,371人 
天候 曇、弱 気温 21.1度 湿度 55% 
主審:吉田 寿光 副審:平野 伸一/小椋 剛 四審:山口 博司

J1 第31節

味スタ

HOME

FC東京

1-2

試合終了

前半0-1

後半1-1

AWAY

セレッソ大阪

FC東京 セレッソ大阪
70' 長谷川 アーリアジャスール
得点者 31' 南野 拓実
87' 柿谷 曜一朗
46' 米本 拓司 → 石川 直宏
79' 東 慶悟 → 河野 広貴
89' チャン ヒョンス → 平山 相太
選手交代 74' 杉本 健勇 → 楠神 順平
74' 南野 拓実 → 枝村 匠馬
89' シンプリシオ → 横山 知伸
15 シュート 16
2 CK 7
18 FK 17
80' ルーカス
84' チャン ヒョンス
90' 太田 宏介
警告 74' 山口 螢
退場
FC東京先発
GK 20 権田 修一
DF 2 徳永 悠平
DF 3 森重 真人
DF 5 加賀 健一
DF 6 太田 宏介
MF 7 米本 拓司
MF 30 チャン ヒョンス
MF 49 ルーカス
MF 8 長谷川 アーリアジャスール
MF 38 東 慶悟
FW 9 渡邉 千真
FC東京控え
GK 1 塩田 仁史
DF 14 中村 北斗
MF 17 河野 広貴
MF 18 石川 直宏
MF 32 ネマニャ ヴチチェヴィッチ
MF 36 三田 啓貴
FW 13 平山 相太
セレッソ大阪先発
GK 21 キム ジンヒョン
DF 3 茂庭 照幸
DF 14 丸橋 祐介
DF 17 酒本 憲幸
DF 23 山下 達也
MF 2 扇原 貴宏
MF 6 山口 螢
MF 13 南野 拓実
MF 30 シンプリシオ
FW 8 柿谷 曜一朗
FW 20 杉本 健勇
セレッソ大阪控え
GK 1 武田 洋平
DF 7 新井場 徹
DF 29 小暮 大器
MF 10 楠神 順平
MF 16 枝村 匠馬
MF 18 横山 知伸
FW 9 エジノ

【選手・監督コメント】

終盤戦の大一番、日本代表選手の対戦も見どころに


約2週間のインターバルを置いてリーグ第31節が開催。ホームでセレッソ大阪を迎え撃つ。前節甲府戦ではドローに終わったが、最後まで勝負にこだわる姿勢を打ち出して戦った。その姿勢を最低限のベースとして、さらに共通意識と一体感を高めてシーズンを戦い抜く。

対するC大阪は、現在勝ち点50で5位に。前節こそ鳥栖に敗れたが、それまでは8/10から10戦負けなし。と好調。日本代表としても頭角を現しているFW柿谷、MF山口ほか、若くエネルギッシュな選手が揃い、攻撃的なスタイルを武器にしている。だが今季の特長は失点数の少なさだ。総失点はわずかに27(広島とともにリーグ1位タイ)。その堅守をどう崩していくかに注目が集まる。

C大阪との勝ち点差は2で、今節の結果によって順位が入れ替わるだけに、大一番ともいえる重要な一戦。日本代表選手のみならず、過去に五輪やU-17年代で対戦したメンバーも在籍し見どころは尽きないが、前半のアウェイ戦、そしてナビスコカップでは、わずかな隙を突かれて1点差で敗れただけに、同じ敗れ方を繰り返してはいけない。粘り強く、アグレッシブに東京のサッカーをみせ続け、勝利をつかみたい。

今節は高橋が出場停止に。そのためボランチにチャン ヒョンスを起用。センターバックは森重と加賀が務める布陣で臨むことに。風は強いが寒さはそれほどなく、試合直前には日が射して晴れ渡った味スタ、今季最多の40,371名の観客が集まるなか、13時5分に東京のキックオフでスタートした。

リズムを掴みながらも先制点を許す展開に


序盤から東京がボールを支配し、積極的に攻めに出た。3分には森重のフィードからルーカスが前線に抜け出す。7分には相手ゴール前でのこぼれを粘り強く拾ってチャン ヒョンスが左に展開し、東がエリア角外からシュートを狙う。C大阪も奪ったあとに素早いカウンターを仕掛けてきたが、切り替えの早い守備で対応し、フィニッシュに持ち込ませない時間が続いた。

だが20分には米本がC大阪のファールを受け、着地で足首をひねって一時ピッチをアウト。押し気味に進めていた東京だが、C大阪の厳しい守備の前にリズムを分断される格好に。28分には米本がこぼれを奪って左に展開し、ルーカスがクロス。これはクリアされたが、再び仕掛け、中央の東→右エリアに抜け出した渡邉がシュートを放つが、GKに阻まれる。

このチャンスを逃すと31分、C大阪にボールを回されて右サイドバックのDF酒本がクロス。東京DFも人数は揃っていたが、エリア手前中央のFW杉本→FW柿谷にヘッドでエリア内へ送られた。ここに走り込んだMFシンプリシオを抑えようとしたが、混戦の中からボールが右にこぼれ、FW南野に豪快なシュートを決められて…。C大阪に最初のチャンスを活かされて、先制を許してしまった。

