GAME RESULT試合結果

第11節 2014/5/03(土)
観衆 43,564人 
天候 晴、中 気温 25.6度 湿度 37% 
主審:廣瀬 格 副審:蒲澤 淳一/高橋 佳久 四審:小屋 幸栄

J1 第11節

埼玉

HOME

浦和レッズ

1-0

試合終了

前半0-0

後半1-0

AWAY

FC東京

浦和レッズ FC東京
79' 阿部 勇樹
得点者
64' 梅崎 司 → 関根 貴大
73' 森脇 良太 → 鈴木 啓太
84' 原口 元気 → 濱田 水輝
選手交代 61' 渡邉 千真 → 河野 広貴
86' 徳永 悠平 → 松田 陸
86' 米本 拓司 → エドゥー
9 シュート 13
4 CK 7
6 FK 9
39' 李 忠成
警告
退場
浦和レッズ先発
GK 21 西川 周作
DF 46 森脇 良太
DF 17 永田 充
DF 4 那須 大亮
MF 7 梅崎 司
MF 8 柏木 陽介
MF 22 阿部 勇樹
MF 3 宇賀神 友弥
MF 9 原口 元気
MF 30 興梠 慎三
FW 20 李 忠成
浦和レッズ控え
GK 18 加藤 順大
DF 12 濱田 水輝
MF 16 青木 拓矢
MF 13 鈴木 啓太
MF 11 関口 訓充
MF 14 平川 忠亮
MF 26 関根 貴大
FC東京先発
GK 20 権田 修一
DF 2 徳永 悠平
DF 3 森重 真人
DF 5 加賀 健一
DF 6 太田 宏介
MF 4 高橋 秀人
MF 7 米本 拓司
MF 38 東 慶悟
MF 9 渡邉 千真
FW 13 平山 相太
FW 14 武藤 嘉紀
FC東京控え
GK 1 塩田 仁史
DF 29 吉本 一謙
DF 33 椋原 健太
DF 50 松田 陸
MF 8 三田 啓貴
FW 11 エドゥー
FW 17 河野 広貴

【選手・監督コメント】

アウェイ埼スタ、9試合連続未勝利にピリオドを


連戦のなかで5月を迎え、リーグ第11節が開催。浦和レッズと対戦し、アウェイに乗り込む。前節は、名古屋の1本のCKに沈み、国立でのラストゲームを勝利で飾ることはできなかった。だが、マッシモ監督は「セットプレーに対する守備や、決定機を活かせなかったことなど改善すべき点はあるが、追加点を許さず、最後までゴールを奪おうという意志が観られた。修正するべきところは修正して、再び新たなスタートをきりたい」と前を向く。

中3日で迎える今節だが、「勝負に臨むためのバランスが変わり、疲労感もあるはずだが、毎試合ごとにストーリーは違う。いつもどおりに新たな準備をしてきた」と続けた。そのため今節は浦和対策と連戦を考慮し、センターバックに加賀、FWに武藤を起用。メンバー表の上では4-4-2だが、平山を最前線に、両サイドを渡邉と武藤が3トップに。また高橋が守備時にはDFを務める形で勝利をめざす

対する浦和は現在、勝点19で4位に。3年目の指揮を執るペトロヴィッチ監督のもと、3-4-2-1の布陣でMF阿部がビルドアップの起点になるなど、独自のスタイルを熟成させ、常に上位を争う強豪だ。特に前線には、東京にも在籍したFW李、MF興梠、原口ら、個で打開できる選手が揃うため、まず第一に、彼らにフィニッシュに持ち込ませないようにしたい。同時に、前節はCKから李が得点を挙げて横浜FMを突き放すなど、固い試合運びの中で競り勝てる勝負強さもある。

東京にとってアウェイ埼玉スタジアム2002での浦和戦は、2004年から9試合連続で勝利を掴めていない。しかしここ2シーズンの浦和戦に限れば、1勝3分けと相手を上回る。拮抗した勝負をモノにするためには、「攻守においてミスを少なくすることが一番大事」と監督。90分間集中を切らさず、不名誉な記録にピリオドを打ちたい一戦だ。

ゴールデンウィークの半ば、絶好の観戦日和の天候のもと、試合は16時4分に浦和のキックオフでスタートした。

序盤のチャンスを活かせず、浦和にリズムを掴まれるも……


キックオフ直後、浦和のボールを奪って速い攻撃を仕掛け、武藤が力強いドリブルで左前線まで突破。ゴール前のラストパスに、渡邉が合わせてシュートを放つ。しかし相手DFのブロックに阻まれ、CKを得るにとどまった。4分には浦和・左サイドから右前線にサイドチェンジ。このボールが太田の頭上を越えて、浦和右MF梅崎のもとに。右エリアからシュートを打たれたが、権田が左足でセーブ。7分には前線からプレスをかけて浦和DFのパスミスを誘い、渡邉がミドルを狙ったがGK正面に。

