GAME RESULT試合結果

第13節 2014/5/10(土)
観衆 7,451人 
天候 晴、弱 気温 21.6度 湿度 28% 
主審:岡部 拓人 副審:岡野 宇広/馬場 規 四審:川崎 秋仁

J1 第13節

鳴門大塚

HOME

徳島ヴォルティス

0-0

試合終了

前半0-0

後半0-0

AWAY

FC東京

徳島ヴォルティス FC東京
得点者
46' 李 栄直 → アレックス
73' 小島 秀仁 → 宮崎 光平
90'+1 高崎 寛之 → ドウグラス
選手交代 55' 平山 相太 → エドゥー
63' 徳永 悠平 → 松田 陸
69' 河野 広貴 → 武藤 嘉紀
8 シュート 22
2 CK 15
12 FK 6
64' 大﨑 淳矢
警告
退場
徳島ヴォルティス先発
GK 31 長谷川 徹
DF 4 藤原 広太朗
DF 26 橋内 優也
DF 2 福元 洋平
DF 28 李 栄直
MF 16 斉藤 大介
MF 14 濱田 武
MF 7 小島 秀仁
MF 20 大﨑 淳矢
FW 25 佐々木 一輝
FW 13 高崎 寛之
徳島ヴォルティス控え
GK 1 松井 謙弥
DF 8 青山 隼
DF 3 アレックス
DF 23 小暮 大器
MF 18 宮崎 光平
FW 11 津田 知宏
FW 9 ドウグラス
FC東京先発
GK 20 権田 修一
DF 2 徳永 悠平
DF 3 森重 真人
DF 29 吉本 一謙
DF 6 太田 宏介
MF 4 高橋 秀人
MF 7 米本 拓司
MF 38 東 慶悟
MF 17 河野 広貴
FW 9 渡邉 千真
FW 13 平山 相太
FC東京控え
GK 1 塩田 仁史
DF 24 カク ヒジュ
DF 50 松田 陸
MF 8 三田 啓貴
MF 22 羽生 直剛
FW 11 エドゥー
FW 14 武藤 嘉紀

【選手・監督コメント】

得点力不足を解消して、勝ち点3の奪取をめざす一戦


東京にとって3年ぶりとなる鳴門大塚にて、今季よりJ1を戦う徳島と対戦。前節は終始大宮を押し込みながらも、アディショナルタイムに失点し、3連敗を喫することになった。森重は失点について「自分のミス。言い訳はできない」と話したが、最少失点に抑えている守備陣のみに、敗因の責任を負わせるのは酷だといえるだろう。

マッシモ監督も「大宮戦はこれまでの試合の中でも最も多くチャンスを作ったと思う。勝ち点を取るためにはゴールが必要で、中3日の練習でもそこをテーマに掲げて取り組んだ」と話し、得点力不足を解消して、勝ち点3の奪取をめざす一戦だ。5連戦の最後ともなる今節だが、負傷を抱えていた羽生、そしてカク ヒジュも練習に完全合流。監督は「連戦だが、それほどの暑さもなく選手の回復状態は良いと思う。羽生、カクも我々にとって大事な選手。間違いなく選択のチョイスが増える」と続け、チームのプラス材料として臨む。東京の攻撃陣は、渡邉と平山の2トップ、トップ下に河野の布陣でゴールをめざす。

対する徳島は現在、勝ち点3で18位に。小林伸二監督のもと、四国初のJ1チームとして今季からトップリーグを戦う徳島だが、これまでの勝利はリーグ戦の1勝のみ。苦しい状況が続いているといえるだろう。連戦の中で、前節からは多少メンバーを変更。メンバー表の上では4-4-2だが、FW高崎を最前線に、FW佐々木がトップ下。中盤右にMF小島、左にMF濱田。ボランチをMF斉藤が務め、両ウィングにMF大崎とDF李。DFは藤原、福元、橋内の3バックの布陣。

特に徳島は、最後まで諦めない強い気持ちをもつチームであり、ホームでの初勝利をめざしてくるだろう。それに対して東京はいつもどおりに球際の強さや切り替えの早さを保ち、よい守備からよい攻撃につなげてチャンスを作りたい。

