GAME RESULT試合結果

第1節 2015/3/18(水)
観衆 9,476人 
天候 曇、弱 気温 15.5度 湿度 69% 
主審:榎本 一慶 副審:蒲澤 淳一/清水 崇之 四審:荒木 友輔

YNC 予選Aグループ 第1節

味スタ

HOME

FC東京

2-1

試合終了

前半0-1

後半2-0

AWAY

アルビレックス新潟

FC東京 アルビレックス新潟
65' 石川 直宏
78' 林 容平
得点者 02' 山本 康裕
63' 三田 啓貴 → 羽生 直剛
86' 林 容平 → 前田 遼一
選手交代 72' 指宿 洋史 → ラファエル シルバ
83' 加藤 大 → 小泉 慶
89' 成岡 翔 → 平松 宗
9 シュート 8
8 CK 7
14 FK 12
81' 羽生 直剛
警告 69' 指宿 洋史
76' 大井 健太郎
退場
FC東京先発
GK 1 権田 修一
DF 2 徳永 悠平
DF 3 森重 真人
DF 29 吉本 一謙
DF 5 丸山 祐市
MF 4 高橋 秀人
MF 8 三田 啓貴
MF 38 東 慶悟
FW 14 武藤 嘉紀
FW 18 石川 直宏
FW 23 林 容平
FC東京控え
GK 13 榎本 達也
DF 30 カニーニ
DF 50 松田 陸
MF 22 羽生 直剛
MF 37 橋本 拳人
FW 17 河野 広貴
FW 20 前田 遼一
アルビレックス新潟先発
GK 21 守田 達弥
DF 24 川口 尚紀
DF 3 大井 健太郎
DF 2 大野 和成
DF 5 前野 貴徳
MF 8 レオ シルバ
MF 18 成岡 翔
MF 13 加藤 大
MF 23 山本 康裕
FW 11 指宿 洋史
FW 9 山崎 亮平
アルビレックス新潟控え
GK 1 黒河 貴矢
DF 7 コルテース
MF 6 小林 裕紀
MF 25 小泉 慶
MF 34 平松 宗
FW 10 ラファエル シルバ
FW 14 田中 達也

【選手・監督コメント】

ナビスコカップがスタート、公式戦初勝利をめざして


今季の『Jリーグ ヤマザキナビスコカップ』が開幕。予選リーグ第1節としてアルビレックス新潟をホームにて迎え撃つ。今大会の予選リーグで東京は、新潟、松本、鳥栖、甲府、広島、湘南と共にAグループに属し、6試合(第7節まで開催)を戦ったのち、上位2チームが準々決勝に進出。なお、ACLを戦う4チームは準々決勝からの参加となる。

マッシモ監督は「我々にとって、ナビスコカップはとても重要な大会。リーグ戦と並行しての開催のため、チームマネージメントの難しさはあるが、一戦ごとに集中をしてまず予選リーグ突破をめざしたい」と話す。ただし今節はU-22日本代表の奈良、中島が不在に。またリーグ前節から中3日での開催のため、リーグ戦のメンバーから太田、米本、梶山を代えて、左サイドバックに丸山、センターバック吉本。中盤アンカーに高橋、インサイドハーフに三田と東を起用。前線は林が中央に、石川が右、武藤が左を務める4-3-3の布陣。石川は昨季4月5日ナビスコ仙台戦(アウェイ)以来のスタメンに。林も東京で初先発。またサブには松田、橋本も控え、フレッシュなメンバーでタイトルへの道の一歩を踏み出す。

対する新潟は、柳下監督が4シーズン目の指揮を執り、運動量をベースに組織的なスタイルを推し進めている。リーグ戦では1分1敗でまだ勝利がないため、彼らも初勝利を強く求めてくるはずだ。ただしチームでも主軸をなすU-22日本代表のDF松原、FW鈴木が不在のため、リーグ戦からはメンバーを入れ替えて臨んできたが、MFレオ シルバの展開力、FW指宿とFW山崎の高さとドリブル突破には最大の注意が必要になる。しかし運動量で競り負けず、臆することなく攻守にアグレッシブなプレーで勝利を掴みにいきたい。

