GAME RESULT試合結果

第8節 2014/4/19(土)
観衆 40,761人 
天候 曇、弱 気温 13.2度 湿度 46% 
主審:家本 政明 副審:手塚 洋/亀川 哲弘 四審:上田 益也

J1 第8節

味スタ

HOME

FC東京

2-0

試合終了

前半0-0

後半2-0

AWAY

セレッソ大阪

FC東京 セレッソ大阪
66' 平山 相太
77' 武藤 嘉紀
得点者
57' エドゥー → 武藤 嘉紀
72' 河野 広貴 → 三田 啓貴
選手交代 72' フォルラン → 扇原 貴宏
80' 杉本 健勇 → ミッチ ニコルス
90'+1 長谷川 アーリアジャスール → 楠神 順平
11 シュート 12
5 CK 7
13 FK 11
59' 東 慶悟
74' 平山 相太
警告 34' 杉本 健勇
90'+1 扇原 貴宏
退場
FC東京先発
GK 20 権田 修一
DF 2 徳永 悠平
DF 3 森重 真人
DF 29 吉本 一謙
DF 6 太田 宏介
MF 4 高橋 秀人
MF 7 米本 拓司
MF 38 東 慶悟
FW 11 エドゥー
FW 13 平山 相太
FW 17 河野 広貴
FC東京控え
GK 1 塩田 仁史
DF 24 カク ヒジュ
DF 50 松田 陸
MF 8 三田 啓貴
MF 22 羽生 直剛
FW 9 渡邉 千真
FW 14 武藤 嘉紀
セレッソ大阪先発
GK 21 キム ジンヒョン
DF 14 丸橋 祐介
DF 17 酒本 憲幸
DF 23 山下 達也
DF 30 ゴイコ カチャル
MF 5 長谷川 アーリアジャスール
MF 6 山口 蛍
MF 13 南野 拓実
MF 20 杉本 健勇
FW 8 柿谷 曜一朗
FW 10 フォルラン
セレッソ大阪控え
GK 1 武田 博行
DF 3 染谷 悠太
DF 4 藤本 康太
DF 7 新井場 徹
MF 2 扇原 貴宏
MF 11 楠神 順平
MF 18 ミッチ ニコルス

【選手・監督コメント】

セレッソ大阪との対戦、ホームに40,761名の観衆を集めて


ナビスコカップから中2日で迎えるリーグ第8節。セレッソ大阪をホームにて迎え撃つ。ナビスコ・神戸戦では武藤がプロ初ゴールをマーク。そしてエドゥー、平山と“決めるべき選手”が得点を決めるとともに今季初の無失点に抑えた。今節に向けた準備という点では実質1日のみとなったが、掴んだ手応えとよい流れをリーグ戦につなげ、チーム一丸となって勝利をめざす。

対するセレッソ大阪は現在、3勝2分け2敗で8位に。ご存知のように今季からポポヴィッチ監督を新指揮官に迎え、FWフォルラン、MF長谷川、DFゴイコ カチャルらが新加入。ポポヴィッチ監督のもと、これまでのスピーディなスタイルに加えてボールを支配することで自分たちの時間を長くし、彼らもまたリーグタイトルを狙うシーズンだ。
同時に日本代表候補にはMF南野、長谷川、DF山下が初選出。そしてFW柿谷、MF山口を擁し、いま最も注目を集めるチームだといえるだろう。

そのC大阪に対してマッシモ・トーキョーが守り勝とうとするのか、打ち合う展開に持ち込もうとするのか、その戦い方も見どころの一つになる。東京はGK権田。DFラインは神戸戦と同様のメンバーに。中盤は高橋をアンカーに、米本と東がインサイドハーフを務め、前線はエドゥーと平山の2トップ。トップ下に河野の布陣で臨むことに。

雲に覆われ、春とは思えぬ肌寒さも感じられたが、今季最多の40,761名が集まった味スタ。
リーグ通算来場者550万名も達成し、熱戦が期待されるなか、試合はC大阪のキックオフでスタートした。

攻守にわたって緊迫感のある熱戦が続く


序盤から互いに持ち味を活かしながら攻め合った。前線にボールを集め、サイドバックも高い位置取りをして攻めに出るC大阪に対して、東京も出足が早く前線からのプレスやセカンドボールへの意識が高く、緊迫感のある攻防に。ボールの奪い合いが続く中、10分には相手のクリアを粘り強く拾って東→徳永がつなぎ、米本がミドルシュートを放つ。17分には河野のスルーパスが左エリアの平山に。20分には米本のパスから中央のエドゥーが狙おうとしたが、いずれもフィニッシュには持ち込めなかった。

徐々に相手のボール支配を許し、24分にはセレッソ大阪・右サイドバック酒本のアーリークロスから、ニアに飛び込んだMF杉本にヘッドを放たれたが、権田のセーブでCKに逃れる。反対に28分には東京が素早い切り替えから決定的な形を作る。米本→右エリア手前まで攻め上がった高橋がダイレクトで中央へ。平山がていねいに落とし、エリア手前の東がシュートを放ったが……GKとポストをかすめてCKを得るにとどまる。直後に、この太田のCKからエドゥーがヘッドで狙ったがGKに阻まれた。

共にアグレッシブな姿勢を打ち出すと同時に、守備での粘り強さは失わず。前半アディショナルタイムには、河野のインターセプトからカウンターを仕掛けようとしたが、平山のところで収められず、反対にC大阪の逆襲をくらうことに。前線に飛び出したFWフォルランにシュート体勢に入られたが、吉本が身体ごとブロック!シュート数は東京の5本に対して、C大阪は8本と上回られたものの、気迫のこもった戦いで失点を防ぎ、スコアレスで前半を終了した。