序盤は互いに迫力のあるプレスをかけてボールを奪い合う展開に。その中でボールを失う場面も多く、慌ただしい展開となったが、徐々に攻めきることができなくなった。浦和にリズムを掴まれる時間が続いたが、それでも中盤の守備意識は高く、ゴール前では高橋、加賀を中心にしっかりと耐え、失点を許さず。

反対に浦和の隙を突いて、38分には右サイドの徳永のクロスを、右エリア手前の渡邉が収め、すぐさま反転して抑えたシュートを放つが右に切れる。43分には中盤でルーズになったボールを武藤が奪い去り、前線に突進。スピードを活かして相手DFに競り勝ったものの、エリア内でシュートには持ち込めず。追いすがる浦和DFを切り返して中央の渡邉に。決定的な形を作ったが、シュートはGKの正面に…。チャンスを活かせなかったが守備ではほころびをみせず、スコアレスで後半へ折り返した。

主導権を握り攻め込んだが、またもやセットプレーから失点……


後半は序盤から東京がボールを支配、48分には相手陣内でパスを回してチャンスをうかがい、全体を押し上げてスペースに攻め上がった加賀がミドル。52分、高橋が攻撃陣をフォローして攻め上がる。そこから粘り強くつなぎ、右サイドの徳永が中に回り込み、左エリアすぐ手前からゴールを狙う。だが強烈なシュートは左ポストをヒット……。55分にはエリア中央の平山が、左サイドからのパスを受けて浦和DFの間を前に抜け出し、決定的なシュートを放ったが、わずかに右に…。

決定機を活かせず、徐々に攻めあぐねる形でボールを奪われ、浦和のカウンターをくらうことに。そのため61分には河野を投入。だが65分には浦和に前線に浮いたボールを送られ、浦和FW李がエリアへの突進。MF原口にパスをつながれ、再び左エリアに持ち込まれて、シュート体勢に入られたが高橋が体を投げ出してブロックする。

その後もセカンドボールを拾えず、79分には浦和MF柏木にエリアにドリブルで持ち込まれるが、河野がしっかりと付いて、加賀もカバーし、最後はCKに逃れた! しかし浦和のこの左CKから、MF柏木に鋭いキックを送られ、ニアにドンピシャのタイミングで飛び込んだMF阿部にヘッドを突き刺されて……。前節に続き、またもやCKから失点を喫してしまった。

同点をめざし、41分には河野のパスから左前線に武藤が抜け出し、強引にエリアに突破。DFをかわして中央にフリーでフォローした米本に。しかしここからのシュートは、DFをかすめてCKに……。その後、松田、エドゥーを投入し、6分のアディショナルタイムを含めてあきらめずゴールに向かおうとしたが、守備を固める浦和を打ち破ることができず、タイムアップ。前節と同様にCKからの失点を許して連敗を喫した。

【選手コメント】
《加賀》
「タフな試合で後半途中からはキツかった。それでも、みんなで守ることはできていたと思う。広島、名古屋、そして今日とセットプレーで負けていて、同じことを繰り返している。だから悔しさが一層強い。本当にちょっとしたところだが、それが勝負を分けているし、相手より足りないのだと思う。そこを修正していかなければいけない」

《武藤》
「カウンターから何度もチャンスを作れたし、攻撃の形としてもいろいろなバリエーションを見せられた。ディフェンス陣が頑張ってくれて失点を抑えてくれていたので、なんとか決めたかったが……。個人の課題としては、パスとシュートの選択をもっと上手く使い分けられるようにしていきたい」

【マッシモ フィッカデンティ監督の会見要旨】
「0対0で終わっていてもコメントするのが難しい。なぜなら選手たちは良いプレーをしてチャンスを作り、相手を好きなようにさせなかった。0対1で負けたことで、よりコメントをするのが難しくなってしまった。ただし、ここ最近で敗戦した試合と同様にセットプレーから失点して敗れたことは非常に残念。サッカーでは決定機を決めなければ勝点を奪うことはできない。それは改善すべき点。このような敗戦は、間違いなく将来に役立つと思うが、コーナーキックからの失点は細かい注意力の問題。その部分を修正するなど、まだまだやるべきことはある。チームが良い時も悪い時も、選手たちには良い部分、悪い部分を意識して伝えている。同じような失点の仕方が続くのは、偶然ではないということ。ここを乗り越えていかなければいけない」

【浦和・べトロヴィッチ監督の会見要旨】
「良いチーム同士のハードな戦いだった。チームとして集中力を落とさずに戦うことができたし、セットプレーを活かして得点を奪えた。試合の内容から見れば、引き分けが妥当だったかもしれないが、最終的に勝利することができて嬉しく思う。このような勝ち方ができるのは、チームにクオリティがある証拠。今日の試合で首位に立ったが、見方によっては『浦和の戦い方は…』と思われるかもしれない。だがそれは期待の表れだと思う。浦和に対して、どのチームもやってやろうという気持ちで来るが、そのこと自体、我々が強いという証だ」