日中は今年一番の暖かさとなったが、今にも雨が降り出しそうな天候のもと、試合は19時4分に新潟のキックオフでスタートした。

立ち上がりに失点を喫し、新潟の支配を許すが…


試合は立ち上がりに動いた。キックオフのボールをつないで新潟は右前線に突破。グラウンダーのクロスを入れられたが、東京はCKに逃れた。だが続く2分、素早いパス回しから、新潟MFレオ シルバが縦パス。前線に上がった右MF加藤が丸山を背負いながら、さらに外側に展開。タイミングよく上がった右サイドバック川口に再びグラウンダーの右クロスを入れられた。ゴール前に詰めたFW山崎は合わせられなかったが、ファーに流れたボールにMF山本がフリーで詰め、難なくゴール……。新潟の両サイドをフリーにしてしまい、立ち上がりに失点を喫した。

しかしこれで動じることなく、慌てずに反撃を狙う。11分には左サイドの東が相手DFの裏にスルーパス。これに合わせて石川が相手のオフサイドラインと駆け引きをして、左エリアにタイミングよく抜け出す。しかしそこから放ったシュートは、わずかに枠を横切った。12分には新潟のパスをカットし、林→石川が右サイドを駆け上がり、ミドルを放った。

その後は新潟の素早いパス回しとボール支配を許し、サイドを起点にした攻撃を受け、東京陣内に押し込まれたが、それでも慌てずに堅守から反撃に臨む。38分には自陣から速い攻撃を仕掛け、右寄りの三田→徳永がクロス。新潟GKが飛び出し、パンチングで逃れられたが、こぼれに高橋が走り込み、ミドルを狙った。43分には新潟の右CKをクリアし、武藤、石川がカウンターに持ち込もうとするが、新潟も切り替えが早く、前に持ち出すことができない。45分には相手陣内でルーズになったボールを東が粘り強くマイボールにして、左エリアに突進。ゴール前への短いラストパスに武藤、三田が合わせようとしたが、CKを得るに留まった。

前線の形を変え、武藤と林の2トップ。石川をトップ下に配する形で終盤は勢いが出て反撃ムードが高まったが、ゴールには至らず、1点のビハインドを背負って前半を終了した。

ナオが2013年以来のゴール! 全員で逆転勝利をつかむ


後半も勢いを持続し、48分にはカウンターを仕掛け、中央を石川がドリブル。左を上がった東がエリアに進入。続いて52分には丸山が縦に仕掛け、左前線からゴール前に低いクロス。逆サイドから走り込んだ武藤のこぼれが左エリアの東のもとに渡る。シュートはバーを越えてしまったが、前線までスムーズにボールを運び、フィニッシュの形を作った。

63分には三田に代わって羽生が中央にイン。石川が右サイドに回る4-4-2に近い形に。これがすぐさま奏功し、迎えた65分には自陣の徳永→相手陣内右サイドの石川が受け、中に回り込むようにドリブル。相手DFを次々とかわしてペナルティアーク左まで突進し、左足を一閃! 強烈なシュートを右サイド上に突き刺した!石川の2013年リーグ第33節柏戦(11月30日)以来となるゴールで同点に追い付いた!