攻撃のスイッチを入れ、平山、武藤の得点で勝利を掴み取る


後半も立ち上がりから熱戦が続いた。50分、東が左エリアにドリブルで進入。相手DFをフェイントでかわしたが、シュートはセレッソ大阪・DF山下に当たってエリア中央へ。ここに米本が走り込み、決定的ともいえるシュートを放ったが……わずかに左に。55分には米本が相手DFに猛然とプレスをかけ、スローインとなる。ここからつないで中央のエドゥーがシュート体勢に入ろうとするがつぶされて……C大阪がカウンター。FW柿谷にフリーでドリブルで上がられ、右エリアのFWフォルランに中央へ折り返され、再びFW柿谷にヘッドを打たれたが…枠を外れてピンチを免れた。

攻守がめまぐるしく入れ替わる中、57分にはエドゥーに代わって武藤がイン。攻撃のスピードアップを図り、迎えた66分には、左サイドで太田→武藤のワンツーから、再び太田が左サイドで対面する相手DFを抜き去り、エリア外側の高い位置に突破。ここからのマイナスのパスに、ゴール前の平山がダイレクトで合わせてゴール!! 平山の神戸戦に続く連続弾で先制を果たした。

直後にも同じような形で今度は武藤が左サイドで相手DFをフェイントでかわして縦に突破。ゴール至近距離からのマイナスのクロスに、再び平山がダイレクトで合わせたが……これは左に外れる。69分には河野が右エリアに抜け出すがシュートは打たず、中央の米本へ。ここから米本がリターンしたパスは通らず……追加点のチャンスを逃したが、72分には河野に代えて三田を投入し、4-4-2の布陣に。セレッソ大阪もFWフォルランに代わってMF扇原がボランチにイン。MF長谷川がサイドに、MF杉本が前線へと代わった。

しかし東京はさらにテンポを高め、77分には左スローインの流れから、武藤が左サイドで強さを活かして相手に囲まれながらもライン際を抜け出す。フォローした三田がワントラップから、左エリア外に攻め上がった高橋にパス。高橋はダイレクトのヒールで、内側からエリアに進入した武藤に。武藤は狙い澄ましてGKの股下を抜くシュートを決めてゴール! 流れるような連係から武藤も連続弾を決めて追加点を奪った。

終盤には反撃に臨むセレッソ大阪にセットプレーからの攻め込みを許したが、全員が気迫と集中を切らさず守り抜き、タイムアップ。交代策も機能し、2点を奪うととともに守備では無失点に抑え、このうえない形で勝点3をもぎ取った。

【選手コメント】
《平山》
「互いに良い攻撃を仕掛け合いながらも、固い入り方だったと思う。そこで前半を0対0で終われたことが良かった。得点は太田選手から良いボールが来た。前にしっかりと入れれば、決められると直感していた。今日は自分にとって特別な試合でもあった。たくさんのことを学んだ人たちと対戦するのは、少し特別な感情があった。勝つことができたが、ポポヴィッチ監督なら『ここで満足するな。これからももっと頑張れ』と言うと思う。恩返しの意味だけでなく、マッシモ監督の起用の期待にも応えたい。今後もゴールを決めてチームが勝てるように続けて頑張りたい」

《吉本》
「これだけたくさんの方に観に来てもらって、こういうときこそ勝ちたかった。個人的にはミスをしないことと確実なプレーを心掛けた。守備に関しては、センターバックとアンカーの3人の連係がとれていたと思う。今はチームとしてやるべきことをやりながら、その上で自分の特長を出そうとしている。今日のC大阪にはこれまでとはタイプの違う攻撃陣が揃っていて裏に抜ける選手が多かった。そういうタイプの違う選手を抑えたいと思っていたし、自信もあった」

【マッシモ フィッカデンティ監督の会見要旨】
「気迫のこもった試合だった。C大阪は技術的に間違いなくトップクラスのチーム。それに対して前半と後半では全く違う展開になった。前半はコンパクトにプレーしていたが、時間の経過とともに互いに間延びしてスペースが生まれた。その時に自分たちの攻撃ができた。先制点を奪い、その後もゴール近くまで迫り、2点目も決められた。選手たちが素晴らしいプレーをし、『勝ちたい』という気持ちの面でもそれはうかがえた。今日のような試合に勝つためには良いパフォーマンスが必要だが、選手たちがそれを見せてくれた」

【セレッソ大阪・ランコ ポポヴィッチ監督の会見要旨】
「両チーム共に互いのミスを待つという展開だった。そこで相手のミスを活かしきれなかったり、自分たちが崩して作ったチャンスを決めきれなかった。決定機やミスを活かす勝負強さが足りなかったと思う。タイトな日程の中、疲労の蓄積か、違うところに問題があるのかは分析が必要だが、フィニッシュの部分や相手を崩したときに身体のキレがないようにも感じた。選手たちがこの試合に賭ける想いは強く、前半は私たちが求めるものをしっかりと見せたが、後半、奪われてはいけない状況でボールを失い、そこから失点した。言い訳は通用しないが、疲労が蓄積しているのは事実で、身体のキレがないことによって精度が低下することもある。そのような中でも決定機を作り出した。それを結果につなげるためにより効果的なプレーをしなければいけない。勝負所でしっかりと決める決定力と判断力を今まで以上に意識して、質を上げていかなければ。ただ、両チームのサポーターにこれだけ来ていただき、最高の雰囲気で戦うことができた。最後までお互いの力を出し合えた試合だったと思っている」