それでも38分には左CKからニアのルーカスがシュート。42分には米本の縦パスを受けた渡邉が反転してシュート。43分にも渡邉のミドルから、左エリアの東が狙うがC大阪DFがブロック。ここから右エリアにこぼれたボールに長谷川が合わせてシュートを放ったが、いずれも決めきることはできず。ビハインドを折って後半へと折り返した。

アーリアが豪快な同点弾! しかし終了間際に隙を突かれて……


後半、足を傷めた米本に代えて石川を投入。すぐにビッグチャンスを迎えた。48分、自陣で奪い、カウンターを仕掛け、長谷川→右サイドを駆け上がる石川へ。石川はドリブルで持ち上がり、DFをかわすように中央へパス。エリア手前で受けた渡邉が一歩前に運び、シュートを放ったが、右に切れる。その後は、ともに勢いのある攻撃を仕掛ける展開に。

51分にはC大阪のダイレクトパスから、右エリアに飛び出したMF山口にダイレクトで中央へ折り返され、中央のFW柿谷に決定的なシュートを放たれたが、権田がセーブ! 56分には東京が再び決定機を作る。中央の長谷川が左エリアに送った長いスルーパスに合わせて東が抜け出し、シュートを放ったが、GKにセーブされた。

決めきることができない時間が続いたが、迎えた70分、中盤でのパス回しから、左のルーカス→中央の長谷川が果敢にミドルを狙う。狙い澄ましたシュートは、バーの下に当たって内側に跳ね返りゴール。同点に追いつき、さらにヒートアップ。両者、追加点を狙って激しく打ち合う展開に。77分には太田のクロスからニアの石川がヘッドを振ってゴール前に送り、東が身体ごと押し込んでネットを揺らしたが、オフサイドの判定に。

79分には河野を投入。82分には河野の左前線への飛び出しからつなぎ直して中央→右エリアに進入した徳永が狙った、わずかにバーの上に。87分には、左からのパスを中央で受けた渡邉が反転してシュートを狙ったが枠外に。これでC大阪にゴールキックを与えると、C大阪・GKキム ジンヒョンが一気に前線へ。ボールは森重と加賀の頭上を越えて、エリアにFW柿谷に抜け出され権田との1対1を決められて失点。

その後、平山を投入するも、C大阪の勢いを食い止めることができずに苦い敗戦。この結果、数字の上では2位に勝ち点10差がつくとともに、この後、上位同士の対戦が残されているため、3位以内の可能性は消滅することになった。


【選手コメント】
《石川》
「前半から互いに集中した試合だったと思う。動きの質もよかった。ただ、その『量』を増やしたいと思ってピッチに立った。自分が裏を突くことでC大阪のDFが少しバタバタした感じもあった。中央のスペースが空きだして、くさびも打てるようになった。みんなでフィニッシュに持ち込むような、そういう形が少し見えてきた。同点に追いついて、みんな『これはいける』という感覚になった。でもチャンスに決められないうちに焦れてきて、自分たちで隙を作ってしまった感じ。

個人的に今日はサポーターの思いも背負って戦っていると実感できた。今年の自分は何もできていないし、また、ルーカスと一日でも長くプレーをしたいという気持ちもある。残り少ない時間の中で、東京がめざすべきサッカーを体現しながら、意地やプライドを見せて次につながる戦いにしたい」

《森重》
「2失点ともに集中力の問題。C大阪は、GKからのロングキックもあると頭に入れていたのだが……。たくさんの方に来ていただいて、勝てなかったことにふがいなさが残るが、最後まで諦めず、勝つために戦う。ACL圏が厳しくなっても、自分たちで次の目標を立てて戦うことが必要。毎試合観に来てくれている人たちのためにも勝利をプレゼントしたい」


【ポポヴィッチ監督の会見要旨】
「結果だけが足りなかったと感じている。スタジアムの雰囲気も最高で、これだけの声援の中で結果を出したかったが、そこだけが足りなかったと。もちろんC大阪も素晴らしいチーム。攻撃的で魅力的なサッカーをして、Jリーグを面白くしているチームの一つだと思っている。私たちも良い出来だったが、些細な部分で集中力を欠いた。相手のファーストシュートを決められてしまったし、2失点目もとられ方がよくなかった。ただ、選手たちは高い意識や強い気持ちを持って戦い、流れの中から多くのチャンスを作った。下を向くものではない」


【C大阪・クルピ監督の会見要旨】
「前節の試合後、『日本で6年くらい仕事をしているが日本のサッカーがよく分からない』と話した。一言で言うと、いつ負けてもおかしくないしいつ勝ってもおかしくない。それは全て選手たちの集中力によるものではないかと、今日感じた。今日は本当に高い集中力を見せ、最後までタフに戦ったと思う。東京も非常に良い内容のゲームをしていたが、今日のような接戦を勝ち切ることができたのは、選手たちの集中力の賜物ではないかと感じた」