よく晴れ、少し風もあり、絶好の天候の中、試合は14時4分に徳島のキックオフでスタートとなった。

ボールを支配し、攻め込むもスコアレスで後半へ


試合は序盤の7分、東京は切り替え早く仕掛け、河野が左エリアに抜け出す。スピードに乗ってシュートを放ったが、右上に外れてしまった。続く8分にはエリア手前の河野が右エリアにスルーパス。右前に抜け出した平山が冷静に中央・後ろに戻し、米本が果敢に狙ったが、相手DFに当たってCKに。この東のCKを、ニアの高橋がヘッドで中へ送ったが、フィニッシュには持ち込めなかった。

13分、全体を押し上げ、右エリア手前の徳永がシュート性のボールをゴール前へ。渡邉が足下で収め、反転してシュートを放つが……左に切れた。14分の右CK。太田のキックから、ファーの森重は打ち切れなかったが、粘り強くつなぎ、中央にこぼれたボールに米本が合わせミドルシュート。よく抑えたシュートを突き刺そうとしたが……GKのセーブに阻まれる。

15分が経過。序盤はボールの奪い合いが続き、徳島の右サイドで起点を作られて攻め込まれる場面もあったが、守備では冷静に対応。そこから切り替え早く前に運び、徳島ゴールに迫るものの、まだチャンスを活かし切れていない状況だった。26分には右の河野がヒールで前線へ送り、外側からスペースに上がった米本がクロス。ファーの東がヘディングを放とうとしたが、相手に競られて打ち切れず、枠外に。29分、米本のパスから、徳永が右サイドを上がりクロス。ファーの平山がヘディングを叩きつけたが、GKの足下でキャッチされた…。

なかなかゴールを奪えないまま30分が経過。ピッチ上は気温が上がり、風もない状況。その中でも東京はよく走り、攻撃につなげようとしているが、徳島の5バックに対して前線でボールを失うことも多く、反対に前線までつながれる場面もあった。36分にはエリア右寄りの平山→エリア手前の河野の浮き球を、再び平山が胸トラップから浮き球で中へ送り、東がシュート体勢に入るがDFに競られ……。素晴らしいアイディアとよい連係からチャンスにつなげたが、決めることはできなかった。

40分、太田のクロスは、中央の渡邉に通らず。ここで徳島にカットされ、MF斉藤が左に展開。FW佐々木が一度は徳永を抜き去り、前にドリブルで仕掛けるが、中に回り込んでシュートを放とうとしたところで徳永がカット。粘り強い守備でシュートは打ち切らせなかった。時間の経過とともにボールを支配し、攻め込んだが、徳島の5バックにスペースを消され、前線でボールを失うことも多かった。その中でも左右からのクロスや、河野のパスを起点にチャンスを作ったが、決めることはできず。スコアレスで後半へ。

得点を奪うことができず、スコアレスドロー


後半開始から徳島はDFアレックスを投入。52分に、右エリアの河野が、中央の平山とワンツーをかわして中に回り込み、左エリアに飛び出した東にパス。しかし、ここでは打ち切れずに左CKに。これを東がショートでつなぎ、太田がクロス。ファーの米本がヘッドで落としたが、相手に守られる…。続く54分には徳島・左ウイングのアレックスが攻め上がり、中央へマイナス。MF濱田の短いクロスを、中央のFW佐々木にヘッドで合わせられたが、枠外に。

55分、平山に代わってエドゥーが交代出場。その1分後の56分には右に上がった高橋が中央へパス。ゴールを背に受けたエドゥーが反転、鋭いシュートを放ったが、GK正面に。60分、太田の左CKはフィニッシュに持ち込めず。それでもセカンドボールを拾って、徳永が中盤から前に持ち出そうとしたところで奪われ……徳島FW高崎がドリブルで突進。東も必死に寄せ、エリアすぐからのシュートはわずかに枠を外れ、ピンチを免れた……。63分には徳永に代わり、松田が入りシステムを3バックに変更。そして69分には河野→武藤が交代出場へ。

70分が経過したところで攻め込みながらも、決めきることができず、徐々に焦りが出たのか、ミスが出始めた。徳島にチャンスを作られる場面もあるが、守備陣は慌てずに対応。選手交代を3枚使い、ゴールをめざす。83分には徳島の反撃をくらい、太田がファールで抑える。これで与えた東京陣内中央からのFKは、壁が阻むが、セカンドボールをつながれて徳島に押し込まれる。米本のクリアが徳島に渡り、最後DFの裏にパスを出されたが、ラインを上げて対応した。