新潟の切り替えの早さが徐々に落ちてきたところで、東京も勢いを持って攻めこむ場面が増え、さらに追い上げムードは高まった。73分には左エリアの東→内側を縦に上がった高橋がワンタッチで右前線の林に。林は右エリアでフリーの石川に送り、ここから決定的なシュートを放ったが、GKのセーブに阻まれ追加点はならず。しかし76分、右エリアの林がゴールを背にして右クロスを受けようとしたが、背後からファウルを受けてPKを獲得。78分、林自身がこのPKを冷静に、流し込むように決めてゴール!83分には負傷のため交代を余儀なくされた林だが、身体を張って前線で潰れ役をこなした林の貢献により、逆転に成功。終盤には新潟に立て続けにシュートまで持ち込まれたが、権田の確実なプレーできっちりと抑え、2対1で終了。ナビスコカップを白星で発進するとともに、今季公式戦初勝利を掴んだ。

【選手コメント】
《石川》
「試合前から声援を送っていただき、期待の大きさは感じていた。それが大きすぎてどう返そうか……というプレッシャーもあったけれど(苦笑)、なんとか応えたいと思っていた。ゴールは、自分が“良いときの感覚”で打つことができた。少ないチャンスをモノにできたこともそうだが、何より今日は前への勢いを出していきたかった。
前半から積極的に仕掛けるという姿勢を忘れずにやって、その結果としてゴールが取れたと思う。一つの形として表せたことは自信になる」

《東》
「新潟は運動量やハードワークが特徴のチーム。そのうえで先に失点を喫して、すごく難しい試合になった。ただ、それでもピッチの中で、森重選手を中心に『ここで崩れないようにしよう』と話し合っていけたことは良かったと思う。時間もたくさんあったし、『1失点で抑えていれば、得点のチャンスはある』『逆転して勝てる』という雰囲気がチームとして作れた。この勝利を弾みにして連勝できるようにまた準備をしていきたい」

【マッシモ フィッカデンティ監督の会見要旨】
 「序盤から時間が経過するにつれて状況が良くなっていった。高いインテンシティを保ったゲームで、逆転することができ、素晴らしいメンタリティを見せた。最後の時間帯は少しばたついてチャンスを作られたが、チーム全体でゲームをコントロールできていた。今日の出来には満足している。前半も逆転を信じて戦っていたが、後半はそれ以上に素晴らしいプレーだった。何よりも石川は昨季を腰痛で棒に振り、今日は彼にとって大事な一日だった。本当に苦しい時期を経てトップコンディションで戻ってきて、素晴らしいゴールを決めてくれた。そういった意味でもチームの士気を高める勝利で、リーグ戦にも良い影響をもたらす内容だった。林が足を痛めたが、詳しいことはまだはっきりとしていない。今後コンディションを見極めていきたい。
(リーグ戦から7名の選手を入れ替えて臨んだが?)
太田、米本、梶山に関しては、100パーセントのコンディションではなかったので、代えざるを得ない状況だった。今日代わって出場した選手たちは、いくつかミスはあったものの気持ちや球際の部分で素晴らしいプレーを見せてくれた。今季は30名の選手がいるが、昨年築いてきたことにプラスアルファをして今季加入した選手の実力を成長させ、チームをベースアップさせていく目的がある。ビハインドを背負った状態でも、勝利を信じて落ち着いたプレーを続け、あきらめない気持ちや勝利への執念という、本物のメンタリティが見せられたと思う」

【新潟・柳下 正明監督の会見要旨】
 「前半に関しては、相手の空いているスペースを上手く使って攻撃できていた。サイドからアグレッシブにプレーしていた。ただ後半は球際で負けてしまう選手が何人かいて、そこから押し込まれてピンチになる状況が増えた。東京の選手たちがスペースに走って、我々の背後にボールを送り込むプレーから、中盤にスペースが生まれた。そこで球際で負けてしまう選手が何人か見られ、押し込まれる流れが続いた。最終的には逆転されたが、2失点目はプレゼントゴール。PKになったプレーがそうだったが、いつもボールと相手とが一直線上になっている状態で奪いにいってもファウルにしかならないと言っている。悪いポジションからボールを奪いに行っても、奪うことはできずファウルになる。そのようなちょっとした部分を正しく修正していけば、ファウルなしにボールを奪うことはできるはず。これから正していきたいと思う」