迎えた87分、右からのパスに、エリアのエドゥーが反応。シュート体勢に入ろうとするが、ブロック。それでも粘り強く収め、後ろからフォローした東につなぐ。しかしエリア手前からのミドルもブロックされて、右CKに…。東のキックから、ニアに飛び込んだ森重がヘッドを放つが、バーをかすめて枠を外れる。アディショナルタイムに入り、森重のフィードを競り合った武藤がファールを受け、ゴールほぼ正面・ペナアーク少し左からのFKに。このFKをエドゥーが狙い、ゴール右の枠内に飛ばすが、GKにセーブされ……タイムアップ。

後半途中からは互いに運動量が落ち間延び、ミスも出始めてカウンターを仕掛け合う展開に。その中でも失点は許さなかったが、どうしても1点が決められず……4試合連続無得点。引き分けに終わり、徳島にホーム初の勝ち点1を与えることにもなった。

【選手コメント】
《エドゥー》
「久しぶりに少し長い時間の出場になった。自分自身はあまりシュートチャンスがなかったが、それでも最低限の役割を果たそうとした。ラストパスを出した場面もあり、プレーのフィーリングや連係は悪くなかったのだが……私の仕事はゴールをすることだと思っている。それができなくて非常に残念。
(チームとして焦りがあるか?)
早くゴールを決めたいという気持ち、絶対に勝ちたいという想いが確かにみんなにある。けれども、それは決して悪いことではないと思う。自分を信じていくことが必要だし、ここからもっとよい形でチャンスができるように練習をして、もっとよい形で出場をしてゴールを決めたい」

《権田》
「今季は全員が守備を意識している。ここのところ最少失点に抑えられているのも、前線や中盤でみんなが守備をしてくれているから。今日も、徳永選手がボールを奪われたところで、普段はあそこにいるはずのない東選手がDFラインまで戻って1対1になってカバーをしてくれていた。太田選手も、相手のヘディングに競り勝つなど、本当にみんなが頑張ってくれている。あれだけ守備に力を使っていれば、攻撃に出て行くのは大変だと思う。だから僕は、攻撃の選手に『点が取れないから』とは言えないし、彼ら自身が悔しさを感じていることは間違いない。それよりもこの5連戦をとおして、1勝1分け3敗で、勝ち点4しか取れなかったことを反省したい。3つの敗戦を引き分けに持ち込めていれば、勝ち点7になった。得点できなくても、守備で踏ん張れれば4分けには持ち込めたはず。チームとしてはここから効率的な点の取り方に着手していくかもしれないが、守備の選手としてはこれからも負ける確率を少しでも少なくするための努力を続けたい」

【マッシモ フィッカデンティ監督の会見要旨】
「しっかりと戦えていたし、チャンスもこれだけ作った中で、ゴールにつながらないのは、サッカーの難しさを感じている。結果がついてこないことで選手たちの精神面には当然影響してくると思うが、一生懸命走り、素晴らしいプレーを続けてくれているので、このまま続けていってほしいと思っている。後半に関して、勝ちたいという気持ちのせいか間延びしてしまって数回ほど危険なカウンターを受けることがあった。だがそれを踏まえた上でも、自分たちが支配した試合だったと思う」

【徳島・小林 伸二監督の会見要旨】
「中3日で、やったことがなかったシステムを良く機能させてくれたと思う。5連戦の厳しい状況で東京の足が少し止まっていた部分もあった中、われわれもチャンスが作ることができた。前半は右サイドで予定通りにボールが奪え、少し左サイドがギクシャクしていたが、うまく守備ができて攻撃につなげられた。後半も攻撃からボールサイドを突破したが、もう一度大きく展開することがなかなかできずに、逆にカウンターをくらうことがあった。もう少しスムーズに足が止まった中でも動いてボールが回せるようになれば、最終ラインとボランチが攻撃をしている間に選手が休めると思うが、そこまではできなかった。勝ち点1をホームで獲得し、少しずつではあるが、戦っている部分と頑張っている部分が見えてきているので良かったと思う。」